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IL TRENINO VERDE =サルディーニャ島「緑の列車」その4 マンダスとイシリ
毎度ながら段取りが悪く、文字と写真がうまくマッチしていない。前回サルディーニャ島での、この950mm軌間軽便鉄道「現存」全線の略図を入れたが、マンダス〜アルバタックス間はシーズンのみ運行の緑色で、グニャグニャと曲がりくねっているのは分かるが、いまひとつ迫力不足とのご意見が。
そこで今回初頭に、我々が出発前大阪のジュンク堂で仕入れ、作戦を練り、現地でも唯一の指標とした20万1の Sardegna(Touring Club Italiano) から同区間をお目にかける。画面をクリック拡大してご覧あれ。
マンダス・イシリ間の無人信号場(当然昔は有人だった筈)で東に分岐。いきなり道路と外れた区間をグネグネ曲がり、オッロリ、ヌッリ、サダリ、セウイからまた道路と離れ、ラウンセイからも言語を絶する迂回と勾配を続け、やっと山地を抜けてトルトリ、ここから平地をティレニア海に面した小さな港町アルバタックスに終着。
この間地形を無視した直線距離なら120km足らずだが、ご覧のような線形だから約160km。今でこそディーゼル車が片道4時間50分程度で走破するが、蒸気列車時代は1日での往復は不可能だった。なお途中から Jerzu(発音がわからん)への行き止まり支線もあった。
現地で貰った英文パンフにも Do not cross the entire line in one day-it is extremery long とあり、We have devised special discounted rates and a certificate as a [No Limits Traveller].とも続く。マンダス〜アルバタックス間運賃は片道16ユーロ、往復だと21ユーロに大幅割引になっても滅茶高い!。
これは夏季のみ(6月半ば〜9月半ば)運行の観光路線だからで、因みに生活路線(日曜運休・列車だけでなくバスも!)のカリアリ〜イシリが77kmで、運賃はマンダスまで2.63ユーロ、往復4.54ユーロだから、格段の差である。それでも採算が取れているとも思えないのだが。
マンダスにも廃車の蒸機が4両いた。うち3両はブレダ製1Cタンク、1両はモンセラットでも紹介したコッペル製クライン・リンドナー装置の1Dタンク機(先輪は後から付加)である。第4動輪への連動ロッドが失われているが、第1、4動輪の車軸が二重になっていて、現実の第1、4動輪の車軸はその中で首を振れるのである。
やっと話を先回に戻し、我々は暗い中を車でイシリの前金を払った宿へ。ところが玄関に婆さんが待っていて、何やら一生懸命話かける。勿論イタリア語(それもサルディーニャ訛りなのかも)だから察するだけだが、晩飯を頼んでおいたのが、相客もなく外で食べてくれ、ということらしい。
これを伝えるため、彼女は何時帰ってくるか分からん客を辛抱強く待っていてくれたのであった。街道町で、すぐ先に他のホテルやレストランがあるらしい。
昼飯を食い損なって餓死寸前の2人は別のホテルでピッツア2枚、サラダ、ビールで2人33.16ユーロ。そのビールも、銘柄で倍以上の差があって、最初に出たのは一番高い奴だったことが判明し、お代わりから安いものに。先ほどの婆さんで奥地?は素朴だと感激したすぐ後だが、やはりこの島もイタリアだった。
【地図(5).jpg : 342.1KB】
【マンダスで2.jpg : 323.1KB】
【キクハ.jpg : 324.1KB】
【廃機関車.jpg : 348.7KB】
【クライン・リンドナー機(2).jpg : 343.4KB】
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