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【621】地場、いきまっせ。(1)
 67 田淵 仁  - 06/8/26(土) 15:04 -
  
4年前に大阪、堺の住人となり、当時スタートしたJR東海のキャンペーン
「そうだ 京都、行こう。」にならいDRFCの諸先輩、同輩並びに後輩の皆さんに会いに京都通いが始まりましたが、今年の腰の手術は私の行動に大きく制約が課されました。重いカメラ機材を持っての2時間かかる京都行きや、撮影での立ちんぼそして歩きは耐え難いものとなり私のこれまでのビヘイビアーを大きく転換せざるを得ないものとなりました。つまりは行動範囲の縮小、軽装化なのです。ただ今後も手ぶらでの京都へは行けそうです。
 地場は地元です、近場・近所です。かっこよくとは行きませんが、表題のテーマに合った身近な鉄道を巡っていこうと思っています。

その1 大阪市交通局 御堂筋線 新金岡

新金岡(しんかなおか)は、私の住処の最寄り駅である。御堂筋線は大阪のど真ん中を串刺しにしているので便利このうえなく、またいつも快適に利用している。南の終点「なかもず」の1つ手前の駅である。
御堂筋線は、大阪市の南端、「あびこ」(我孫子)が終点であったが、昭和62年4月18日に大和川をアンダーパスして堺市エリアに入り、あびこ〜北花田〜新金岡〜なかもず間5.0Kmが開業した。
「新金岡」は府道幹線道路(大阪中央環状線)とアンダーパスにかからないためか交差点より300m位大阪寄りに造られている。大阪寄りの出口1番を利用する私にとっては便利であるが、新金岡の店舗へ向かうには出口が少なく延々と歩かされる。終点「なかもず」は南海高野線と泉北高速鉄道(始発駅)の中百舌鳥と地上徒歩連絡している。ここも直上の道路が高野線をアンダーパスしているので、交差部より200m位離れており、乗換にはすごく歩かせる構造となっている。建設者には言い分はあろうが、昭和50年代後半からバブル崩壊までに建設・改造・改築されたものは、こうした乗降客を延々と歩かせる構造の駅が多い。
バブル崩壊後乗客の減少対策として国交省が提唱した、乗換の便利性の向上のための改造推進があった。例えば武蔵野線は、私鉄線との交差乗換がすべて離れた別駅で造られ、改札口間を長く歩かされ不便なため、乗り換え口の近接化が勧められたが、金がかかる、客がとられるなどで立ち消えになっている。そして交通バリアフリー法の成立による高齢者・身障者向けのエレベーター・エスカレーター等の設置に矮小化されているのが現状ではないだろうか。本来は利用者全員の利便性の向上が鉄道再生の1ポイントであろう。
 大阪地下鉄でひらがな表記の駅名は、「なんば」、「あびこ」、「なかもず」の総て御堂筋線の3駅である。「なんば」は「南海難波、近鉄難波」との重複を避け、「あびこ」はJR阪和線「我孫子町」との重複を避け、「なかもず」も南海高野線「中百舌鳥」との重複を避けたものであろう。
 あびこ〜なかもず間の延長は、昭和46年12月の都市交通審議会の13号答申で「堺筋線」の延長(動物園前→天下茶屋→杉本町→中百舌鳥)で計画されていたが、1.昭和50年に入り御堂筋線の通勤ラッシュが激しくなり10両編成化が必要となった。当時の8両編成で我孫子車庫は限度であり、新車庫が必要とされた、2.新金岡団地や泉北ニュータウンの建設に伴い大阪府・堺市より大阪地下鉄線の延伸が御堂筋線での延長で要望された、3.新車庫用地が中百舌鳥付近に確保の見通しが立った、以上の理由により建設されたものである。
中百舌鳥車庫は、「なかもず」の北西側にあるが、約8割の面積を占める留置線群は地下構造、その並びの北側の検車屋は掘割構造になっている。留置線群の地上は道路・駐車場・運動場と空間エリアが大半である。検車屋は掘割式であり750Vの高圧電流もあって危険なためか、堅牢な金網に囲まれており、さらに雑草が繁茂して施設はほとんど見えない、注意して見れば検車屋の屋根がチラリと見えるだけで、入口もはっきりわからず、そのうえ車庫の表示物もまったく見当たらず(らしき入口は想定されるが)、秘密基地のようで、まして一般の素人には現地にきてもその存在は全くわからないと思われる。
車庫への分岐線は新金岡下り方(南)に2列車の待機区間があり、その先が出入庫線となって、本線とは地下立体交差となっている。なかもずとの始発電車・終着電車は、この分岐線によりスイッチバックで出入庫となる。
一方、大和川沿い北側にあった我孫子検車区は廃止され、跡地は浅香中央公園・市営団地・スポーツセンター・中学校などになっている。そして駅から車庫へ入出庫線の駅寄りは折返し待機線として残されている。
御堂筋線の運行は、1.両終点間千里中央・なかもず間直通列車と2.新大阪・天王寺間そして3.中津・天王寺間の区間列車が基本で、6時39分〜9時37分、16時〜18時の朝夕ラッシュ時は、3.1.2.1.の順に2〜3分ヘッド運行され、デイタイムは、1.2.が交互に4分ヘッドで運行されている。北大阪急行電鉄のピカイチの8000系は、直通列車のみに運用されているようだ。
そしてユニーク?な列車が朝夕のラッシュ時の増発列車である。


添付画像
【新金岡駅1番出口.jpg : 102.7KB】

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【中百舌鳥車庫の外観.jpg : 95.7KB】

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【金網の中は検車屋.jpg : 137.8KB】
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