2010年 早春の中国一人旅 Part10 楽山→成都→西安→郑州 鄭西高速鉄道

ベトナムのハノイ~ホーチミン間を結ぶ高速鉄道は、日本の新幹線の採用が、閣議決定されたそうで、東南アジア好きの私としては、嬉しく思っております。

第11・12日目 2010年3月12・13日

① 3月12日 楽山ホテル13:00-(マイカー)→13:15楽山客運站
② 3月12日 楽山客運站14:00-(バス)→15:15成都石羊客運站
③ 3月12日 成都石羊客運站15:20-(Taxi)→16:45成都鉄路站
④ 3月12日 成都21:20-(K6)→12:15西安
⑤ 3月13日 西安14:50-(G
2008)→16:48郑州  

今日は、成都に戻って、夜行寝台列車で、西安に向かいます。昨夜から、インターネットニュースで、しばらく空白だった、世間の動きを見ていました。チェックアウト12:00まで、ずっと世間に合せるまでの準備時間です。
別に、何も知らなくとも生きていけるでしょうが、マスコミ報道に毒された現代人の悲しさを、感じます。在職中にマスメディアに携わった事が、良かったのか、悪かったのか、答えはありません。

ホテル前に出ましたが、結構広い道路なのに、昨日同様にタクシーが走っていません。ホテルの従業員も出てきて、停めようと協力してくれますが、空車が来ないので、どうしようもありません。最後は、支配人まで出てきてくれて、結局、マイカーで近くにあるバスターミナルまで、送って下さいました。今日も、感謝、感謝です。
しかし、ここから乗車したバスは、成都まで約50km手前の、空港近くの石羊客運站までしか行きませんでした。繁華街方面にある楽山肖埧站に行かなければ、来る時に乗車した成都旅游客運中心站行きバスには、乗れなかったのです。

仕方ありません。タクシーで、成都鉄路站まで向かう事にしましたが、高速道路は、事故で大渋滞、站手前も全く動けないほど渋滞で、たっぷりと時間がかかりました。バス代44元=約616円に、Taxi代116元=約1.624円が余計にかかりました。

しかし、夜行列車の発車には、十分すぎる時間がありました。楽山で、もう少し時間を過ごしても良かったですね。
重い荷物があるので、動けません。駅前食堂に入って、名物料理をあてにして、冷えたビールを飲み続けました。
発車2時間前には、駅前の乗客用のテント内で、パソコンを取り出して、映画を見ながら待つ事にしましたが、周りの様子は、準特急さんなら卒倒する光景です。春節で田舎に帰った出稼ぎ労働者が、これでもかとの荷物を持って、テント内にたむろしています。

こんなに混んでいるので、武昌站同様に、1時間前からやれば良いと思っていましたが、発車40分前の改札になりました。狭い通路に、たくさんの荷物を持った、出稼ぎ客は、殺到します。

今宵のコンパートメントの同室は、おばあさんとお孫さんです。お母さんが、見送りに車内まで来ていました。聞けば、ご主人と、西安から、成都に出稼ぎに来ていて、子供を実家に預けるそうです。まだ、オムツの取れない幼児で、列車が出る際に、お母さんが流した涙に、内陸部の生活の厳しさを感じました。上段は、終点まで、空席でしたので、ゆっくりとできました。
▲ すれ違った列車の行先表示板の数々、この時期は、『臨客』が、結構走っています。大概、恐ろしく遅いらしいです。日本の鉄道は、通勤ラッシュ対応で車両が必要ですが、中国鉄路では、春節対応での機関車と車両が必要です。

▲ 西安站出口を出ると、人盛りです。城壁都市西安のとおり、駅の前は城壁です。

翌朝、K6次は、55分遅れで西安に到着しました。この站で、2月6日、中国第3番目に開業した350km/hで走行する中国版新幹線、鄭西高速鉄道に初乗車します。
他の新幹線と違ってこの路線は、始発・終点共、在来線站から発着します。乗換えには、とても便利です。
一旦、西安站を出ました。駅前広場は、ここも春節で出稼ぎ先へと戻る、人民で大混雑です。
▲ 美味しそうな西安のファーストフードです。下の缶に炭を入れて、冷めないようにしていました。焼飯がこんなふうに一挙に作って、売っているのは、初めて見ました。右側は、パンと中国風ハンバーグです。どちらも2~5元。昼飯にしました。

▲ 郑州行きの待合室は、新調された制服の係員が、切符をチェックします。無料の水も配布されます。

勿論全て、買い込み待合室に行きました。ここでも、専用待合室があり、綺麗なお嬢さんが、改札をしています。飲料水は、ここでは、切符を見せて受け取ります。
▲ 久しぶりの、CRH2Cとの対面です。これからの高速車両の増車は、約900両。その内6割は、CRH2Cです。これを見ても、他社と比べて、使ってみての優秀性を認めている事が分ります。

乗車改札は、20分前に始まりました。出稼ぎ列車とは違って、皆さんゆっくりとホームに降りて行きます。
待っていたのが、『はやて』の改良型のCRH2-092Cの8両編成です。
ZE209200+ZY209207+ZE209206+ZEC209205+ZE209204+ZE209203+ZE209202+ZE209201

やはり、日本人です。CRH2Cに乗車すると、不思議と、落ち着きます。
G2008は、定刻14:50に発車、直ぐに在来線と離れて、高速専用線に向かいます。高速線には、西安新站が建設中ですので、在来線からの乗継は、しばらくの間の暫定と思われます。

▲ しばらくすると、客室乗務員のお嬢さんが、飲み物とお菓子を配って来ます。制服は、各鉄路局によって、違っています。

▲ 列車は、速度を上げ300km/hを突破して快走しますが、勾配もあり、350km/hには、中々到達できません。豊かな緑があった武広高鐡路線と違って、車窓には、樹木が生えていない黄土地帯が続きます。

▲ 350km/hの瞬間! 1等車には、ヘッドフォンも備え付けられていました。
乗車1時間12分後に、ようやく350km/hに到達しました。飛び去るように消える車窓は、日本では経験できない異次元の世界です。武広高鐡で経験した、ビリビリ振動はなく、さすが、『はやて』です。

上海~北京間に走りには、窓配置とシートピッチが合わず、和階がないが、パワーに優れたシーメンスのCRH3を採用するのか、経済性と居住性に優れた和階を満たす『はやて』CRH2Cが選ばれるのか、楽しみです。

505kmを1時間58分、表定速度256.8km/hで走行したCRH2Cは、郑州に、定刻の16:48に在来線の郑州站に、到着しました。郑州に下車するのは、初めてです。北京西站~九龍站の京九線2,475kmの内、北京西站から689km、黄河の南岸に位置します。南北鉄路の交差点にあり、交通の要所です。
郑州は、中国各地の主要な街と同様に、地鉄の工事中です。丁度夕方のラッシュで、乗ったタクシーも渋滞に巻き込まれて、ホテルには、中々着かずでした。
明日も、广州まで、夜行寝台列車の旅が待っています。明日の出会いは、どんな方なのか、これも旅の楽しみです。今夜も、街をうろつき、B級グルメに舌打ちました。
 Part11 へ続く

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