函館の連接車と単車とバス

先日機会があり函館へ行ってきました。連接車(連節車)は2組在籍し当日(2012年6月14日)は2007年製9601号が車庫待機、2010年製9602号が営業運転中でした。アルナ車両リトルダンサーシリーズ初の2車体型で函館初の全面超低床車です。台車部分が少し傾斜し高くなっていますが、いい乗り心地でした。


らっくる号 9602号です 市役所 函館駅前間にて


函館駅前にある幼女の像「函館の妖精 夏」と9002号です。


駒場車庫で待機中の9601号と機器調整中の39号です。

30型39号は火曜水曜日を除き4月中旬から10月末まで毎日昼間運転しています。当日は朝1往復ののち一旦車庫で調整のうえ午後出庫しました。
「元は1910年製造 成田市の成宗電気軌道車両で1918年に函館へ移り、1936年まで客車として運行、1937年にササラ電車に改造、1992年函館市制70周年記念事業のひとつとして、当時の姿に復元、台車は、製造当初の米国ブリル社製をそのまま使用し、車体は当時の図面を基に製造され1993年より「箱館ハイカラ號」の愛称で、函館の街を走っています。 2010年に箱館ハイカラ號は,生誕100周年を迎えました。」とのことです。


定番の撮影地 (十字街 末広町間) 午後も運休かと思っていましたが 摩周丸をバックに走ってきました。
運転手、車掌の2名が乗務しています。もう少し天気が良ければと悔やまれます。駒場車庫発どっく前行きです。


折り返しの駒場車庫行きに乗りました、9600形とはまるで違う非バリアフリー車の社内では車掌さんがお年寄りに一生懸命説明して切符を販売していました。この4月からの新人車掌さんとのことでした。乗車するたびに一人ずつ行先を聞き切符を売っていましたが、この電車を見かけて行き先も決めず乗った人も数人いました。私もそうでしたが。
パンフレットを見ていると五稜郭公園前で降りるとボンネットバスに接続しているようですので降りることにしました。

五稜郭公園前を発車した39号のサイドビューです。
乗り心地は柔らかいバネが良く効いてみごとなピッチングで、線路状態の悪いところやポイント通過時には徐行していました。
線路状態のいいところは快適です。


車掌さんに教えていただいたバス停で待っていると ボンネットバスがやってきました。五稜郭行きですが、そのまま乗っていると函館駅まで行くことができます。


車内です。函館浪漫号はエンジンや駆動系も昔のものと同じでレストアされていまして、運転出来ない運転手もいるようです。結構力もあり50km/hほど出ていました。路線の運転手ではなく観光バスの運転手とガイドさんでの運用とのことでした。函館バスの社長の趣味で買ってきたようなものだそうです。車内で車掌さんからのお話でした。
藤本先輩に素性を調べていただきました。
以下は藤本先輩からのコメントです。
ボンネットバスに詳しい知人に聞いたところ、次のような回答がきました。
元々高松の五色台の上にあった廃車体。福山の時計と自動車博物館でレストアの上、金毘羅宮の裏手にあった「四国お祭り広場」の送迎に使用。「お祭り広場」廃業後、岡山の宗教団体で使用。その後岡山の中古車業者「リマニットモーター」に売却。「リマニットモーター」が再整備の上売り出していたものを函館バスが購入したということでした。
五色台の前が不明で、琴電か琴参ではないかと言っておりました。
営業ナンバーを取得しているバスの中では日本一古いです。」

函館駅前で一休み。
函館では今までいろいろな使われ方をしていたようですが、今年は「函館はいから号」に接続して五稜郭への足として、また五稜郭と函館駅のシャトルとして活躍しています。

五稜郭へと走っていきました。
再び「函館はいから号」を谷地頭で待ちました。

少し遅れて坂を下りもうすぐ終点です。


谷地頭停車中です。ここから 湯の川へ行き折り返して駒場車庫入庫です。


運転台です。
この電車に再び乗車して函館駅まで行きました。

函館駅前です。

湯の川へ向けて走り去りました。
函館は青函連絡船のあって頃、北海道の玄関口として栄えていましたが、飛行機の時代となって、函館山や五稜郭、トラピスト修道院、洋館、朝市 いろいろと観光資源はありますが高速道路にも恵まれず、いまひとつというところでしょうか。 路面電車の路線も縮小してきましたが現在の路線で安定しそれなりの乗客もあるようです。当日は修学旅行の小学生が5,6人のグループで何組も路面電車を利用して市内観光をしていました。一日乗車券は600円と格安ですし6分間隔の電車は便利です。函館バスも頑張っています。
写真はすべて2012年6月14日です。    犬伏 孝司

函館の連接車と単車とバス」への4件のフィードバック

  1. INUBUSE様
    沖縄から蝦夷地までお元気にご活躍でご同慶の至りです。わたしは女優「吉永小百合」さんが広告塔の大人の休日クラブの会員ですが、これを利用すると超格安で東京から函館まで日帰り往復が可能で以前2時間ほど函館市電を撮影したことがあります。この時やってきたのがINUBUSE様撮影ならびにご利用のダブルルーフ単車で詳しいことはよくわかりませんでしたが、その時京都のN電が頭に浮かびました。もっとも私が京都のN電を見たのはDRFCイベントの犬山明治村と梅小路蒸気機関車館のみですが。
    私が就職したころは親父が函館へ転勤したので勤務明け後特急「はつかり」と連絡船を使って函館に行きました。そのころは早朝C62の「たるまえ」も見られました。また函館市電の車庫にはダブルルーフの京王23型が保存されていました。確か函館は京王、玉電、都電とゲージが同じでしたよね。
    函館と言えば校祖新島襄が出国した地でその場所には記念碑がありますが、INUBUSE様は行かれましたでしょうか。若し、未だでしたら次回訪函の折に是非行ってみてください。

  2. 準特急様
    コメントありがとうございます。
    函館市電は1,372mmゲージで都電、京王線と同じで昨年は、函館からササラ電車が東京に里帰りしていました。全国的には少ないグループです。新島襄出国の地の記念碑はまだ行っていませんので次回には訪問したいと思っています。函館まで日帰りできるとはすごいです。是非ご訪函ください。しかしせっかくですので市電だけでも一日楽しめますからゆっくりされてはいかがでしょうか?

  3. レトロ電車とボンネットバスの接続が素晴らしいと思いました。それにしても39号は車体新製とはいえ良くできています。
    東京都交通局でも保存中の6086を復活させて、三ノ輪橋でスカイツリー行のボンネットバスと接続させるようなことは考えないでしょうか。

    東京~函館間は新幹線利用でも結構時間がかかり、日帰りでは慌ただしいと思いますが、飛行機を利用すると函館空港が湯の川温泉の直ぐ近くですのでゆっくりできるのではないかと思います。リタイア後は上磯の保存機関車の見学も兼ねて是非行きたいと思っています。

  4. 藤本様
    コメントありがとうございます。39号の外装が非木造は仕方ないですが、内部は腕のいい大工さんが作った感じの木製でよく出来ていると思います。真横から見ると特にいい感じです。上磯の機関車は現役時代に行けなくて残念に思っています。模型にするといい機関車ばかりですね。保存機もあるようですのでリタイア後に行かれる時には ご一緒させていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。函館市電の車庫は事前にグループで申し込めば見られそうです。
    書き忘れましたが写真のボンネットバスは昭和34年いすゞ自動車製とのことでした。 犬伏

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