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その点で、敢えて気づいた事をお話したい。
世田谷線の車輌は、運転台の車体の幅が絞ってあるため、車椅子での乗降がしにくいと思われる。上町などカーブに掛かるホームがあるための苦肉の策に違いないが、それ以外の駅では、ホームと車輌の隙間が左右かなり違うので、車椅子の車輪がうまく通過出来るか疑問。
それから車輌や設備には直接関係ないが、三軒茶屋で世田谷線から田園都市線に乗り換える場合(その逆も)、もっと配慮があったほうがよい。出口の広場のレンガ造りの斜めの勾配はハンディーキャッパーとりわけ車椅子にとっては辛いものがある。さらに地下への表示が分りにくい。エレベータを利用するのには、信号の無い道路を横断しなければならないし、やっとエレベータまでたどり着いたら、放置自転車に視覚障害者誘導ブロックまでが邪魔されている。ここまでくると民度の問題である。
ともあれ東京の街中で路面電車が活況なのは頼もしい限りだが、設備やバリアフリーは、一旦造り終えたら「それでおしまい」ではない。輸送量や客層によって絶えず変化する。特に大都市はその傾向が顕著である。その点世田谷線は手抜かりが無い。現在世田谷線内でのみ使えるICカード「せた〇」から来春導入される「PASMO」に向け、読取機の入れ替え作業に着手を始めた。
現在首都圏では、JR東日本の「SUICA」、殆どの私鉄で利用できる「パスネット」、東京・神奈川・千葉・埼玉の主なバス事業者で使える「バス共通カード」が主な共通カード(SUICAはICカード)である。これらを一体にしてIC機能を持たせるカード「PASMO」の2007年3月導入が決定した。
世田谷線内のICカード「せた〇」は、他の交通機関との相関性がなく「独自の戦い」状態だったが、これで、名実共に首都圏の鉄道の仲間入りをする。
玉電が開業して来年で丁度100年。未来へ向かって生長する世田谷線。
【三軒茶屋のエレベータ.jpg : 278.4KB】
【左右の隙間の違い.jpg : 218.4KB】
【車椅子スペース.jpg : 228.6KB】
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