2012年~2013年 極寒の中国鉄路の旅 Part12 中国最北端の北極村へ その1 古蓮駅、月牙湖駅、漠河駅

第13日目 1月4日

齐齐哈尔10:50(6245次)→9:16古蓮

朝、目覚めると二人だけだった部屋には、あと二人の乗客もおられました。そして、ガラガラだった他の部屋も満員です。爆睡しておりましたのでどこで乗車されたかはわかりませんが、多分加格达奇(ジャガダチ)だったのでしょうね。
11_漠河へ12_DSC_8749▲ 列車は昨日までの雪原ではなく森林地帯を走っていました。1站1站、古莲へと近づいていきます。いよいよ中国最北端に来たなあとの実感がわいてきました。育英を過ぎた頃に朝日が昇ってきました。

10分停車の漠河では殆どの乗客が降りました。我々の下車站は、まだ17キロ先です。

12_漠河→古莲12_古莲0112_古莲01-1▲ 9:16、北の大地の夜明けを味あうようにして、古莲に到着しました。阜新から約2,000キロ、約40時間半をかけての乗り鉄旅でした。
古莲站では、兴隆森林鉄路案内でお世話になりました趙さんがTaxiをチャーターしてお待ちでした。当初は小竹先生と二人で行こうかなとも思っていましたが、初めての地です。古莲駅前には何もないとの情報でしたので、二人だけで降りると、動きが取れなくなります。冬以外では行った経験もある哈尔滨の旅行社の趙さんに案内を依頼した次第です。
一緒の列車にするつもりでしたが、依頼した時には切符は売り切れていました。しかし、1日前の切符が取れましたので先乗りしていただきました。

12_古莲0312_古莲04▲ チャーターTaxiに荷物を積んで撮影開始です。構内には東風4型機ディーゼル機関車1693号機6484号機が石炭列車の先頭で発車待ちでした。

9:41、まず1693号機が発車しましたが、側線に入ってスイッチバックで右後方に向かっていきました。セキは空車でしたので、積込場に向かったようです。後方では6245次を牽引してきたDF4D-0501号機が機回し中です。
12_古莲02▲ 9:57、約40分で6245次は、6246次加格达奇(ジャガダチ)行きとなって発車しました。古莲を発車する列車は、1日これ1本です。齐齐哈尔行きとならないところが、面白いところです。駅周辺は食堂も雑貨店も何もありません。殆どの訪問者が滞在時間40分で折り返したわけです。気温は、マイナス25℃を示していました。

12_石炭列車発車[googlemap lat=”52.94662092846549″ lng=”122.34606742858887″ align=”left” width=”280px” height=”180px” zoom=”14″ type=”G_HYBRID_MAP”]黒竜江省 古莲駅[/googlemap]▲ 10:03、今度は石炭を満載したセキ25両編成が発車してきました。おおそそ2,200トン牽引です。近くには、中国最北端の採炭場があるようです。駅の上方向には、先ほどスイッチバックしていった列車が向かったと思われる集積ヤードが広がっていました。

13_道路チャーターTaxiに乗車して、ナローゲージまたは森林鉄路が存在するのかの探索開始です。まず站の先端部に行きましたが、それらしい車両は見当たりません。線路と交差しましたが、残念ながら1435㎜でした。線路は彼方まで続いていますので、辿っていくことにしました。
所要時間1時間半弱、約40キロも走ったでしょうか、見えてきたのは露天掘り炭鉱です。まだ採掘が始まって日が浅いのか抚顺や阜新で見た光景ではありませんが、大型トラックが行きかっていました。
11:03、站が見つかりました。駅の名前は月牙湖站です
14_駅正面▲ 正面から見た白亜館の立派な月牙湖站です。
15_駅線路側17_駅構内▲ こちらはホームからですが、まだこの站に到着する列車はありません。站内は、鉄路員の事務所となっていましたが、切符売り場も設置されていて、いずれ客扱いをするのではと思わせられました。
現在は、貨物駅ではありますが、中国最北端の站です。

16_古莲側古洛鉄路計画地図_edited-1中国鉄路の辺境に延伸建設される路線は、始めは貨物輸送に利用され、おおよそ1年間を過ぎて路盤が固まり安定しますと旅客輸送が開始されます。チベット鉄道も同じでした。後で月牙湖站を調べてみますと、インターネット記事にも出ていました。いずれロシアとの国境にある景勝地の洛古河とつながり、古洛鉄路が開業するようです。
15_古洛鉄道

20_漠河駅▲ 12:27、漠河駅に着きました。周辺には食堂と小さな招待所しかない殺風景な場所でした。
22_昼食22_北極村へ▲ 駅前食堂に入って昼食です。水餃子を注文しましtが、大きいです。ここの餃子はジャンボサイズなのですね。

食後、中国最北端に位置する北極村に向けて出発しました。昨年開通したという高速道路で70キロ強、約1時間で着きました。
22_北極村▲ 14:36、北極村の入口には立派なゲートがありました。入村料一人60元(約800円)を支払って入場します。チャーターしたTaxiは、ここからは入れません。閑散期でなければ、電気自動車が宿泊所までピストン運転をするそうですが、客がないのかいません。どうするのかと思っていたら、趙さんが朋友に依頼した法院(裁判所)の車が迎えに来てくれました。先生と私には不釣り合いな車ですね。
23_北極村地図▲ ちょっと色あせてはいますが、北極村の案内図です。7月の平均気温は17℃と涼しく、遠く北京からも金持ちの観光客がやってくるそうです。多忙期のホテルの宿泊料金は、普通の部屋で1,500元(約20,000円)と北京や上海の高級ホテル並みになるそうです。民宿も多いですが、500元(約6,700円)はするそうですので、人民にとってはあこがれの地なのでしょうね。
気象賓館24_気象賓館_01DSC_8876▲ 14:52、我々が宿泊したのは、気象賓館で、宿泊料金は370元(約4,800円)と、哈尔滨並でした。部屋の広さは一般的、問題はお湯で電気式の湯沸かし器タンク方式ですので、使い過ぎたりすると冷水になってしまいました。こんな極寒地ですのでバスタブが欲しいですね。
客は私たちのみです。無理に開けてもらったようです。
17時過ぎには辺りは真っ暗です。懐中電灯を照らして近くの食堂に行ってみました。26_メニュー▲ メニューは写真付きで、一部を紹介します。写真なしも入れるとこれの4倍は、ありました。ただ観光地だけあって料金は、街のレストアランと比べると数倍もします。
25_食堂料理▲ 魚はカチンコチンになったものを解凍して蒸しあげています。味はまあまあでおいしくいただきました。

今夜はオーロラが見られるかなと少し期待しましたが、粉雪が舞い落ちる天気で星も見えずでした。2晩連続夜行列車でしたので、早めゆっくりの就寝となりました。
  Part13  へ続く

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