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【1000】おじん2人+1人 ヨーロッパ軽便 その17-4
 湯口 徹  - 07/8/24(金) 10:10 -
  
BROHLTALBAHN―Vulkan Express その4

我々がドイツに着いたのが金曜日、午後は小手調べにDB列車でBrohlまで覗きに行き、山から下ってきた貨物と旅客を撮りコブレンツに戻った。翌朝レンタカーを借り出し、土日は2往復する旅客列車を思う存分待ち伏せ・追っかけをやろうというわけである。

最初に記したがコブレンツはローマ以来の古都で、ハーツレンタカーは数km外れた新興の郊外にある。アウトバーンにはすぐ乗れて便利だが、借りる人はここまでどうやって来るのだろう。バスがあるはずだが鉄軌道(コブレンツには珍しく路面電車がない)はない。

結局タクシーに乗り、140kmの猛スピードで飛ばし10分=16.5€+チップ2€。

Vulkan Express には土曜日とあって結構人が集っており、観光バスで乗りつける団体も続々。列車に乗り、終点に回したバスで帰る片道客である。

何分速度が遅いから車での追っかけは容易で、イヤというほど撮れ、終いには飽きるほど。午前の列車は4個機関のDCが自転車搭載の有蓋貨車1両に客車2両の編成だった。

終点の Engeln は村落からも若干離れた何もないところで、かつてはここをサミットとして6.32kmの線路が Kempenich まで伸びていた。周辺には火山公園とでも言うべき素朴な施設もあるが、天候が悪ければ駅から一歩も出られまい。

駐車場には大型の観光バスが何台も待ち受け、ピカピカに磨き上げたシトロエン2CVが11両止まっていた。保存グループ得意満面のデモ走行であろう。

午後の列車は何と動車が7両を連結し、麓側からコッペル製DLが補機で押している。出力は気動車680+機関車350馬力と1,000馬力を超えるが、50‰勾配をゆっくりゆっくり上ってきた。ゴンドラカーの如き無蓋車にも乗客がいっぱい。如何にも素朴な保存鉄道である。

鬱蒼たる森の中で撮った列車は、感度をニコンD70で目一杯の1600まで上げ、それでやっとF4.5の1/200秒。これがアナログカメラなら、フイルム1本を増感せねばならず、それも4倍程度だろう。1コマだけ感度が変えられるのはデジタルたる特権ではある。目で見たより明るく写るのも癪の種。

ただ余りにも機能が多すぎ老人には覚えきれない。マニュアルは「魔よけ」のように持ち歩いてはいるが、参照したことはなく、とっさの間にも合わない。リチュームイオン電池が強力になったのにはただただ驚くばかり。

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