北欧のたび6(ストックホルムの市内交通)

ヘルシンキからストックホルムへは間にボスニア湾があり、軌間も異なるため直接鉄道ではいけません。直線距離では400㎞あまり飛行機で行けば1時間の距離ですが、それでは面白くないので船の旅を選びました。先にエストニアに行くときに使ったのと同じタリンク・シリアラインがヘルシンキとストックホルムを約16時間で結んでいます。この船がまた豪華船で、レストラン、バー、免税店はもちろんカジノまであります。今回はC2タイプの船室で2ベッドのシングル使いですが€111と安く、ゆっくりと船旅を楽しむことができました。
 ↑ 船内のプロムナード、レストランやショップが並んでいる。


ストックホルムの地下鉄、バス、トラム、郊外電車はSL社が運営しており共通のチケットが使えます。まずは72時間チケットを購入し、トラムを中心に市内を回りました。
 ↑ ストックホルムの市内交通図

地下鉄: 1950年にトラムラインから最初の地下鉄路線として開業、現在は総延長108㎞、標準軌で、中央駅を中心にレッドライン、ブルーライン、グリーンラインの3路線があり、7系統が運行しています。ストックホルムの地下は石灰質の岩盤になっていて地下鉄の駅、駅への通路は岩盤を素掘りしたようになっています。その岩肌には各駅ごとのテーマに沿って、そのほとんどにアートが施されています。これらを見るのもなかなか面白いものです。
 ↑ 14系統終点メルビーセントラル駅のC6形車両
  ↑ ノーベル博物館の近くのガムラスタン駅。このあたりはレッドラインとグリーンラインが並行して走り、複々線になっている。向こうから来るのはC20形。
↑ 地下鉄11系統の終点Kungstradgarden駅のアート

トラム:ストックホルムの交通地図には地下鉄の他、トラム・ライトレールとして全部で9系統が上げられています。この内7、12、21、22系統はいわゆるトラム・ライトレールでしたが、27,28,29系統は郊外電車のような高床のもので、残りの25,26系統は確認できませんでした。私がよく参考にしている世界の都市交通のサイトurban rail netでは7系統だけがトラムとして路線が書かれていて、延長距離3.5㎞となっており、新しくできたものをライトレールとしているのでしょうか。もう一歩トラムとライトレールの区別がよくわかりませんでした。
↑ 7系統は北方民族博物館などがあるユールゴーデン島に行く。
 ↑ 12系統の起点Alvik駅地下鉄のホームと共用している
 ↑ 12系統の終点Nockeby駅。この路線は専用軌道を走っている。
 ↑ 21系統の起点Ropsten駅
 ↑ 22系統。こちらはほとんどが併用軌道。車両は12系統と同じ。
 ↑ 27系統もトラム・ライトレールに区別されていたが、どう見ても郊外電車。

通勤電車・空港連絡鉄道:このほか市内と郊外を結ぶペンデルという通勤電車が2路線、4系統があります。同じSL社が運営していますが、均一運賃でなくゾーン制になっているので注意が必要です。
 ↑ X40形通勤電車アルストム・トランスポート製、通勤電車ながら最高時速200㎞を誇る。
 ↑ X60形アルストム製通勤電車
 ↑ アーランドエキスプレス
空港へは38系統の通勤電車の他、アーランドエキスプレスというノンストップの連絡鉄道があります。最高時速200㎞で空港まで約40㎞を20分で結んでいて、15分ヘッドで便利なのですが、普通運賃で280SEK(現在のレートで約3800円)と非常に高い運賃設定です。但し90日前に買うと154SEK、また3人切符が450SEK、4人切符になると550SEK、これくらいになると一人当たり約1900円で許容できる範囲でしょうか。
まる二日間で主な市内交通を乗り回しました。

北欧のたび6(ストックホルムの市内交通)」への8件のフィードバック

  1. 大津の86さん 船旅にはまってますね。プロムナードの写真を見ると吹き抜けになったなかなか豪華な船だということがわかります。日本のフェリーも雰囲気が豪華な感じがして、とにかく広いのがいいです。船の広さやゆったり感は豪華クルーズ列車にはないものです。東洋経済オンラインに「フェリーは豪華クルーズ列車より安くて広い」という記事があり、記事の筆者が秋田に仕事で行くのに新潟からフェリーで秋田に行ったのとのことでした。まあ、時間に余裕があればフェリーは便利のいい乗り物です。

    • どですかでん様
      船旅にはまりだしたのはフェリー通の”どですかでん”さんの影響です。学生時代、台風の時に青函連絡船に乗ったのがトラウマになって船は嫌いだったのですが、”どですかでん”さんの話を聞いて志布志行フェリーに乗って以来はまりました。少々揺れても最近はよく効く酔い止めがあるので大丈夫です。

  2. そうですね。北海道へは鉄道ではムリです。時間の無駄だからです。そこで車をフェリーに乗せて行くのも一考かと思いますが、経験がないので不安です。車を船倉へ入れるのはうまくいくのか?とか。

    • 米手作市様
      遠距離フェリーに車を乗せたことはありませんが、一昨年鹿児島に行った時桜島フェリーに乗りました。初めての体験でうまく乗り込めるか心配しましたが、係員がはいは~いといった感じで案内してくれてスムースに乗ることができました。案ずるよりも何やらといった感じでした。

    • 米手作市様
      「長距離フェリー」で検索すると「日本長距離フェリー協会」のサイトがありますので初めての船旅どのようにしたらいいかとか、乗り場までの案内が各フェリー会社で詳しく書かれています。見ているだけでも楽しいサイトで船で旅をしたいとムラムラしてくるかもしれません。私も最初は不安でしたが一回乗ってみると楽しいものです。ただし、注意しないといけないのは車をカーデッキに駐車して船室へ行くときは必要なものをバッグに入れていくことです。航海中は車のところに行くことはできません。また、カーデッキが広いので船によってはカーデッキによりるエレベータや階段が数か所あるので同じエレベータや階段でカーデッキに降りないと迷ってしまいます。時々迷っている人がいました。一度フェリーで船旅を楽しまれたらいかがですか。

  3. この老人もはるか昔、ヘルシンキからコペンハーゲンまで、夜行フェリーに乗ったことがあります。ドでかい船で、中を探検するだけでかなりの時間を要しましたが、やはりドでかいスーパーマーケットがあって、乗客が吃驚するぐらいの酒類や煙草などをドカ買いしていました。要は北欧諸国では酒、煙草が日本の数倍かそれ以上の高税が付されていて、用もない?のに国際フェリーに乗って、免税の酒や煙草を買い占めるだけで、運賃は浮くんだそうで。何でも北欧でアル中になると、健康を害する以前に経済的に破たんするのが常識とか。煙草はいくら高くなっても小生には何の関係もなくなりましたが、酒は適価がよろしいようで。まだまだ日本は捨てたもんじゃないです。

    • 湯口様
      コメントありがとうございます。湯口先輩も乗られましたか。ストックホルム行はそれほどでもなかったのですが、先に書いたヘルシンキからタリン行きの船は完全に買い出し船ですね。2時間の船旅でタリンについてすぐ次の便で引き返す御仁も多くいるようです。ちなみに運賃は往復で5000円程ですから十分に元は取れます。

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