しなの鉄道をチラ見する 〈上〉

スカ色復刻の115系

しなの鉄道では、所有する115系電車を国鉄時代の車体色へ復刻化を進めています。開催中の「信州デスティネーションキャンペーン」の一環で、4月には「初代長野色」(白地に緑・赤)、5月に「湘南色」に塗り替え、このたび、3本目となる「横須賀色」(スカ色)の編成が登場しました。同社の115系S16編成3両編成を青15号、クリーム2号の横須賀色に戻したものです。初日の7月29日は、戸倉で出発式が行われたあと、戸倉~軽井沢で1往復が臨時電車として運転され、折り返し時間を利用して、軽井沢駅で撮影会を開催しました。中央東線のスカ色115系は姿を消しており、唯一となったスカ色115系を撮りに、初日、トンボ帰りで軽井沢へ行ってきました。

雨のなか、軽井沢駅で行われた撮影会では線路側から撮影ができた。手前から、クハ115-1215-モハ114-1170-クモハ115-1072 北しなの線開業の2015年にJRから譲渡された編成で、適宜、手回しの行き先幕も替えられた。
戸倉行きの入駅をとらえる。本日は1往復のみが「臨時」として運転、乗車券で誰でも乗れ、ほぼ100%の乗車率。
滋野駅に停車中の115系スカ色の臨時電車

しなの鉄道の車番表記は、ヘルベチカ数字を使った独自のフォントを採用しているが、復刻車は国鉄フォントに戻された。パンタ車には狭小トンネル通過可の◆マークも付けられた。行き先幕もほぼ国鉄書体に近く復元された。
軽井沢方のクモハ115-1072は黒の幌枠があり、精悍な「スカ色」に。スカ色は、横須賀線の車両に用いたのが始まりだが、今回のカラーは、スカ色のなかでも“山スカ”と言われる中央東線を中心に進められた、青15号の幅が広く、前面の塗り分けは115系オリジナルと同じもの。

 しなの鉄道をチラ見する 〈上〉」への4件のフィードバック

  1. 聡本家青信号特派員様

    『スカ色』車。ちょっと色が変ですね。
    特にクリーム部分ですが、本当の?スカ色と比べて、ちょっと赤味掛かった感じに見えますね。

    私の知る限りでは山スカもスカ線も70、71時代⇒113、115時代を通して同色だったと記憶しており、クリーム部分はもっと白っぽい印象で、清楚感に溢れていました。

    或いはCPでの画像処理の影響があるのかも知れませんが、国鉄⇒JRでは『クリーム●●号』等と色度合いの規定があった筈なのでどちらかと言うと、しなの鉄道さんのミスを感じます。

  2. 河さま
    鋭いご指摘、ありがとうございます。さすが慧眼の士、河様です。恐れ入りました。
    ネットに写真を載せる場合は、濃い目のほうが見映えがするため、とくにハイライト部の濃度を上げているのも事実です。そして、改めて国鉄時代の車両制定色を調べますと、「クリーム」にも何種類もあるのですね。「クリーム1号」は当初の横須賀線色、「クリーム2号」は、その後の横須賀線色とあり、2号がわずかに濃いようです。河様が馴染んでおられたのは、文字どおり横須賀線を走っていた時代の70・71、111・113のクリーム1号でしょうか。しなの鉄道は、復刻に当たって、身近な中央東線の115を参考に復刻したものと思います。晩年の横須賀線色しか知らない私などは、とくに違和感を感じることはありませんでした。

  3. 聡本家青信号特派員様

    再び『スカ色』について。
    仰せの通り窓周りと窓の上下の色は1962(s37)年頃、夫々クリーム2号⇒クリーム1号及び青2号⇒青15号に変更されており、これは111系から採用されました。

    これによって青色が濃くなったのを実感していましたが、クリームについては2号⇒1号の顕著な変化を感じないままだった小生の誤認でした。

    余談ですが、等級帯と類似の青色(青2号)が濃い青色(青15号)に変更されたのに伴い、それまでその区別目的でサロ75やサロ45の等級帯下に入れていた幅1センチ強のクリーム色細帯を廃止しました。

    更に等級帯の色が淡緑色に変ったのは1961(s36)年とされており、この前後は窓周りと窓の上下及び等級帯が三つ巴の色混乱を招いて居たわけですね。

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