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Blonay & Chamby=BC/シャンビー保存鉄道その2
先回書いた通り狭い敷地・建物にぎっしり車両が詰まっている。茶色のロータリー車はRhB(Rhatische Bahn) の木製車体で、何とC+Cマレー自走ロータリー。デイゼル車なら自走も珍しくはないが、当然蒸気で、短い2軸テンダーを従えている。
走行シリンダが中央に寄っているマレーは、浅学にしてザクセン名物のマイヤーマレーしか知らなかった。SLM1912年製64トンというから、我国の軽便とは桁が違う。点検用の扉が開けられ、羽根車駆動用シリンダ・バルブギヤが見られる。
本格的な除雪中なら、走行と羽根車駆動と両方に送れるだけの蒸気が供給できるとも思えず、やはり後押しの機関車が必要なのではないか。なお走行用シリンダは前後直径が同じに見えるから、複式ではなく単式マレーなのであろう。
一見電機に見間違う151というボギーの電車は旧ジュネヴァ、1911年製19トン。屋根上の2個ヘッドライトが物々しい。これも台車は板台枠というか、軽量鋳物か。
52号2軸路面電車は1914年製、台車は板台枠めいた代物で、その下部が板でカバーされているのはマグネットブレーキがあるからだろう。52HP×2、12トン。運転台屋根にトルペード式通風器があるのは日本では見られない姿である。
10号電車は33トンもあり、走行写真では足元が見えないが2個モーター、ロッド4軸駆動で、かような電車(電気機関車も)はスイス式に4/4(4軸共駆動)と表示する筈だが、現車表示は2/4で、モーター2個を示すのか。同鉄道ホームページには4/4とある。側戸式だから側面に扉が4か所、ステップもある。SLM/BBC1915年製。
庫内静態展示車両は紹介しきれず1枚にとどめる。蒸気機関車の前は背の高いスチームトラム=路面用ではなく一般鉄道用で、B型だが前後にオモチャのような先・従輪がついた1B1である。
【旧RhBの自走ロータリー.jpg : 196.6KB】
【151号電車.jpg : 195.3KB】
【52号電車.jpg : 196.2KB】
【ロッド連動の電車.jpg : 197.0KB】
【庫内は車両がぎっしり.jpg : 199.7KB】
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