|
短距離線、京阪宇治線乗客減る 立命大鉄道研、関西12路線調査
立命館大鉄道研究会(京都市北区)がこのほど機関誌の「ポイント」41号で、関西の鉄道で線路の総延長が10キロ未満の12の「短距離路線」について、現状と課題をまとめた。乗客が減少している路線が多く、研究会は「鉄道といえば新幹線や大都市の路線などを思い浮かべる人は多いと思うが、短距離路線にもっと目を向けてもらえれば」と話している。
調査したのは、大阪の北大阪急行南北線(5・9キロ)やJR桜島線(4・1キロ)など6路線、兵庫の阪急今津線(9・3キロ)など3路線、奈良の近鉄天理線(4・5キロ)、和歌山の紀州鉄道線(2・7キロ)。京都は伏見区と宇治市を結ぶ京阪宇治線(7・6キロ)を選んだ。
研究会のメンバー20人が2005年11月から昨年9月にかけて路線の歴史、各駅や周辺の様子、ダイヤの現状などを調べた。
12路線のうち住宅地やニュータウンを走るのは9路線、工業地帯は2路線、都心部が1路線。乗客が増加している路線はなく、紀州鉄道線、南海汐見橋支線(大阪)、南海高師浜線(同)の3路線は激減していることが分かった。京阪宇治線は、市営地下鉄東西線の延伸、JR奈良線の改良などの影響で、京都方面への乗り換え利用者が減少しているという。
研究会会長の経済学部3年村上直大さん(20)は「短距離路線といっても幹線系統と一体化している路線もあり、鉄道ファンでも知らないことが多い。乗ってみればおもしろい発見が多くあるはずだ」と話している。
8月24日14時49分配信 京都新聞より転載
|
|
|