2012年 春の中国鉄路の旅 Part19  满洲里(満州里)から哈尔滨(ハルピン)へ

第22日目 5月10日  满洲里4日目

① 满洲里 19:09(2626次)→9:3 2ハルピン  919キロ 14時間23分
② ハルピン 16:40(D114次)→吉林 22:58(K7323次)→図们

今日は、夕方遅くの列車で「ハルピン」に向かい、翌日夕方は吉林圣由で、翌々日北朝鮮国境の町「図们」に着く予定です。車中泊は連泊となります。

朝からHP投稿作業にまい進していると 、ドアがトントンされます。朝からマッサージお姉さんの到来かと思ったら、お茶目な支配人が立っていました。今日は何時の列車に乗るのか聞いてきます。19時と言うと、「チェックアウトの延長が必要でしょう。18時にホテルを出れば間に合います。延長料金は80元(約1,100円)で良いですよ。それまで部屋でゆっくりしてください。」 と、最後は中々気のきいた格安サービスでした。

▲ 毎日食べても飽きないジューシーなスープ入りの水餃子。ビールを入れても、わずか9元(約120円)の駅前食堂で食べて、25分前には待合室に参りました。

 



▲ 2626次は、大連行きです。合い間運用で丹東までも行っています。今日の軟座寝台車は、1991年から製造が開始された25系の25Gです。空調用のディーゼル発電機を積んだ電源車から給電をしてもらっています。車体色は今まで緑一色だったのですが、初めてオレンジと薄クリーム色のツートンに塗装されました。中国鉄路では、よく見かける車両です。

ハイラルまでは、コンパートメント独占かなと思いましたが、同室者が1名いました。列車は地平線が続く荒野をひた走りハルピンへと向かいましたが、直ぐに夢の世界に入ってしまいました。

第23日目 5月11日  满洲里→ハルピン→吉林→図们

①  ハルピン 16:40(D114次)→19:30 吉林 357キロ  2時間50分
② 吉林 22:58(K7323次)→8:17 図们    529キロ  11時間8分

早朝5時には、チチハル手前で目覚めました。
久しぶりに車内販売のお粥弁当を頼みました。


定刻にハルピン到着。今日は、5日前とは違って、まばゆいばかりの快晴です。今日は前回行けなかった観光用路面電車が走っているという児童公園前に行くことにしました。


▲ ハルピン駅の荷物預り所に邪魔な荷物を預けましたが、何と30元(約400円)です。今までの駅では、10~20元でしたので、1.5~2倍の高額です。節約を心がけていますので、民間のもっと安い預かり所を探せばよかったですね。

10:23、駅前から路線バスに乗って児童公園に着きました。路上中央には、確かに1本のレールが敷設されています。レールに沿って終点まで歩きましたが、路面電車は影も形もありません。
上は、準特急先輩が以前に撮られた写真です。場所は間違いありません。O氏も短い区間だったが走っているのを見たことがあるとおっしゃっておられました。
児童公園の門衛さんに路面電車はどこに行ったと聞いても知らないと言われました。残念ですが、撤去されたようです。


▲ 10:50、ならば、児童公園内にでも展示してあるのではと思い散歩がてらに入って見ました。入場料は、ここでも64歳というと「どうぞ」です。入ると、正面には小ぶりの北京駅がそびえていました。公園内を見て回るには子供列車が一番です。こちらは、乗車券が必要でしたが、子供も同一料金なのに何と20元(約260円)でした。私の2食分です。ぐるっと約15分少々で一周しましたが、路面電車はありませんでした。

ここに来る途中の博物館を見たいので、道路反対側から往路と同じ8路バスに乗車しましたが、駅には立ち寄らず松花江公園(スターリン公園)に来てしまいました。仕方ありません、ビールでも飲んで休憩を取ろうと川岸に向かいました。


▲ 前回の旅で来た時の松花江は凍結していましたが、今回は豊かな水が流れています。他の観光客と一緒に見ながら冷たいハルピンビールを飲んでいますと、12:12チチハル方面からの列車が渡ってきました。見慣れた車両とは違っています。おお~これが、北京・平壌~モスクワを結んでいるボストーク号です。

行李車を先頭に真ん中に食堂車を挟んでの13両編成です。週に一回、北京行きは金曜日だけ走ります。間違いで来たのにこれが撮れるとは、ラッキーな日になりました。

松花江鉄橋は、スルー・トラス桁8連とデッキ・トラス桁11連からなる長さ972mの鉄道橋です。ロシアから350名の技術者が建設事業にあたり、1900年に着工されました。石製の橋台は日本人技術者20名が担当したといいますが、その際 「将来この橋は日本のものになるから頑丈に造れ」と、命令が下されたそうです。 ただ単線鉄橋ですので、浜洲線のネックになっているようで、現在横に新しい鉄橋の建設工事が進んでいます。
次は、予定していたハルピン駅発着を道路高架橋の上から撮ります。Taxiに乗って向かいました。


▲ 12:40、最初の列車は、徳州行き1548次、19両編成です。所要時間は20時間21分です。

▲ 12:52、次に来たのは先ほど松花江鉄橋で撮影した「ボストーク(東方)号」です。とっくに出発していたと思っていました。貴重な列車に興奮して、順光が良いだろと左サイドに移動して撮りましたが、電線や障害物が多くて失敗です。右サイドに戻った時は遅かったです。
▲ 編成は、①行李(荷物)車+②~⑤2等寝台4両
(モスクワ~北京)+⑥1等寝台1両(モスクワ~北京)+⑦食堂車+⑧硬座寝台車(满洲里~北京)+⑨⑩2等寝台2両(モスクワ~北京)+⑪⑫(イルクーツク~北京)+⑬2等寝台(チタ~北京)です。⑦⑧のみ緑色の中国側の車両です。なぜかモスクワ~平壌2等寝台2両は、連結されていませんでした

もっと右サイドに寄れば、車両がよく分かるようにに撮れましたが、失敗です。 中国鉄路の時刻表は、発車時刻順に記載されていませんので、多くの列車が発着する主要駅では撮る前に予め、オリジナルの時刻表を作成しておかなければなりません。準備不足でした。

▲ 13:00、青岛行きのK704次です。26時間20分をかけて走行します。

▲ 13:35、動車も来ます。瀋陽北行きのD174次は、CRH5の8両×2=16両編成での運用です。

【 変った車両 】

▲ 左はレールバスみたいですが、なぜかDLに牽引されています。車体には衛生車と記載があります。衛生車とは一体どのような車両なのでしょうか? 右は、プッシュプルのレールバス作業車です。


▲ 個室寝台車のように見えましたが、軌道検測車です。車両番号は、DJ25K-998387でした。

▲  客車区から見たことがない車両が出てきました。哈尔滨局生活物資配給車と車体に書いてあります。車両番号は、SH22-003とSH22-11です。番号からして、まだ他にも在籍していると思われます。一体何のために製造され、どのように使用されているのでしょうか?

他にもたくさんの列車が発着していました。肝心な列車で失敗しましたが、初めての場所にしては成果十分です。約2時間強を楽しく過ごしました。そろそろお腹も空いてきましたので、また駅前の售票処がある天竹賓館まで行き、北京南から上海虹橋までの切符も買ってから、吉林行きのCRH5に乗り込みました。
 Part20  へ続く

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください