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次世代路面電車 市中心環状と今出川 京都市方針 2路線で検討
次世代の新型路面電車(LRT)導入を検討している京都市は14日、河原町通など市中心部を回る環状ルートと今出川通を東西に走るルートの2路線について、実現に向けた具体的な検討を始める方針を明らかにした。軌道による車線減少で市内交通にも大きな影響が予想されるため、今後議論となりそうだ。
この日の9月定例市議会本会議で、桝本頼兼市長が明らかにした。検討を進めるのは「小環状線」(四条大宮−四条河原町−市役所前−烏丸御池−四条烏丸)と「今出川線」(北野白梅町−出町柳)。
市都市計画局によると、小環状線は独自のまちづくりに取り組んでいる地元商店街などとの連携で多くの買い物客を呼び込め、都心活性化につながる。今出川線は京福電鉄北野線、叡山電鉄叡山本線との相互直通乗り入れすることで、嵐山から銀閣寺方面まで一直線につながり、観光面でのメリットが高いという。
市はLRT導入に関し、2002年から7路線の採算性などの調査を進めており、うち4路線について「採算性あり」とする結果を8月に公表している。この調査で小環状線は開業後40年でも黒字化しないとされたが、市は「他の私鉄などとのネットワークを図れば黒字化は可能」と説明する。
導入された場合、交通体系の総合的な見直しと、事業主体のあり方が課題となる。市は「軌道建設と運行を別にする『上下分離』方式など、民間活力を生かす手法もある」(都市計画局)としており、今後、シンポジウムなどで市民から幅広い意見を聞く方針。
(京都新聞) - 9月15日2時3分更新
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