忽川の工臨に寄せて

2016年1月、生瀬-武田尾の福知山線廃線跡を投稿した時、西村さんが宝塚-生瀬間のTMS記事『忽川の工臨』を紹介されました。その時『まだ残っていますよ。通りがかりに撮ってきます』から時間が大分経ちましたが、最近西宮名塩に寄った帰りに撮ってきました。
▼武庫川を跨ぐ生瀬橋上から、国道176号線の武庫川橋梁と福知山線越しにホッパーを眺めました。山手にあったサイロや諸設備は撤去され、撤去し難いコンクリート製の構造物らしき遺物が山手に見えます。
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▼176号線と福知山線のガードを潜り、左折れすると急な坂道です。登って行くと、ホッパーが見えて来ました。603112
▼入口らしき所。フェンスとロックです。
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▼断って入れていただきましたので、内部の現況を撮影できました。入り口付近です。
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▼ホッパーに近づきました。線路は奥の雑草付近、武庫川岸で切れています。603114
▼一方、宝塚駅方面と貨物駅方向は、平地と勾配区間を望み、手前の橋の下が福知山線と貨物線を潜る道路です。右の保守用鉄板通路は錆がひどく危なっかしい限りでした。
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話が変わります。ネットの地図や航空写真は最新のものと思っていましたが、結構古い物がいまだに、”現況”を表すものとして罷り通っているのですね。下の航空写真は今から凡そ10数年前のものと想像できそうです。今日2016年3月11日に見たものですよ。福知山線鉄橋のワーレントラスはグレー色でなく弁柄色だし、尼崎の自宅付近の住友住宅跡地は更地のままで、マンションが建つ10数年前と判断できます。

▼すると有難いことに忽川の採石場の様子が判るのです。採石場からベルトコンベアのラインがサイロまで、サイロからホッパーまでしかも道路上の天空を横断の様子が判ります。サイロは一つあります。緑に囲まれた線路の上の白と茶色の長方形は何でしょうか?
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航空写真のURLをコピーしておきましたので、興味のある方はご覧ください。
http://map.goo.ne.jp/map/latlon/E135.18.48.640N34.51.15.676/zoom/12/?data=meiji

ついでに、先の廃線跡を”空から”辿ると、武田尾付近の民家、店屋が昔の姿で写っていました。武庫川の氾濫で改修を余儀なくされる以前の貴重な姿を見ることが、”お蔭様で”できました。道場付近の踏切りもはっきり見えたし、第5武庫川橋梁が10数年前まで残っていたことも判りました。読者も空から、10数年前の姿をご覧になってはいかがでしょうか。

忽川の工臨に寄せて」への6件のフィードバック

  1. 懐かしいです。惣川工臨を宝塚まで撮影に行った記憶があります。写真の白いのは砂利を載せたホキで茶色いのは砂利が載っていないホキと思われます。

    • ありがとうございました。もう一つお願い致します。ホキとホキの間は空間でしょうか。それとも他のものでしょうか。

      • デカンショまつり号です。
        懐かしい写真ありがとうございます。
        ところで、ホキとホキの間ですが、ホキ800には、連結部分と荷台の間にデッキがあり、砂利散布用のハンドルやシリンダーがあります。また、それを操作する係員が乗れるようになっています。

  2. tsurukame様
    大津のイベントの手伝いでしばらく自宅を空けていましたのでコメントが遅くなってしまいました。わざわざ現地調査に出向いて頂き ありがとうございます。もう使われていないであろうホッパーや線路が撤去されずに残っているのが不思議です。撤去するにもお金がかかるので放置されているのかもしれません。鉄道線路に不可欠な砂利ですが、近年はホキに砂利を積み込む施設をあまり見なくなりました。吾妻線の小野上駅には採石場に隣接した積込み設備があり、現在も稼働しています。その昔、川砂利採取が行われていた頃には国鉄にも私鉄にも河川敷きにおりてゆく砂利採り線があって ヘロヘロな線路があった光景が思い出されます。全国にどれくらいの砂利採り線があったのかを調べているところです。まとまればデジ青でご紹介したいとも思っていますが、いつのことになるやら・・・。

  3. 西村雅幸様
    川砂利の話は懐かしいです。ありがとうございます。調査を楽しみにしています。昔の我々の鉄道撮影は必ずと言って良いほど、線路脇をてくてく歩いたものですからバラストとはいつも友達でした。幹線は砕石ですが、山間地方の支線、亜幹線軌道は大小の赤黒くなった丸い天然砂利でした。形が丸いものですから、軌道の支持力が弱くて整正保守に苦労したことと思われます。でも歩く側には丸石の方が都合がよかった様に思います。

    話変わります。この間、福知山線廃線跡のトンネルの中から、天然砂利石をひとつ持ち帰りました。6cm程の大きさの、底が平ですわりの良い黒茶色の石です。石に針金が巻きつかれたような痕跡が、全体を一周して残っています。痕跡は、幅3~4mm、深さ1mm位、不連続で『点線』のような跡です。撚り線の針金で縛られていたのか、針金に接していたのか。長期間接触していると、跡が付くのかしら。。通過車両の振動が針金から石に、長年伝えられていると、『掘れた』のかしら、少し不思議な現象が残っている石で、暗闇から解放され、今手許にあります。

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