2014年 遥かなる東欧の旅 Part27 バルカン諸国一人旅 ソフィアからイスタンプールへの国際寝台列車(Balkan Express)

第13・14日目 2月27・28日
ソフィア18:45→8:10イスタンプール

2月24日にサラエボを出発してからようやく最終目的地のイスタンプールへと向かうBalkan Expressに乗ることになりました。出発する際は、本当に走っているのか?、時間は合っているのか?、切符は買えるのか?、言葉は通じるのか?等々の心配事が多く不安だらけでビビッていましたが、いつもの調子で何とか切り抜けてきました。旧共産国とも今日でお別れです。明日は文明国のイスタンプールに着けます。
02_列車切符_1▲ ソフィアからイスタンプールまで(約472キロ)の切符です。運賃は、寝台料金も含んでの58.67Lv(約4,100日本円)と格安です。手書きはなく印字されたまともな切符でした。


01地図03_2▲ 17:30 気温は少し肌寒くなった15℃。ソフィア中央駅地下の食堂で肉の揚げ物を作っていたのでビールと注文しての夕食です。列車には食堂車や車販がないようなので、途中での遅延に備えて非常食の買いこみです。駅1階奥にはスーパーがあるのを朝に確認済みです。荷物預り所で荷物を受取るまでにパン、水、ビールを仕入れました。

05_1▲ 1階コンコースに設置されています発車時刻表の表示です。中央の赤で囲った「M493」が乗車する列車です。5番ホームからの発車です。

04▲ 18:12 5番ホームに行きますと、4両編成の列車が入線していました。

0607▲ 寝台車は1両だけの連結です。今までのようにカレチらしきおじさんに切符を見せますとコンパートメントまで案内してくれました。
昨夜と同じ3段寝台ですが、今日は全て正常のようです。シーツや毛布はまだセッティングされていません。

荷物を置いて編成車両を見て歩きたいのですが、一人旅のリスクで荷物からは目を離せません。発車まで、いや終着駅に着くまでは気が抜けません。後で知ったのですが、この列車は泥棒列車として有名だそうで要注意だったのです。

コンパーメントの相棒は誰だろうと楽しみにしていましたら、イスタンプールに住まいする友人を訪ねると言われる人の良さそうな地元のおじさんがカレチに案内されてこられました。
どこから来たのか等々、いつも聞かれる質問を受けて自己紹介をします。おじさんも家族は何人で仕事はこんなことをしていると申されます。

18:45 列車は定刻にソフィアを発車しました。話が弾みだした頃にカレチが部屋に来て検札です。そして同室のおじさんは、何やらカレチと交渉をしています。しばらくすると、「他のコンパートメントが空いているのでそちらに行く。」と言われて荷物を持って行かれました。この列車にはよく乗ると言われていたのでコンパートメントに空きがあれば移れることを分かっておられたのですね。
おじさんが出ていかれた後はコンパートメント内には私一人です。昨夜と同様の一人部屋になると喜んでいましたらカレチがまた来ました。そして「貴方が20€(約2,800日本円)を出せば、これから他に客を案内しないがどうか。」と持ちかけます。途中から乗ってくる客などいないだろう。多分、カレチの小遣い銭になるだろうとは分かってはいましたが、個室の快適さを確実に手に入れられるなら安いものです。即決しました。

やがて列車は夕闇の中を走行していきます。一安心した安堵感のなか、程好い酔いと揺れもてつだい眠りにつきました。

03▲ ひと眠りした午前1時過ぎにカギを閉めたコンパートメントのドアがノックされました。ブルガリア側の国境の駅「スヴィレングラード(Svilengrad)」に着いたようで、出国審査の手続きが始まりました。車内で簡単に出国審査が行われます。終わると列車は、トルコ側へと国境線を越えます。
1:51  約30分間の延着で、トルコ側の国境の駅カピクレ(Kapıkule)」へと着きました。約1時間半の停車の間に入念な入国審査が行われます。車内の温度は約20℃に暖められていました。今回は寒さで目が開くことはありません。

04▲ 深夜の暗闇のホームの中に、1つだけ明るい場所がありました。Duty Freeの看板が見えます。お客かどうかは分かりませんが店員と何やら話をしている方がおられました。

午前3時過ぎに全ての乗客の手続きが終わったようで列車はイスタンプールに向けて発車しました。
05▲ 5:45 イスタンプールまではもう一眠りと眠っていますと、突然にたたき起こされました。
カレチは何か言っていますがサッパリ理解できません。通路を見ますと皆さん荷物を持って降りていかれます。「???」ですが、Busだけは聞き取れましたのでカレチの指差す方向を見ますと、バスが止まっているのが分かりました。どうやら乗換のようです。何か鉄道で問題があっての振替輸送なのかと思い、降りるだけにしておいた荷物を持って列車を降りました。

06_1[googlemap lat=”41.279499661132135″ lng=”28.01037311553955″ align=”left” width=”300px” height=”180px” zoom=”17″ type=”G_HYBRID_MAP”]チェルケスキョイerkezköy/Tekirdağ[/googlemap]
▲ 狭いホームに降り立って見ますと、大きな駅かと思いましたが小さなローカル駅です。「チェルケスキョイÇ
erkezköy/Tekirdağ)」駅との表示がありました。
ホームに停車した客車は3両、私の乗っていたのはセカンドクラスでしたが、2両目は随分と立派な寝台車です。ブタペストからの夜行列車がありますので、どこかで連結したのでしょうね。
他の乗客はバスへと向かっていますので同じ行動をとるしかありません。

07▲ バスはたった1台だけです。これで今日の列車3両に乗車していた客が乗りこめましたので総数は30人ぐらいだったのですね。

0910▲ 6:00 バスは発車しました。
田舎道を走り、途中から高速道路に出ましたが、7時になりますとご覧のとおり朝のラッシュになり渋滞が始まりました。
イスタンプール終点までは約100キロの行程です。

 

1211▲ 7:20 定刻より随分早く、イスタンプールのヨーロッパ側のスィルケジ駅に到着しました。
列車で約12時間、バスで1時間20分の合わせて約13時間20分の旅でした。(※ 時差の1時間を含む)
コンパートメントで最初に一緒だったブルガリア人の友人さんもお迎えにお待ちでした。

13▲ 7:28 かつてはオリエント急行が発着したホームに朝日が差し込みます。向かいのホームには電車が止まっていますが、1編成だけでなく先にも連なっています。1番ホームの線路を見ましたが錆が浮いています。どうやらこの駅は既に機能を停止したようです。情報を取れていませんでした。(※ 2012年10月には停止)
今回はイスタンプールで国電やトラムの乗り鉄、撮り鉄を楽しむ予定で4日間を当てていましたのでガッカリです。

気を取り直して、まずは両替所探しです、ベオグラードでATMから引き出した紙幣がまだ余っています。国際都市イスタンプールなら交換できます。駅の窓口は開いていましたので聞くと、周囲にいくらでもあるそうです。予約してあるホテルへ向かう途中でも良いかなと歩き始めました。  Part28へ続く

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