越美線乗車記ー繋がるはずだった鉄路を疑似体験する

昨年11月のクローバー会総会で少しだけお話しました、長良川鉄道と越美北線の乗り継ぎツアーのレポートです。

長良川を上り、岐阜と福井の県境を越え、九頭竜川を下り太平洋から日本海へ。
長大なローカル線に温泉、星空見学と観光も乗り鉄も楽しめた盛りだくさんな内容でした。

清流、長良川を眺めつつ幻の鉄路で日本海を目指す

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岐路に立つ西武の黄色い電車

西武鉄道といえば、黄色い電車。このイメージは関西の鉄道ファンも持っている認識かと思います。
実はその数は少しずつ、でも確実に減ってきています。

西武のイメージカラーを纏う新2000系(左奥)と旧2000系(右)。旧2000系は本線用8両編成が引退し、風前の灯に。

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日光、下野の中継ぎ車両。205系600番台引退

2022年3月11日、宇都宮線(東北本線)の小金井~黒磯間と日光線で運行していた205系600番台が運行を終了しました。2013年の運行開始から10年足らず、走行区間も短いことからデビュー時の地味な印象な車両が最後まで拭いきれなかったと思いますが、205系のなかでも個性的なグループでよく見ると惹かれるものがあります。
東北本線の宇都宮から黒磯にかけて、かつて走っていた「北斗星」「カシオペア」の有名撮影地が点在する、首都圏から東北地方への雰囲気が色濃くなる区間という印象があります。関東平野の末端で活躍を終える車両を振り返ってみました。

日光連山を背景に走る205系。真横からは分かりづらいが、左は京葉線からの「メルヘン顔」、右は埼京線からの通常仕様の前面。

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静岡鉄道近況(2021年末)

ご無沙汰しております。先日のクローバー会撮影会では大変お世話になりました。久しぶりに多くの方々とお話ができ楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。
今年の秋から、転職で再び関東に引っ越しました。気が付けば静岡→京都→埼玉→神奈川→静岡→東京と転属(?)を繰り返しておりましたが、そろそろ落ち着きそうです。
静岡では3年半ほど暮らしていました。陸送撮影に引退車両の追っかけと撮り鉄としてはイベントが盛りだくさんでした。
そして家から最も近かった静岡鉄道は新車導入ラッシュ。昨今の情勢と相まって、3年ほどで姿が大きく変わりました。
私自身の備忘録も兼ねて簡単にまとめさせていただきました。

ピンク色同士の離合、1011FとA3007F

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小田急の甲種輸送引き渡しを撮影する

7月に小田急線沿線に引っ越して時間が経ち、生活に慣れてきた頃、小田急の甲種輸送が設定されているとの情報を得たため、撮影に行ってきました。

小田急1000形とEF65(小田急小田原線 新松田駅)

小田急の甲種輸送はJR御殿場線の松田駅から伸びる連絡線を介して引き渡されます。普段は「あさぎり」のみが通過する連絡線をEF65が通過すること、ハンドルを握るのが小田急の運転士であること、営業運転時間内に行われることなど特徴があります。

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梅雨明けの静岡訪問

先日、武蔵野線の東所沢から小田急線の百合ヶ丘へと引っ越しました。日々目まぐるしく変わる貨物列車や9月からのE231系運用開始を控えたなかで、やや後ろ髪を引かれる思いはありましたが、都心からのアクセスの悪さに辟易していたこと、高校時代の友人がアパート探しに協力してくれたことで県をまたいだ引っ越しに踏み切りました。

百合ヶ丘駅は普通電車と朝晩のみ走る準急しか止まらなず、速達列車の恩恵を受けにくい場所であるのは残念ですが、今のところはそれ以外に大きな不満もなく過ごしています。西京極や水無瀬に住んでいる感覚でしょうか。

帰省の際、空席があったのでLSEの最後尾の展望席に乗車できました

静岡の実家へ帰省してきた際、図らずも県内の中小私鉄訪問と深夜の駅訪問が出来ましたのでまとめてご紹介します。

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未来の関西鉄道網への空想

こんばんは。最近は公私ともに慌ただしくなかなか更新できませんでしたが、少し余裕ができたので久しぶりに投稿をします。

2015年の北陸新幹線、2016年の北海道新幹線と大規模な新線開通が一段落し、次はオリンピックへ向けて車両は駅施設の整備へと進もうとする雰囲気を東京では強く感じております。あと3年半で首都圏の鉄道模様がどれほど変化するかが楽しみです。

一方、関西は自分の在学中には車両の動きが大半で、新路線の話というのは殆どなかったように記憶しています。しかしながら、この1年間で夢物語かと思われていた路線が一気に具体化して非常に驚いています。人口減少や建設費の高騰、環境問題など鉄道をめぐる環境が厳しいなかでここまで動くとは思いもしませんでした。

JRの路線のなかで最も歴史の浅いおおさか東線。今のところは古参の103系も行き交うのどかな路線です(2013年3月、高井田中央駅)

 

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北海道新幹線の気になる場所

こんばんは。先週末は、現役生のクローバー祭出展があったようです。僕が所属していた頃からクローバー祭にも参加するようになり、活動の幅が広がって良いなと感じたものでした。現役生の皆さんお疲れ様でした。個人的には、ステージに出演したミュージシャンが揃いも揃って好きな面々で行けなかったのが残念でした。

先日、函館まで新幹線に乗って行ってきました。最速の「はやぶさ」でしたが、4時間にもなるとさすがに長いな…と感じてしまいました。特に盛岡を出てからは遅さを実感してしまいました。青函トンネル内は仕方ないとして、盛岡以北で最高速度が落ちるのは非常に勿体ないと感じました。とはいえ、トンネルを通り抜けて北海道に足を踏み入れた瞬間は感動的でした。

北海道新幹線は、青函トンネルとその前後の新在共用区間や耐寒設備など、興味深い設備がたくさんあります。そのなかで、Twitterで以前見かけてから特に気になった場所があり、訪問してきました。

新函館北斗駅北口の前の景色。まさか馬がいるとは思いもせず驚きました。

新函館北斗駅北口の前の景色。まさか馬がいるとは思いもせず驚きました。

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静岡で撮る小田急ロマンスカー

こんばんは。

本日、小田急の新型ロマンスカー「70000形」と、30000形のEXEのリニューアル車「EXEα」の導入が発表されました。複々線化の完成と共に、特急列車にも大幅にテコ入れが行われることになりました。朝のロマンスカーの増発、新宿―箱根湯本の所要時間短縮といったダイヤ面での改良にも期待が高まります。

 

題名には「静岡で撮る」と書いてますが、今回は御殿場線の「あさぎり」ではありません。主に甲種輸送のお話です。

新宿と小田原、片瀬江ノ島、唐木田を結ぶ小田急線ですが、車両の多くを豊川の日本車輛で製造していることもあり、新車出場や改造入出場のために静岡でもその姿を比較的頻繁に見ることができます。特に、2005年頃から2012年頃まで行われていた新型保安装置、D-ATS-Pの改造では月に一回のペースで通勤車、ロマンスカーを問わず通過していました。また、ロマンスカーは他社への譲渡の際にも通過をしていました。

私自身が機関車好きなため、ロマンスカーと言うよりは機関車がメインになりますが、LSE以降の小田急ロマンスカーを全て地元の静岡で撮影しました。

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珍しく昼間の静岡駅を通過する7000形LSE(2012年2月 東海道本線静岡駅)

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静岡鉄道 2016年春

こんばんは。東京、埼玉は昨日からぐっと秋めいてきて、ジャケットを着ていても汗をかかない過ごしやすい気候となってきました。

前々回、前回と臨時列車が続いたので、今回は地元の静岡鉄道の話題をご紹介します。

なんと言っても最大の話題は、3月より運転を開始したA3000形です。大手私鉄顔負けの新機軸を多数詰め込んだ意欲作です。

なんと言っても最大の話題は、3月より運転を開始したA3000形です。大手私鉄顔負けの新機軸を多数詰め込んだ意欲作です。

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最晩年の583系を記録する

こんにちは。二回目の投稿になります。先日の投稿ではコメントをくださりありがとうございました。改めて、今後ともよろしくお願いします。

近年、インターネットでは画像投稿もTwitterで済ませることが多く、ブログも休止中のために長い文章と適切なキャプションをつける機会が減ってしまいました。一方で、この掲示板はこれまで小出しにしてきた写真たちを整理して残せるので非常に有難い場所だと感じました。デジタルカメラ世代らしく、撮り鉄歴12年目の若造にして総撮影枚数だけは5万枚ほどあるため、様々な写真を掲載していきたいと思います。

先日の初投稿日は渋谷で583系の団臨を撮影していました。583系をはじめて撮ったのが2004年9月でしたので、12年目の撮影となりました。よくぞ今まで残ってくれたものだと感心するばかりです。

583系についてはここで解説の必要がない車両だと思いますので割愛いたしますが、気が付けば残り一本となってしまいました。走行の度に沿線は大賑わいで、私も時にはその熱狂に混じったり、あるいはうんと距離を置いて変な場所から撮ったり、コマ数があることを良いことに自分なりのアプローチを試みています。

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(2009年3月 東北本線 岩切駅)

撮影枚数はそれなりにあるものの、ヘッドマークが付いた写真は僅かです。「はつかり」のマークはとても似合っていますが、やはり短さについ目がいってしまいます…。

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東海道本線、静岡駅での記録(2004~2007)

はじめまして。2012年度生の寺田と申します。今年の3月に卒業し、現在は京都を離れて東京で働いております。現役生の頃は、写真展の企画などで名前を目にした先輩方も多いかと思います。今後はクローバー会の会員として活動をしていきます。どうぞよろしくお願いします。

はじめての投稿で、何を書こうかと非常に悩みました。もう一つの活動分野である音楽を絡めて書こうか、はたまた昨年の青信号で書いた300系新幹線の記事の補足をしようか…。ネタを考えつつ掲示板を眺めていると、特派員様の清水市内線の記事が目に入りました。自分の出身である静岡の写真をこの場を借りて整理してみるのも面白いと思い、テーマが確定しました。写真をとりはじめた2004年から静岡から国鉄型が一掃された2007年頃までの写真を中心に振り返ってみます。小学生から中学生の頃の写真で、見苦しいものばかりですが、あたたかい目で見ていただけると幸いです。

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(2006/3 フェルケール博物館)

静岡市清水区(旧清水市)内に保存されていた65号です。一度は所有していた博物館が解体を決定しましたが、地元有志による保存団体の尽力により解体を免れ、現在は富山県の伏木ヤードにて保管されています。

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