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7月19日、北京空港にイギリス人設計により、新しく建設された世界一の面積を誇る第3ターミナルに降り立ちました。
今年2月末に使用開始されただけあって、斬新で優雅な内装は、今まで利用した空港では、ピカ一です。
国内線用ホール、北京オリンピックのチャーター便専用ホールと、国際線用ホールの3つのターミナルがあり、移動には、全自動新交通によるシャトルトレインを利用できますが、その分、空港出口までは、今まで以上の時間を要します。
ようやく出口に辿り着き、昨日も確認を入れましたが、開業していないという空港線リニア駅方面に向かいました。
天井は、大きなガラスドームで建築されていて、夏の日差しを浴びて、温室というよりサウナ風呂状態です。
試運転と思しきトレインが止まってました。駅員も多数いるので何となくおかしな雰囲気です。駅員にいつに開業するのかと聞いてみると、今日の14時との思いもかけない返事に仰天、歓喜しました。
取材中の記者もいましたので、聞いてみると、今日朝に政府から連絡があった。チベット問題等や、オリンピックを控えてのテロ行為を防止するために直前まで、発表はなかったと言います。
1番電車に乗車できるとは、日頃の行いが良かったせいと自画自賛して、発車までの間、しばらく新空港を見学してから戻ってみると、数十名が切符を購入するために並んでいました。
ICカードの購入が必要ですが、自動発券機は、25元(約320円)きっちりと入れないと発券できません。おつりが出ないので、誰も並んでいません。殆どの乗客は、手動で発券する窓口に並んでいます。
財布から25元を取り出して、1番で入場できました。まだ、始発電車は入っていません。先頭車乗車口の先頭に荷物を置いて、カメラをかかげて、到着を待ちました。
天津軽軌開業の時とは違い今日は、撮影禁止の声も聞こえません。堂々と撮影ができました。運転席後部の特等席に撮影場所をとり、シャッターをきり続けました。
派手な事が好きな中国なのに、くす玉やテープカットもない静かな開業風景は、初めてです。取材のTVカメラすらありません。それ程、急な開業発表だったのかが分かります。
ただ私の横では、女性新聞記者1名が運転手のサポートをする助手に名前やら感想やらをしきりに聞いていました。
記念すべき14:07、静かに北京空港駅を発車した1番列車は、空港を出ると、左側に車庫を見ながら、複線区間からポイントを経て、単線区間に入り、大きく右に回り、トンネルに入りました。
停車した駅は、第2ターミナルでした。5分間の停車時間に運転手が後部に移動します。スイッチバックで、終点の環状2号線の東直門駅を目指します。逆の東直門駅からは、直接に第3ターミナル着となります。
私も運転手の後を追い、運転席後でカメラを向けました。しばらくは、トンネル区間で、出るとすぐに高架区間になります。
加速も良く、空港高速道路を右側に見ながら、直ぐに90km/hをオーバーして100km/h近くでの連続高速走行です。途中で、高速道路をオーバークロスします。
建設前には、高速道路両側の木々を伐採しての工事を余儀なくされ、中国政府の掲げる全土緑化運動に反すると、問題にもなりましたが、空港リニア線両側には、木々も復元されました。
深緑の緑の木立を抜けると、北京市内の高層ビル街を通過します。環状4号線道路近くで、地下区間に入ります。
市内の最初の駅は、当日同じく開業した10号線の三元橋でした。結構、多くの乗客が下車しました。
終点の東直門駅には、14:40に到着。28.5kmを所要時間33分。表定速度は、51.8km/h、平均速度は、68.4キロでした。
渋滞する高速道路利用から、待ち望まれた空港線です。空港駅では、大きな重いスーツケース等をカートに乗せて、改札口まで持って行けますが、到着出発する側の東直門駅では、問題点があります。当日の出口は、1カ所で、エスカレーターやエレベーターがありません。
環状2号線への乗り換えも同様です。広州やシンセン地鉄では、バリアフリー化が完備されていて、利用者の不便はありませんが、全く設備されていません。これでは、利用をためらいます。
全世界から訪れる首都北京です。なぜに設備されなかったのか、疑問と言わざるを得ません。ご利用される皆様、この点を重々ご承知の上で、北京駅へはリムジンバスにずるかのご選択を下さい。
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