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Zittauer Schmalspurbahnその1
ツイッタウと聞いてすぐ分かる人は少なかろう。日本人が立ち寄る観光地とは縁遠くガイドブックにも載っていない。ドレスデンから東に約80km、ポーランドとチェコとの国境に近い町である。かつて旧東ドイツの国民車「トラビー」ことトラバントの工場所在地として、自動車マニアなら名前ぐらい知っているかもしれない。
軌間750mm、1890年の開業で、我々が尋ねた1993年ではまだ車体にDRと書いてあるが、翌年SOEGという有限会社が設立されて引き継ぎ、1996年以降私鉄として運行している。ファンが力を合わせて各地から精力的に車両を収集し、現在では古いマイヤーマレーなどの蒸機や内燃動車もいるのがホームページで分かる。駅舎等も立派に修復あるいは再建され、小規模ながらミュージアムも出来、1992〜93年に機関車を石炭から重油焚きに、真空ブレーキをエアブレーキに改善。2004年にはレールが交換された由である。
我々は旧東ベルリンの安ホテルを8時30分出発、方角を間違え高速道路を地上に降りて入り直すにも出入口が同じ場所にないなどリンク脱出に1時間を浪費。ドレスデン北方から東に向かうが、アウトバーンは途中で切れて田舎道を一路ツイッタウへ。現実は旧東ドイツの、それも奥地?とあって道路標識がいたって不備で、住民もほぼ英語が通じないが親切であった。方向が確認できないまま相棒のカンで進み、突然目の前に蒸機が見え(写真1、2)無事ツイッタウに12時30分到着。
この町は旧東ドイツなりの庶民保養地の入り口で、ホテルはどこも満員たあって1.5時間程キリキリ舞い。5軒目ぐらいでやっと安酒場の2階に超薄汚い安ホテルが見つかったが、湿ったダブルベッドあった。他に部屋がないのか、我々をホモと見て気を利かしたのか、もし後者ならどっちがどっちと見られたのか、いまだに相棒と論じるが不詳のままである。シャワーはガス湯沸しをどうしてこうして、と教えられてもよく分からず、結局湯は出ない―出せないままに終わった。
機関車は件のカールマルクス工場製1E1、14気圧58トンの力持ちで製造1952年。初めて見るわけではないが、何とも精力的なカマである。
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