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【681】おっさん一人、北関東を行く その2
 総本家・青信号特派員  - 06/11/13(月) 10:16 -
  
◎関東鉄道でも車両を展示【写真4】
TX基地近くで同時に行なわれている、関東鉄道水海道車両基地のイベントにも参加する。基地は以水海道前駅に隣接してあったが、今は離れたところに移設されていた。常総線に在籍する代表形式が顔を揃えている。かつての好ましいスタイルの常総筑波鉄道時代の新造車はすでになく、国鉄DCの下回りを利用して車体を新造した車両や、最近の新造車が中心である。国鉄キハ30・35系の譲受車も、今となっては貴重な存在である。水海道〜下館間に限定運用のキハ100もいる。紺とクリームの国鉄DCの初期塗装と同じだが、もともと関鉄が制定した塗装を国鉄がマネをしたとF本さんが披瀝してくれた。帰りは取手まで乗車したが、TXの影響はあるとはいえ、取手〜水海道間は日中15分ヘッドで、非電化区間としては破格の高頻度運転を維持している。取手に戻った2人は、ミスタードーナツのコーヒーで1時間以上ネバリ、積もる話に花が咲いたのであった。

◎原風景を行く鹿島鉄道【写真5】
土浦で宿泊後、石岡へ向かった。石岡と鉾田を結ぶ鹿島鉄道が来年3月の廃止が予定されている。廃止理由の一つが、TXの開業により親会社の関東鉄道の業績が悪化し、それにより鹿島鉄道が援助を受けられなくなったとは、なんとも皮肉な結果ではある。“がんばれカシテツ”の文字が沿線にあふれ、廃止反対運動も起こっているが、現状は厳しいらしい。土日フリーきっぷを買って発車間際の列車に飛び乗る。常陸小川で途中下車したあと、次の列車で終点の鉾田へ向かう。沿線の光景は、これぞ関東の田舎といった、晩秋の穏やかな光景が広がっている。写欲がメラメラと上がってくる。こういう高揚感は大好きだ。車内から見た風景が忘れられず、戻りの列車は借宿前で下車。日本の原風景のなかに、線路がまっすぐ伸びている。上り勾配を終えた列車が下りに掛かる直前、台車回りが抜けた瞬間を狙ってみた。

◎旧型DCが行く【写真6】
借宿前、榎本と歩いて、玉造町まで来た。中間ではいちばん大きな駅で、駅前にはバスも発着する。昼間になって新型車両から旧型に交代していた。ファンの多い休日など、このようなイキな計らいがあるらしい。接する乗務員や委託駅員も一様に礼儀正しく、ファンに理解を示してくれる。車体にも変な広告はほとんどない。鹿島鉄道が愛される所以なのだろう。駅はローカル私鉄には珍しいゆったりした構造で、色づいた樹木も多く、絵になる構内だ。緑に塗られたキハ431がやって来た。発車シーンを撮っていると、駅前で戯れていた子供たちが、いっせいに線路際に駆け寄り、母親とともに去り行く列車に手を振り始めた。この子供たちが大きくなったら、駅跡はどんなふうになっているのだろうか。

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【写真4 関東鉄道水海道.jpg : 91.0KB】

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【写真5 鹿島鉄道借宿前.jpg : 160.5KB】

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【写真6 鹿島鉄道玉造町.jpg : 145.5KB】
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