2014年 遥かなる東欧の旅 Part26 バルカン諸国一人旅 ソフィアのメトロ(地下鉄)、トラムその3

第13日目 2月27日 その3
ソフィア18:45→8:10イスタンプール

15:24 トラムの撮影を一旦切り上げて、メトロを視察してみる事にしました。
01_MTR▲ ソフィアMetroの公式HPで掲載されています路線図です。開業は1998年1月28日で、現在2路線31キロが営業されています。DC825V、集電は第三軌条方式。
そして、ここМетростанция Сердика(セルディカ)では、2路線がクロスしての乗換駅となっています。

61地上から地下駅コンコースに下りますと遺跡が掘り出された状態でそのまま展示されています。
ソフィアの町の歴史は紀元前7世紀に始まるそうです。地下には古代からの歴史的埋蔵物が多く、Metro建設では避けて通れない難題でした。出来るだけ残した形でトンネルは掘削されたそうです。

60▲ 乗車券は朝に買った1日乗車券「カルタ」がメトロでも使用可能です。地下1階にある改札口を通ってホーム階へと下ります。
トラムは信用乗車となっていますが、MTRはそうはいかなかったようです。落ち着いたスッキリ感のある改札口です。

62_1▲ 15:31 大阪地下鉄梅田駅のような大きなドームになったセルディカ駅ホームです。発車して行くのは、ロシアMetrowagonmash81-717/714形です。

63▲ 15:33 反対側に入線してきたのは、同じくMetrowagonmash製の81-740/741形です。

65▲ 15:40 斜め側面から見ますが、スタイリッシュ感はありませんね。

64▲ 15:40 続行列車の到着です。運転間隔は約7分のようです。

6667_3▲ 車両は平凡ですが、駅構内は明るくスッキリとしています。そして茶色の天井が温かみを出しています。

ホームの壁面には、このセルディカ駅掘削建設時に発掘された埋蔵物が数多く数カ所にも保管ディスプレイされています。

67_4▲ 壁面に掲示されていた列車案内表。右上が、方向と曜日別の運行時間のようです。5時過ぎに始発、23時過ぎに最終です。最終が少し早いようです。
下は時間帯別の運行間隔表のようです。7:00~9:30のラッシュ時では3分15秒間隔で運行されているのをみると、それなりにラッシュはあるようです。

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▲ 同じくホーム壁面に設置されていた路線図です。少し簡略化はされていますが、デザイン化されず、地図上にほぼ正確に路線が描かれているのは珍しい物です。

6868_1▲ こちらは車内のドア上に設置された路線図です。電車の通過位置がランダムに表示されていきます。
よく見ますと、この列車は2路線をループ上に一周しています。

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▲ 15:49 メトロに約9分乗車で、2号線終点のДжеймс Баучърに到着しました。
車内もそうでしたが、落ち着いたと言えば良さそうですが、色の使い方が悪くて寒々感があります。寒い町のメトロですので、もう少し暖色系のカラフルさもあっても良いと思いました。

左はバー式出口。今まで見た中でも至ってシンプルです。

こちらは、入場改札口で出口と違って、バー式は採用されていません。

71▲ ソフィアのメトロ駅で変わっているのは、改札口前にガラスの仕切り壁が設置されていることです。
多分、厳冬時に地上からの冷たい風が下りてくるのを防ぐためと思われますが、これは初めて見ました。

73▲ 15:55 地上に上がってみますと、タトラ2001号車T6A2B型)が走っていました。
市内中心部同様に安全地帯のない電停です。歩道側に沿った道路の両端を走行すると言った発想はなかったようです。ここでもトラムが停まって乗降が終わるまでの間、車は止まって待ちます。

01_トラム路線図C3▲ ここは10系統が走る撮影地⑬です。随分遠くに来ましたが、トラムはまだ先まで延びています。

75▲ 反対方向から向かって来る2005号車。こちらもトレーラー代わりにパンタを下げた同じ2000形を牽引しています。

74▲ 全て2両で走るのかと思いだしたら単車も来ました。それにしても2000形ばかりです。
このタトラT6A2B型は、車体長14,500㎜、幅2,200㎜、出力45kw×2、最高速度は55km/hで、1990年と1999年に57両が投入されました。

76▲ 16:11 再びメトロに乗って、今度は中央駅まで戻ることにしました。
16:21 約10分の乗車で国鉄ソフィア中央駅に到着。この駅も悪くはないのですがやはり寒々としています。最初に入ったセルディカ駅が明るく良かっただけに余計に感じました。

地上に上がるとトラム電停と隣接していました。国鉄駅ともつながっていて広い地下街とはなっていますが、全体が未完成で案内板がなく、照明も少なく分かりづらい駅構内でした。
77▲ 16:31 駅前電停には、1系統の2304連節車が到着していました。他系統で運用されていなかったので、20編成すべてが1系統に集中投入されているように思われます。ただ、全路線には乗車しておりませんので不確実な推測ですのでご了解ください。
そして電停には一人の鉄ちゃんがこの連節車をNikonデジカメ一眼レフで撮影中でした。たどたどしい英語で挨拶してみますと、クロアチアからこれを撮りに来たと申されます。自国のクロトラムと同じ連節車なので大変に好きなんだそうです。舐めるように撮りまくっておられました。どこの国にでも熱心な鉄ちゃんはいるんだなあと感心しました。

78▲ ソフィア電停は、T字型交差点になっていて変則2ケ所に電停があります。街中心から到着したトラムからは、発車間際になると運転手のお姉さんが降りてきて、ポイント付近にポールを突き刺しての作業をしておられます。ポイント切り替えです。
79▲ 次に到着したトラムからは、これが運転手かと思えるギラギラ恰好をしたお姉さんがリズムを付けながらのポイント切り替え作業です。頻繁にトラムが通過する路線です。架線に「トロリーコンダクター」を設置したりで簡単に自動化できるはずですが、今日は故障でもしていたのでしょうか、珍しい物を見せていただきました。

ドイツ語の資料「Straßenbahn Sofia」では、ソフィアトラムには動力車だけでも18機種342編成の車両が在籍すると掲載されています。ご紹介した以外にも自国製、また他国の他都市から移籍したトラムがあります。1.009㎜と1,435㎜のトラムが並ぶ路線もありそうです。
サラエボザクレブベオグラードとバルカン諸国の首都のトラムを見て歩いていますが、1番面白そうなのはソフィアのトラムです。もう1度、じっくりと散策してみたいと思いました。
upload.wikimedia.org/wik...4/Tram_map_of_Sofia.svg
17:00 これでソフィアのトラムとメトロの乗り鉄、撮り鉄は終了としました。町の中心部をちょっとだけの散策となりましたが、広大に伸びている路線と言う事は分かりました。次回はメトロを使って短縮して郊外の終点まで行って見たいものです。

今日は、夕食後に夜行寝台列車に乗って今回最後の訪問地イスタンプールへと向かいます。どんな寝台車が待っているのか楽しみです。   Part27へ続く

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