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【1094】の仲半良男様の書込みを拝見し、開業間もない平成元年4月23日に訪れた時のことを思い出し、当時の写真を引っ張り出してみた。
「わたらせ渓谷鐵道」の前身はJR東日本足尾線で、平成元年3月29日、群馬県はじめ沿線市町村の第3セクターとして開業した。開業に当り、8両の気動車(レールバス)が新製され、内訳はロングシートの「わ89−100型」2両、セミクロスの「わ89−200型」3両、転換クロスの「わ89−300型」2両であった。
各車両には下記の通り固有の名称が付けられ、100型、200型は一両毎に塗装が異なっていた。100型、200型の名称は沿線の山の名前で、地元の人か、余程山好きの人でないと一寸判らない。車両に固有名称を付けることは、過去、大分交通、昨年3月廃止された鹿島鉄道の前身、鹿島参宮鉄道等でみられた。
101(こうしん)(庚申山)足尾町の山、標高1892m
102(ようがい)(要害山)大間々町の山、標高270m 旧東村にも同名の山がある。
201(くろび)(黒檜山)赤城山の外輪山で赤城火山の最高峰、標高1828m
202(けさまる)(袈裟丸山)群馬、栃木の県境の山で日本300名山、標高1878m
203(あづま)(吾妻山)桐生市の山、標高481m
301(あかがね)銅のこと。
302(わたらせ)読んで字のごとく。
この内「102」は平成元年5月14日に発生した落石事故により大破し、同年7月1日付で廃車となり、僅か2ヶ月に満たない命であった。(写真2)
その後、平成2年に311〜313、平成5年に314、315が増備されたが、名称は311(たかつど、大間々町内の渡良瀬川の高津戸峡)、312(あかがねII)、313(わたらせII)、314(あかがねIII)、315(わたらせIII)となっており、「ようがい」の名称は復活しなかった。
当日の昼間は3列車使用、オール2両編成で、増発による利便性向上に伴う集客効果とご祝儀乗車で各列車とも満員の盛況であった。
写真1 開業26日後の大間々駅
写真2 わ89−102 神戸(開業1ヶ月半で落石事故に遭い廃車となった悲運の車両)
写真3 わ89−201 大間々
写真4 わ89−203 神戸
写真5 わ89−302 大間々
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【わ89-102.jpg : 111.0KB】
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