計呂地の不思議

2018年2月5日【93286】で旧計呂地駅跡の茶色の客車2両を紹介しましたが、
堀 淳一『北海道 地図の中の廃線』亜璃西社p.103に、平成2(1990)年9月に著者が旧計呂地駅跡を訪問した時の様子として
「ホーム側にまわってみたら、ホーム、枕木、レールが三拍子そろってまだ残っているばかりか、ダークブルー一色の古くなつかしい旧型客車のスハ形とオハ形車両が二両連結されてホームに着いていた。またホームの前後には、信号柱や踏切の柱やレールの分岐器なども残されていた(ここは『計呂地交通公園』となっているそうだ)。」
と記述があります。計呂地の旧駅舎も残存していたそうです。
ということは、30年近く前に「ダークブルー一色」の時期があったことになります。
また、何故かC58 139の記述が無いのが不思議です。鉄道友の会『RAILFAN』1989年№428 別冊:保存車・廃車体一覧1、同1992年№466によれば3両とも旧計呂地駅跡で保存されていることになっています。

どなたか、この件についてご教示いただけませんでしょうか。

計呂地の不思議」への5件のフィードバック

  1. 井原様
    計呂地の客車2両がブルーに塗られた写真がありましたよ。JTBパブリッシング「鉄道廃線跡を歩くⅥ」に湧網線取材記事があり、32ページに取材当時の計呂地の様子が載っています。C58に続く客車を見ると、なんと上部がブルー、下部が白の二色塗りになっています。さらに2両目は上下逆の塗り分けのようにも見えます。下部の白は布幕を垂らして文字が書かれているようにも見えますが、写真が小さく詳細は不明です。。取材時期は、1998年と思われますので、堀氏訪問のあとも、ブルーで存在していたことになり、ある時期に茶色に塗り替えられたのではと推測します。

    • 総本家青信号特派員様
      ありがとうございました。確かに青いですね。32ページがカラーページで良かったのですが小さいので細部がよくわかりません。奥のオハ62の窓部が白く、スハ45の腰板が白いのは、塗り分けているのではないでしょうか。窓部に白い布幕というのは考えにくいです。派手ですね。C58に上屋がありません。
      現在は2両の茶色が塗ってから長期間経っていないようですので、塗り替え前の、計呂地に置かれた頃は青かったということがわかりました。
      それにしても『北海道 地図の中の廃線』の「ダークブルー一色」(ダークはともかく)やC58の記述が一言も無いのは不思議です。

  2. 計呂地の客車について、『鉄道ジャーナル』誌577号2014年11月号p.136に
    「2両の客車のうち、スハ45は宿泊用に改造してあるが、戦前の木造客車を鋼製化したオハ62はほぼオリジナルの状態。洗面所なども含め完全な状態を留めている60系客車は極めて貴重で、有識者の指摘を受けて、昨年ブルーだった塗装を本来のぶどう色に戻した。」
    と記されています。2013年に ブルー→茶色 になったことが確認できました。ただ、スハ45は近代化改造をしているはずですから、茶色にしたのは有識者の指摘にしてはおかしいと思いますが、変な塗り分けよりも、細かいことはいわずに客車の外部を茶色で統一したほうが良いと単純に考えたのかもしれません。
    なお、上屋のあるC58 139の写真も掲載されていますが、客車と同時に計呂地に来たのかどうかなどは記されていません。

    また、同記事に卯原内の客車についても
    「客車は4年ほど前までは宿泊が可能だった」
    とあり、総本家青信号特派員様が宿泊されたのは営業最後の頃だったようです。

    • 井原様
      計呂地の客車の茶色化時期が絞られてきたこと、何よりです。たしかに「鉄道ジャーナル」では、廃線跡シリーズを連載していましたね。私のほうも、もうひとつ写真を見つけました。「新 鉄道廃線跡を歩く1」です。2009年の取材ですが、客車はまだブルーのままでした。ジャーナルの記事と符号しますね。
      卯内原の客車は、車内での宿泊が最後の頃だったとのことで、ぶんしゅうさんともども、貴重な体験をさせてもらいました。

      • 総本家青信号特派員様
        さすが新宮鉄道の廃トンネルの中に入った経験をお持ちだけあって廃線跡に造詣が深いですね。編著今尾恵介『新鉄道廃線跡を歩く』53ページの写真は小さい上に角度が悪く、はっきりしませんが、どうも青一色のようですね。『鉄道廃線跡を歩くⅥ』の青・白の塗り分けのように見えるのはいったい何でしょう。またわからなくなりました。

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