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Ostfrieseschen Inselbahnen 2-2 ヴァンガーローゲ島鉄道(その2)
合図も汽笛もなく、機関車が推進のままで動き出した列車には何とか飛び乗れたが、危く置いてけ堀になるところだった。
海面がラグーンというか、湿地状になっている脇を1000mm軌間の鉄道線路が大きくカーブを描きながら町へ向かう。
周囲の景色には線路以外ほぼ人工が見られず、野うさぎもいた。機関車は桟橋方に連結し、町へは推進運転が基本のようだ。続行運転もある。
かつては桟橋からしばらく、線路がこの湿地の中を走っていたようだが、現在では海寄りを最小限度埋め立てて付け替え、野鳥が群れているが、すぐ横を列車が通っても驚きもしない。誰も何もしないのを知っているのだろう。禁止地域に入らないよう、飼い主は犬を放してはいけない規則のはずである。
列車のバック、左側に高い塔のような建物が見える。1910年に大水害というか高潮で、この建物の2〜3階部分までが水没したというから、当然島全体が消えたようなものであろう。
ほぼ中間地点から分岐して、島の西端にも線路が伸びているが、貨物線?
スポーツ施設等があるから、そのときだけ旅客も運行する?のか。ここで列車が離合することもあり、どちらかが分岐線に入って反対列車をやり過ごす。
終点はただBahnhofとだけ。マンガで「えき」と書くようなものだ。鉄道は島の東端まで伸びていたのだが、1958年に撤去され半減した。
駅の案内所で宿を確保する。駅からまっすぐ、目抜き通りを600メートルほど北に向かうとすぐ海だが、高い防波堤兼風除けが築かれている。運がいいとアザラシが見られるそうだ。
砂浜には風防つき椅子(有料)がずらり。それがみんな海を背にして南を向いている。我々にすれば、折角海岸に来て海を背にするとは何とも不思議だが、風がきついときでも、必死?で太陽に当たるために、ここまで来るのだろう。
金持ちはイタリアやフランス―地中海に行くそうだが。
我等がホテルはその100メートル程手前で、★★★でツイン110ユーロ+税。中々立派で、大きいホテルであった。
案内所で貰った地図にはこの狭い町に10か所以上、Hunde-Toilette=犬専用のトイレというか、用を足させるスペースが指定されている。マークは丸い青地に白抜きのHである。最初はてっきりバス停(車はいないのに)かと思った。
町中に自動車がいないというのは、本当に気持ちが良い。幼児は(時には犬も一緒に)小さな木製カートに乗せ、親(飼い主)が引張っている。
【湿原を行く列車1.jpg : 152.0KB】
【湿地帯を行く列車2.jpg : 178.4KB】
【島の駅.jpg : 279.7KB】
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