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★港町までLRTに乗って
それにしても土曜日の10時半に町中から郊外へ向かう電車に立ち客がいるとは驚きだったが、予想紙片手の年配のくたびれたオッサンが乗っているのを見て大体の予想はできる。富山港線時代の「競輪場前」駅を利用する「上客」である。でも乗客の顔つきを見ているとそうでない人のほうが多い。結局停留所ごとにこまめに乗客を下ろしていった。
終点岩瀬の街を散策し帰りは東岩瀬から乗った。全部の停留所は、船の帆をイメージした屋根。ホームの床が、コンクリート打ちっぱなしなのは、雪の多いこの地方の、乗客のスリップ防止のためと読んだ。車道からホームへは、若干の勾配になっている。車椅子利用のため、わずかな勾配でも手摺りがついている。視覚障害者用に点字パネルも完備している。
収納型のベンチが5脚備わっていた。日中は1列車に5人ぐらいの乗客だろうと予想したのかも知れない。しかし現実は富山に遊びに行く地元の高校生・高齢者・岩瀬からの観光帰りの夫婦10余人が電車の人となった。土日は100円で乗り降りできる。
車内中央の4人がけの席は段差があるが、他は床とフラット。唯一の難点は停車ボタンがわかりづらいし押しづらい。今は各駅停車のようなものだが、近い将来北陸新幹線が開業し、富山駅が高架になったら、富山地鉄市内線に乗り入れする計画がある。そのときに備えて降りやすい配慮が必要だろう。途中で通路まで込んできた。岡田中学校前で降りて富山駅までの路面区間の撮影を楽しんだ。帰りは高速バスを使って5時間かかって池袋に戻ってきた。
★路面電車に春が来た!
富山ライトレールは予想の倍ぐらいの乗客があり順調な滑り出し。バリアフリーの施設も当事者の私が採点しても合格点だと思う。超高齢化社会に入りつつある、環境の世紀。日本において急速に路面電車を育てる雰囲気は出来つつある。きっと富山の成功がLRTの導入を検討している都市にとって追い風となることは間違いない。路面電車が元気だと私のパワーも全開となる。
これからも機会あるたびに路面電車だけでなくあらゆる交通機関のレポートを、ファンの視点+ハンディキャッパーの視点で伝えていきます。
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