JR日光線の旅 (Ⅱ)

引き続き車両について解説する。

「小山車両センター」に日光線専用車両として、クモハ107+クハ106が8編成(1~8)16両配置されている。レトロ調への塗装変更が進行中で、9月9日時点では1、2、5の3編成が完了している。旧塗装は日光線の「N」をデザインした塗装で決して悪くはないと思っている。編成は2両、4両が主体で、日光行の終電と日光発の初電は6両といわれているが確認はしていない。昼間の1時間ヘッドの時は2両と4両編成が各1本ずつ2本で運用され、朝夕は2両、4両編成が各1本ずつ加わり4本で運用される。この編成は昼間宇都宮駅南側の留置線にパンタが上がった状態で停められている。

107系は、日光線と両毛線等の北関東地区のローカル線用として、昭和63年から平成3年にかけて急行形の165系の台車、主電動機、冷房装置等の主要部品を流用して国鉄工場(当時の大宮、大井、大船、新津、長野の各工場)で製作された電車で、経歴簿上は改造車ではなく新車扱いである。日光線の8編成は、165系の置換え用として昭和63年6月から順次投入された。クモハ107-4~8の5両は新製時より前位に霜取パンタを装備し、1~3も翌年追加された。高崎区の配置車両は霜取パンタがなく耐雪ブレーキを装備しており100番台に区分され101~119の19編成38両が在籍する。101~105は0番台と同じ窓配置であるが、平成元年9月以降製作の106~119は戸袋窓がなくなり扉間大窓3枚となった。日光線用の0番代とは併結可能で、時折小山区に貸出され日光線を走っている。 

座席はセミクロスシート対応の窓配置であるにもかかわらずロングシートで、観光客の多い日光線、吾妻線、上越線を走るのに何故オールロングにしたのか疑問を感じる。現在では不要となったが高崎区の車両は横軽通過対策がされており、方向幕には長野、軽井沢、石打、越後湯沢が入っている。前述の横軽通過対策と併せて、臨時列車等で使用する予定があったのであろう。高崎区で高崎~黒磯間を直通する運用が1往復存在する。

 

クハ106-3+クモハ107-3+クハ106-2+クモハ107-2  日光

 

クモハ107-1+クハ106-1+クモハ107-2+クハ106-2 日光

 

クハ106-7+クモハ107-7+クハ106-3+クモハ107-3  文挟

 

クハ106-5+クモハ107-5  宇都宮

 

クモハ107-5  宇都宮

 

クモハ107-6+クハ106-6  文挟

 

クモハ105-5+クハ106-5  宇都宮

【参考】高崎区の107系

 

クモハ107-101+クハ106-101  横川行(20.12.22高崎駅)

 

クモハ107-109他4連 桐生行(20.12.22高崎駅)

 

クハ106-106+クモハ107-106  高崎行(21.1.8 群馬八幡~安中)

旧形国電末期の日光線

オール旧形時代の昭和42年と43年、東武日光軌道線の撮影に行った時に乗車しているが何故か撮影していない。恐らく乗車したのが撮影可能な時間でなかったかも知れない。末期の47年12月から51年1月にかけて5回宇都宮駅で撮影している。

昭和44年3月末の国鉄車両配置表によると、小山電車区の旧形国電の配置は、クモハ41038、045、096、113、クモハ40054、クハ55400、サハ57049の7両で6両使用1両予備であった。

当時の運用は下記の通りであった。

小金井(回送)宇都宮21:50(845M)日光着22:31()5:18(822M)宇都宮着5:566:05(821M)日光着6:507:00(824M)宇都宮着7:457:56(825M)鹿沼着8:118:16(828M)宇都宮着8:31(回送)小金井

編成記録

←宇都宮

47.12.12 55400+41045+41096+41038+57049+40054

48.5.13   55400+41096+40054+41045+57049+41113

51.1.4    40054+41113+57049+41045+55400+41096

 

昭和47年12月12日の編成

各車両について

 

クモハ41038(昭和12年11月新潟鐵工製、昭和52年1月25日廃車)

                                                                    

クモハ41045(昭和13年10月日本車輌製、昭和51年5月28日廃車) 

 

クモハ41096(昭和10年6月日車支店でモハ40129として新製、11年4月40049に改番、昭和19年7月片運化改造で41096に改番、昭和51年5月28日廃車)

 

クモハ41113(昭和11年2月日本車輌でモハ40066として新製、昭和19年8月片運化改造で41113に改番、昭和52年1月25日廃車)

 

クモハ40054(昭和10年6月田中車輌でモハ40134として新製、11年4月40054に改番、昭和51年3月新性能化後国府津電車区の職員輸送用として使用、JR東日本に引継がれ、平成19年5月から青梅鉄道公園に展示保存)

 

クハ55400(昭和10年6月汽車支店でクハ55110として新製、11年4月55030に改番、42年5月55400に改番、昭和51年5月28日廃車)

 

サハ57049(昭和8年8月日本車輌でサロハ56002として新製、昭和18年3月戦時改造で57049に改番、昭和51年5月28日廃車)

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