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TPC=Transports Publics du Chablais その2=AL
ALとは起点終点の地名頭文字である。前回は例により粗忽振りを発揮し、2コマ目と3コマ目の写真を入れ間違えた。もう1コマCFF(スイス国鉄略号のフランス語表示)エイグル駅のTPC3線の新駅風景をご覧頂く。撮影時点(2007年7月)ではまだ工事が完了しておらず、CFF本屋前は掘り返し中だった。
左にチラリと覗くのがCFF、右に赤と白の電車がAOMC、青とクリームがASD、そのバックに見える茶色の屋根がCFFエイグル駅本屋で、右側の茶色電車ががAL。
ALは先回記したようにエイグルの町を抜け山に突き当たった途端アブト式のラック区間になる。車輌はごく常識的な、と思ったら何とマキシムトラクション台車をはいた新しい(でしょうな)電車もあった。
前回もエイグル旧市内の狭いメインストリートを抜ける電車をご覧いただいたが、今回の縦構図もほぼ同じ場所。実は我々3人が3連泊したホテルの部屋の窓からの撮影である。狭い道路がメインストリートで、右側の車はペンキで区画されたスペースに合法駐車中。1台だけは黄色の×印だからこれは違反=我らがホテルの入口である。
5コマ目にエイグルの地図を。下部黒の複線がCFF、その下部が新市域である。上から下りてくる赤点線の左がAL、右がASDで、両者は駅前でつながっているようだが、実際は山側からAL、ASD、国鉄線に最も近いのがAOMC。改造前まではAOMCは路面を走って町に到り、ASDと平面交叉して駅前入りしており、そのレールが残っていた。
ところで大分以前(2月16日アップ[1166])で、かつてスイス名物だった国私鉄をまたいでも即日届いた荷物託送システム=チッキが昨今すっかり形骸化したと記した。ところが重澤旦那から正確ではないとご注意を受け、そのご教示に沿い、謹んで訂正させていただく。
2005年5月以降、従前の Reise Gepack システムは Baggage Switerland と改名し、19時までに託せば翌々日9時にピックアップ可能(1個10スイスフラン)に。要はサービスダウンで、取扱う駅やバスステーション等もめっきり減っている筈である。
新たに Fast Baggage 制度が出来、これは従前通り9時までに託せば当日18時以降目的地で受け取れる。ただし1個20スイスフランと料金倍増である。当然だが駅員がいない駅には駄目で、システムは残存とはいえ世知辛くなった。
なおドイツ、オーストリー、フランスとスイス間ではBaggage International 制度が生き、荷物が託送できるが1個30スイスフランというから、サービスは有難いがお金もかかり、そうおいそれとは使えない。
しかも長距離列車はともかく、[1166]で書いたように電車は次第に低床車が増え、そうでなくとも手荷物搭載スペースが消えていく。託送荷物も現実にはトラック輸送に切り替わりつつあるように思え、利用が不便なようにしていずれは消えるのではなかろうか。自転車の車内持込みはヨーロッパの伝統として続くと思うが。
【工事中のエイグル.jpg : 199.7KB】
【マキシム電車.jpg : 198.0KB】
【マキシムトラクション.jpg : 191.7KB】
【狭い旧市街2.jpg : 198.9KB】
【エイグル地図.jpg : 390.3KB】
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