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ブリエンツ・ロートホルン鉄道その3
こんな山岳鉄道では天候がほぼ唯一で、この日は文句の付けようのない天気であった。俗に「天気が良いと乗客が列をなして列車を待ち、悪いと列車が束になって乗客を待つ」と言われるのもむべなるかな。
眼下に広がる景色はすばらしい。しかもその中を、蒸機列車が上ってくるから更にすばらしい。
最初の写真は山上近くから望遠レンズで見下ろす第三離合所。左側にDLが押し上げる長客車2輌の列車、離合部分に長+短/長1輌、右に長1輌の蒸機列車と、計4個列車が見える。
次のカラーはやはり山上近くからの3本の列車。左手前は下の線路がぐるっと迂回して到達する上の線路である。
写真すべて、電柱が1本もないのにお気付きであろうか。列車には当然無線があり、非常時の連絡手段等も完備しているはずだが、離合所にすら電柱=電線が皆無なのである。スイスというか、ゲルマン人の完璧達成度は半端でない。
このブリエンツ・ロートホルン鉄道=BRBは、今年は5月17日〜10月28日の運行で、日本語のホームページもある。朝の初発はDL、悪天候或いは乗客著しく少数の場合運行キャンセルされることあるべし、とある。
ヒストリカル・トリップというのが9月30日にあり、ブリエンツ6時発、ロートホルン発23時だそうだ。
前回書き漏らしたが、蒸気機関車は1〜7が石炭焚き=日本の豆炭/スコップと違い、コンクリートブロック程のベルギー産チャコールブロックを手で(手袋はしている)直接火室に放り込む。12〜16の大型機はオイル焚きである。
3枚目はドーム式(密閉)客車(機関車はDL)から見た、3本束になって下る風景。先行2列車の機関車がはいている蒸気=反圧ブレーキ冷却で発生する蒸気にご注意ありたい。
4枚目は第二離合所まで下った風景。ドーム型客車のデッキは両端である。5枚目には密閉式の小型客車が見える。この日は大賑わいで客車もあらかた動員していたようだが、そうでないときは新しいドーム式を優先するらしい。
目出度く無事下界に降り、リンゴ畑で撮影していたら、手入れをしていたおっさんがリンゴをくれた。小さく素朴な味だった。
SBBの列車に乗る僅かな間、朝目を付けていた酒屋が開いていたので、缶ビールを求め、本日の好天と幸運、自ら助くる者を助けてくれた福沢諭吉と新島譲に乾杯!。早朝ルツェルンで走って走って走って死にかけたのも忘れて。
末尾にして上記と関係は皆無だが、乙訓老人の著作の売れ行き、その編集者とJTBパブリッシングにも乾杯を。
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