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その昔、コンパで吉谷大先輩の隣席に座ると余録に有りつけるとの話が出ていましたが、食糧のお裾分け以外にも隣に座する楽しみがあったものです。
先輩は鉄道以外にも、と或る乗り物?を好まれていました。各地に文通相手(今様ならメル友)がおられ、鉄道エッセイ「すかたん列車シリーズ」の取材に国内外を回られるかたわらその道を究められておられました。四文字なら一石二鳥や二足草鞋のようなことです。コンパの座で興に乗られたときはその話がでてきます。吉谷さんのスキ鍋のまわりに座り、牛肉を探すのを忘れて実話に聞き入るのもコンパの密かな楽しみでした。仕事はいうに及ばず経験者の生きた話はいいものです。しかしながら、これまた寿命をお縮めになられた一因かもしれません。
吉谷大先輩は大阪市電の運転手をされておられたことがあり、乗り合わせると楽しい思いをさせていただいたほか、当時浪花千恵子に負けず劣らずのとても流暢な大阪弁の使い手であったことを申し添えます。
<追伸>
報道によりますと、四月から福井鉄道で紫の同志社スクールカラーに塗られた二輛編成の電車が運行されているようです。同志社女子大が北陸からの志願者増をねらって誕生させたものです。同志社電車に乗り、残りわずかな雷鳥パノラマ二等車で
帰ってくる第二次越前巡礼はいかがでしょうか。
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