2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part8 トルコ高速鉄道に初乗車 エスキシェヒルからアンカラへ

01_トルコ鉄道Map_200【 トルコ高速鉄道(略称;YHT)
首都アンカライスタンブール間(533㌔)を結ぶ鉄道として全線複線近代化する計画で始まりましたが、途中からは高速専用鉄道、最高速度250km/hに変更され建設が開始されました。2009年3月13日にアンカラ~エスキシェヒル(245㌔)が完成、トルコ鉄道初めての高速列車が走り始めました。それまでは約6~9時間の所要時間だったのが1時間20分前後に短縮されましたので超大幅な時間短縮でした。
次いで2011年にはアンカラ~コンヤ(309㌔・途中から分岐)が開業しました。こちらも約10時間の所要時間が1時間40分前後にが図られました。
そして2014年7月にはイスタンブール郊外のペンディック(506㌔)まで延伸されました。一昼夜かかっていた所要時間は4時間前後と大幅短縮になりましたが、中心部まではまだ工事中です。市内中心部までの交通アクセスが出来ていなく予想外に時間がかかり、途中まで開業しているメトロが延伸されますと飛躍的に利用は伸びると期待されています。今後も高速鉄道の延伸は続けられトルコの主要都市間を結ぶ計画ですが、完成は遅れがちです。

使用車両はスペインCAF製HT65000形、全長27,350㎜、車幅2,825㎜、車高4,100㎜、6両編成の出力は4,800kw、最高運転速度250km/h、2ユニット連結可能です。増備車両としてドイツ・シーメンス製ICE3が入ってきていますのを今回確認しています。

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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part7 エスキシェヒルのトラムに乗る、撮る

DSC_1424016【 エスキシェヒルのトラム 】
4,000年前に誕生したエスキシェヒルの人口は現在約70万人、アナトリアの標高約800mにある中核都市です。町の交通は住みやすい町作りをコンセプトに2004年12月24日に開業したトラムが一手に担います。路線長約16㌔の専用軌道、特に中心街は車をシャットアウトして、バリアフリーになった歩道内を走ります。使用されていますトラムは、EsTramと呼ばれる100%低床車トラムのみ、ボンバルディア製の “Flexity Outlook” (Cityrunner).です。
全長29.5m、車幅2.3m、車重34.2㌧、ゲージ1,000㎜、出力100kw×4、最高速度70km/h。
公式HPはこちらです。公式HPからの路線図はこちらですが、系統別になっています。全体についてはこちらが分かりやすいと思います。
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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part6 ブルサの朝のトラム、エスキシェヒルへのバス切符購入

DSC_1253002DSC_1248001▲ 5:57 夜明け前のT3路線の起点Zafer.PI電停。昨夜の賑わいが嘘のようにひと気もなく静寂に包まれていました。
昨夜は早くに寝ましたので早朝には目覚めましたので、朝の散歩と日中は車が被って撮れにくいトラム撮影に出かけましたがまだ走ってはいません。掲示してある時刻表を見ると始発は7時と日本では考えられない遅い運行です。東欧では深夜運行が行われている都市もありましたがトルコ人が動き出すのは遅いのですね。

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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part5 ブラサのトラムに乗る、撮るⅡ カイコ・トラム

DSC_1134_100DSC_1112012_100【 カイコ・トラム 】
T1
路線一周6.5㌔に運用されていますのはDurmazlar製のDurmaray、5車体連節の100%低床車です。ブラサが昔からそして現在もシルク産業が盛んである事から「İpekböceği Street Tram(カイコ・ストリート・トラム)」と呼ばれています。元々の車両デザインなのですが、前頭部が何となく蚕に似ていますね。日本だったらモスラ・トラムになったかな・・。

1部、台車カバーを外してある車両がありましたので、すかさず撮りましたが・・。う~ん、低床車にするためには独立懸架にしたり駆動部分を縦に納めたりとメーカー各社は工夫しているようですが・・、生で低床車の台車を見たのは初めてです。真ん中にあるのは駆動部分なのでしょうね。普段はカバーしてあるので見えませんが、かなりグロテスクです。
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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part4 ブラサのトラムに乗る、撮るⅠ

DSC_1032004【 ブレサのトラム 】
紀元前202年に名付けられたブルサはトルコ北西部に位置する町で、オスマン帝国の歴史上最も重要な都市の一つとして、1326年~1365年は首都でもありました。
現在、古都ブレサではトラムT1T3の2路線が営業していますが、開業は比較的に新しく中心部をループで左回り片方向に結ぶ単線のT1路線(1435㎜ゲージ・6.5㌔)が2011年5月28日、中心部を東西に貫通するT3路線(1000㎜ゲージ・2.5㌔)は2013年10月13日です。T3路線は単線ですが途中に交換所を設置しています。しかし2路線しかないのになぜにゲージが異なっているのでしょうか?
Bursa City 公式HPはこちらです。路線図はこちらです。
MTR路線図

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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part3 イスタンブールから、かつての首都ブラザへ ブラザのメトロに乗る、撮る

01_フェリーMap▲ イスタンブールからブラサへの経路。ヨーロッパ側のイェニカプ港を出港した高速フェリーは地中海を横断、アジア側のイェニカプ港に着きます。ここからの陸路はバスに乗り、Emekでメトロへ乗り継して中心街へと向かいます。バス網が充実しているトルコです。勿論バス便も頻繁にあって所要時間は約4時間ですが、どちらの町のバスターミナル(BT)も中心街からは離れています。BTへの時間を考慮すると、航路の方が早くになりますし、何と言っても地中海のクルージングを楽しめます。

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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part2 シルケジ駅での夜行寝台列車の切符購入

DSC_3931013第2日目 9月2日 その1

昨夜は爆睡で6時前には目覚めました。今日はイスタンブールから高速フェリーに乗船して、トラムが走るかつての首都・ブラサへと向かいますが、出港は10時と時間があります。ホテルの朝食も7時からですので家内と一緒に朝の散歩に出かけました。

まずは今回の旅でまだ確保できていない鉄道切符の購入です。前回、シルケジ鉄道駅に来た時に販売窓口があるのは確認していましたが、営業時間が分かりませんでした。また高速鉄道の切符販売は確認していましたが、在来線の切符が購入できるかは未確認です。
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2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part1 旅立ち トランジットの難点、トルコのSIMカード

今回の西方見聞録の旅は、トルコ鉄路の訪問です。昨年、東欧バルト諸国(ボスニア・クロアチア・セルビア・ブルガリア)を訪問して、トルコのイスタンブールから帰国しました。また、今年2月にはルーマニアハンガリーのブタベストを訪問しました。今回は昨年のイスタンブールから始め、トルコ鉄道の夜行寝台列車乗り鉄旅を楽しみ、トルコ内陸部を訪れます。昨年7月にようやくイスタンブール近郊まで延伸開業した高速鉄道の乗車と各地のトラム、トルコ最後の蒸気機関車撮影が目的です。
01_トルコ鉄道Map▲ 青色がトルコ鉄道(TCDD)の路線、緑色は高速鉄道(YHK)路線です。

【 トルコ鉄道 】
トルコの国土面積は日本の約2倍、トルコ鉄道の総延長は約11,000㌔、開業は日本の1872年(明治5年)より早いオスマン帝国時代の1856年(安政3年)で、今から159年前でした。最初の開業区間は地中海に面したトルコ西方のイズミル~アイドゥンの130㌔。イギリスの会社によって建設営業され、以降はフランス・ドイツも加わって外国によっての建設が進められていきました。
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