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IL TRENINO VERDE サルディーニャ島鉄道「緑の列車」マコメール その2
先回マコメール基地から先の記述に混乱があった。当時の頼りないメモの頁を読み飛ばし、自分でもおかしいと思いながら、西海岸のボサ近辺が飛んで、いきなりサッサリに行ってしまった。これも記憶減退と加齢が原因で、後期高齢者予備軍は情けない。
マコメール車両基地には結構標準凸型ディーゼル機関車がおり、客車を牽引している。貨物はご多分に洩れずトラックになっているが、かつては島の特産品であるコルクなどの輸送に当たっていた。
そのコルクだが、ワインの栓や内装材など、やや茶色がった綺麗なものである。ところが何やら得体の知れぬ、薄汚いというより、汚い鼠色とも黒ともつかぬ粗大ゴミのような代物が、実はコルクの原材であった。
その日は駅近辺のモーテルにチェックイン。エアコンなくツインで46.5ユーロだった。夕食も散々歩き回ったがバールばかり。イタリア本土のバールはエスプレッソやカプチーノの立ち飲み、軽食に煙草なんぞを売っているが、この島では酒場に近い。
致し方なくホテルに戻りパスタとサラダ、ビッラで22.7ユーロ。
翌朝はヌオロ行き列車をひとつ東の駅ボルティガリで捕まえる。DL+客車1両だが乗客はゼロ。2階建ての駅舎は駅長宿舎を兼ねているようで、黒い私服のおばさんが下りて来て乗務員に合図。これが駅長なのか、その嫁さんが代理しているのかは分からない。
列車は大体1時間に1往復程度あるが、駅の列車時間表が我々の常識というか、欧州一般のシステムと根本的に違っている。まず目的地を探し、そこに行く列車を列挙してあって、見方を理解するまでしばらくかかった。
また各列車の発車時間の前にG、Fの記号が付してある。これもよく分からなかったが、Gとはgiornaliero(毎日)、Fはferiale(平日)、すなわち後者は休日運休を示す。それが分かったのもかなり後だった。
マコメール〜ヌオロ間はほぼ全線国道129号に並行しているのだが、その国道たるや、前に記したように自動車専用、当然無料の実に立派なもの。それだけに村落とは離れていて、鉄道より真直である。だからこそ950mm軌間鉄道が生きているのだろうが、利用者は多くない。いつまで保つのかという気もする。
線路と並行とは、列車の追いかけには好適なのだが、さて撮影となると車を止められる適地がすぐ見付かる訳ではない。準高速道路だけに、そうやたらと止められず、みすみす列車を逃がしたのも何回か。
【マコメール基地.jpg : 309.1KB】
【マコメール基地2.jpg : 336.8KB】
【ボリティガリで.jpg : 347.9KB】
【レンガ橋で.jpg : 340.7KB】
【走行中の鯰.jpg : 313.9KB】
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