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ペロポネソス半島 その13 アルゴス〜コリントス〜ピレウス
先回折角216m、999段の階段を上ったのに、パラミディ要塞が休館(5月1日)で残念至極と記した。現在のガイドブックにはこの日は国民休日で、博物館の類はすべて休館とある。恐らく同じ経験をした読者からの投稿で書き加えられたのだろう。
当時のガイドブック、ギリシャ日本大使館からもらった資料(日本語)にも記載は無かったと記憶する。翌日車で乗りつけ、見学(800ドラクマ)は果たしたが。アルゴス〜ナフプリオの支線列車運休は、まさか休日だからではないと思うが、理由は分からないまま。
アルゴスはいい町だった。これならここで泊まったらよかったと思うほどである。何度かご覧頂いた赤と青の2連ローカル用DCは6250型、MAN製。
のんびりと車を走らせていたら、ネメア(無人の駅跡?)で2車体3台車の4200型連接DC廃車を発見。これはリンケホフマン・MAN製の古い車輌で、1936年製というから、日本ならキハ42000の時代である。機関は床下。
ついでに恐縮だが、16-11でご覧願った3車体4台車のDCはフランス製。同じくフランスはドコービル製のディアコフト〜カラブリタ間ラック電気式DCの形式は3000型。現在はスタッドラー・ハヌナン製のピッカピカ新車3100型に置き換えられているはずである。
途中ミケイネイの遺跡も見学(1,500ドラクマ)し、時間はたっぷりあるので観光客など絶対に行かないコリントス運河西口をのぞいてみた。幸い東行きの船が次々と通過する時間帯で、1時間ほど通行止めになる。
船を通す可動橋とは、桁を跳ね上げるか、90度回転するか、上へ持ち上げるものである。ところが何と橋桁を水中に沈めてしまうのには唖然とした。運河の有効深度は8mとあるが、それ以上に深いから出来る芸当で、余計な塔屋などがないからすっきりはしている。
縦位置の運河俯瞰は高速道路パーキングエリアからで、誰が撮っても同じ構図になる。これだけ深い掘割はそうはあるまい。水の色からも深さが分かる。少し向うの鉄橋は本土からペロポネソス半島に渡るメーターゲージの国鉄線で、列車と船の両方が入れば申し分ないが、そうは問屋が卸さなかった。
アテネの外港であるピレウスはメーターゲージ線の本土終点でもある。上は何度かご覧頂いた勇壮なガンツ製6250型3連DC。中は客車だが端面は運転席のようで、ベンデルツーク用なのだろう。下は長距離列車用客車。連結幌がヨーロッパ特有の形である。
【アルゴス駅の6520型.jpg : 175.2KB】
【4200型廃車.jpg : 340.0KB】
【コリントス運河の西出口.jpg : 147.9KB】
【コリントス運河.jpg : 141.0KB】
【ピレウス駅で.jpg : 390.5KB】
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