|
今出川浄福寺さん、ご返信ありがとうございます。
もうご存知の方も多いと思いますが、この現代電車は、乙訓の老人が【730】変なもの探検隊(その10)で掲載されたフランスロアール社製トランスポートそのものです。既に地元フランスのクレルモントでは、2005年から、イタリアのパドバ、ラクイラ、ベニスでも運行開始されている最新のLRTです。新しもの大好きの中国人が、売り込みに我先に飛びついたのは容易に想像できます。
【741】でご紹介したとおり、天津開発区では昨年12月6日に開通、その後、幾多の解決すべき問題を乗り切り、今年の5月10日に乗客を乗せての正式運転を開始しました。
中国で、開通後これ程長期間をおく事は非常に珍しい事です。上海リニア、北京・天津の地鉄でも、軽軌でも試運転と称して、運転時間はラッシュ時を避けて昼間だけ限定、不定期運転、料金割引にしたりして、実際にお客を乗せて運行し、その間に不具合を修正していくケースが多いのです。
今回は、客扱いがありませんでした。これ程中国人が慎重になるのは、余程深刻な問題が見つかったのでしょう。
『ちょっと変ってます』は、今出川浄福寺さんご指摘の通り“架線レス”です。
ただ不思議に思えるのは、掲載しました写真2点の橋桁の高さ制限は、同じ4.5mです。
片方は、架線設置があるのに、もう一方は架線レス?
この謎解きも今出川浄福寺さんご指摘の橋桁の傷にあります。
この辺りを走行するトラックは、荷台に荷物を満載して走っています。その高さたるや5m以上あることが珍しくありません。事前に調査が行われ、この区間は、架線が切断される恐れがあると予測されたのでしょう。
この場所は、始発の泰達駅から直ぐにあります。発車前にパンタは下げられ、バッテリー駆動モードに変換。時速約15km程度で走行。大きく右カーブをして交差点を横断し、専用軌道に入り、一旦停車します。この間、約100m。ここで、パンタを上げて、架線給電に変換して再走行です。
北京の大府井を走行するトロリーバスもポールを下げてバッテリー走行しますが、ここは、架線が都市美観上において、邪魔なのと環境対応と聞いております。同じ架線レスでも理由は違っています。
この対応のために架線レスでも走行できるロアール社製トランスポートを採用したと言うなら、余程研究されて決められたと言えます。敬意を表さなければなりません。
パソコンをWindows Vistaに乗り替えたために、使い勝手に往生しております。画像編集も出来ず、投稿が遅れて、ご迷惑をおかけしました。原稿はできていますので、続いて天津を走るトランスポートを掲載します。
【バッテリー走行で到着.jpg : 104.0KB】
【始発駅ではパンタを上げて.jpg : 133.9KB】
【パンタを下げて発車準備.jpg : 124.1KB】
【架線の終了表示.jpg : 108.3KB】
【バッテリー走行で発車.jpg : 136.4KB】
|
|
|