2011年 春から夏への中国鉄路の旅 Part4 河南省建材廠を走るC2型 その3

総本家様、朝方まですごい雨でしたがあかってきて青空が見え出しました。絶好の撮影日和となるといいですね。皆様方も雨上がりの路面電車撮影に飛び込みご参加してはいかがですか。6月12日(日)13時、 阪堺線恵美須町駅に集合(地下鉄堺筋線恵美須町下車4番出口すぐ)にてお待ちしております。途中参加も歓迎します!

第3日目 5月20日
ホテルの近くに食堂はあっても朝食時は営業していません。仕方がないので3人とも1F売店でカップラーメンを毎朝用意してもらうことにしました。
昨夜の打ち合わせで撮影場所は各自で決めることにしました。朝食後はそれぞれの望む撮影地へ、F先生とO氏は車庫方面に向かわれました。一方私はレンガ橋で昨日撮りそこねた上り列車を撮ることです。
ところが始発列車が出発する8時以降に汽笛が何回か聞こえたのですが、その後待てどくらせどやってきません。どうなったのだろうと心配しますが、確かめようがなく、じっと待つしか方法はありませんでした。
やきもきしているとお2人が戻ってこられました。昨日の最終列車は私の視界から遠ざかった後にトロッコ1台が脱線したそうです。その日は切り離してそのままに、残った前方の編成を牽引して荷降ろし場に向かって運転終了。今日朝はこの残されたトロッコを線路上に戻す作業をして車庫へ回送していたので、手間取ったと聞かされました。この作業を見てみたかったです。

▲ 8:55、ようやく上り列車が来ましたが、期待していた煙はほんの少し、池もさざなみがたって水鏡になりません。夕方の上りに期待して先に積出場に向かわれたF先生の後を追いました。ロケハンと、昨日新幹線とナローゲージを一緒に撮ろうと約束した張ご夫妻とお会いするためでもありました。

ホテル下のトンネルを過ぎてしばらく行くときりとおしが続いていますが、唖然としました。上から投げ込まれた生活ゴミで線路が埋まっています。工場からは、黒い排水が流れ込んでいます。これはひどい。改めてこの国の文化水準の低さを嘆きますが、多分田舎ではゴミ回収そのもののがないのでしょうね。見苦しい写真はカットします。

約30分も歩くと、きりとおしを抜けて林の中に直線区間がありました。ぼちぼち下り列車が通過する時間です。丁度道路橋が線路上を通っていましたので上がった所からのふかん撮影としました。

▲ 9:40、橋の真上からの撮影。すぐにカーブがあるので力行はありません。

再び線路に下りて歩き出します。直線を過ぎると今度はカーブの連続です。約20分も 歩くとまたきりとおしになっています。可愛い花のお花畑がありましたので、寝っころがって休憩するとウトウトとしてきて一瞬眠ってしまいました。
10:20、ドラフト音で目が覚めましたが、列車はもうそこに来ていました。条件反射でシャッターを切りましたが、きりとおしの中でのバック運転では写真になりません。
この頃から小雨模様になってきました。朝から天気が悪化するとの予報でしたので、今回は豪雨でも大丈夫なように魚釣りショップで釣り用の上下のカッパを仕入れて着込んできました。 カメラは懐に収まりますので完全装備です。
▲ 10:55、きりとおしを歩いていると、すぐに折り返しが来ました。なぜか単機回送です。また故障なのか、トロッコを牽引できなくなって修理工場に引き上げたのかも・・・、不吉な予感です。
線路上にレンガ造りの道路橋があるのですが絶壁で上には上がれません。

不安は残りましたがここまで来て引き返せません。新幹線との2ショットを撮れる場所までは行きたいと雨が降り続く中歩きましたが、問題が発生しました。枕木の上を歩ける所はいいのですが、枕木が埋もれた土の上を歩かざるをえないような所は濡れた粘土質の赤土です。靴にくっ付いて1歩歩く度に厚さが増して重く歩きにくくなってきます。数歩も進めば靴底に貼りついた土を落とさないと歩けない状態が続きます。歩くピッチは極めて遅くなっていきました。

お腹も減ってきましたが、人家や商店は全くないので雨宿りの橋の下で、非常食に持ち歩いているソーセージを食べて凌ぎます。
きりとおしを抜けるとようやく森林地帯に入りました。これを抜けると遠くに新幹線(鄭西高速鉄道=西安~郑州)の橋梁が見え出しました。

▲ 進むと、突然にCRH2Cが時速300km/h?で駆け抜けて行きました。ナローゲージのC2型とのツーショットが撮れる場所ですが・・・、汽笛の音は聞こえてきません。

▲ 12:40、ぬかるむ積出場に到着しました。先に行かれたF先生とは会えません。いったいどこに行かれているのでしょうか? お会いする予定の張ご夫妻も来ておらられません。雨が降ったのでお止めになられたんでしょうか?
積出場には先程C2型が牽引するはずだった満載のトコッロ26両編成が留置されたままになっていました。線路はずれには、かつて工員輸送に使用されていたと思われる2両の客車が台車を履いたままの姿で放置されていました。右下は、激戦の結果です。靴は撥水加工のトレッキングシューズを履いてきましたが、ぐっしょりと泥だらけです。

次の列車がいつ来るのかを事務所に聞きに行ってみましたが、声をかけても誰も出てきません。ドアを開けると奥のベットに一人寝ておられました。これではすぐに来ないのは明らかです。積出場から上へと上がっていくトラック道がありましたが、もし列車が来た場合を期待して、もと来た線路上を歩いて戻ることにしましたが、汽笛1声聞こえることはありませんでした。帰路には約1時間を要しました。

15:30、ホテルに戻ってからは表でおばさんから借りた雑巾で、靴とカッパズボンの泥落としです。ビールを飲みながら今日は散々だったと、お二人の帰りを待ちました。おばさんとお話していますと、「雨の日は走らないのよ」と言われます。レンガ材料の土の掘り出しが出来ないことが原因のようです。
夕刻になっても中々お戻りになりませんので部屋に引き上げますと、何とお二人とも先に引き上げられて部屋でお昼寝でした。昨夜は部屋が暑く、進入する蚊が多くて寝られなかったそうです。私の部屋はドアを開けますと風が吹き抜け暑くはなく、蚊取り線香もありましたし、日本から携帯ベープも持参して来ましたので安眠できました。早速1Fの売店で蚊取り線香を仕入れて火をつけてお渡ししておきました。

18:00、早い夕食です。今日は3人とも散々だったと振り返りながらお話しますと、F先生は積出場に行かれた後、引き帰り途中で道路に上がる道を見つけて道路を歩いて帰ってきたが、道は迂回していて帰路には2時間を要した。バスも走っていたので乗れば良かったと反省を述べられました。O氏は車庫に行かれて単機で戻ってきたC2型の修理の様子を見ていた。給水ホースのパッキンを交換したり、蒸気漏れのあったパイプを溶接補修等々で結構大掛かりな修理をしていた。明日は雨さえ降らなければ走らせる。今日は無理と聞いたので帰ってきたとのご報告でした。

▲ 今晩の夕食です。後から頼んだ水餃子は作りたてで、もう一皿追加注文したほど美味でした。今日はヤケクソでO氏とビールもたくさん飲みました。(F先生はアルコールダメです。)話も弾みます。

F先生は、私達より高齢ながら健康検査では異常なし。足が少し悪いそうですが、元気そのもので世界各国に写真を撮りに行かれておられます。海外は約120回、うち中国は約70回!だそうです。F氏も多く中国には約40回は来ている。私の憧れるインドのダージリンにも行かれていると海外鉄道写真の猛者です。お二人を前にしては私はまだひよっ子、足元にも及びません。3人で今までの撮影談義を熱く語り合った晩餐でした。
Part5  へ続く

その1はこちらです。 その2はこちらです。

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