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<河北新報より転載>
絵によみがえる仙台鉄道 宮城・利府の児玉さん画集出版
仙台鉄道の思い出がいっぱい詰まった画集を紹介する児玉さん
大正末から昭和30年代にかけて、仙台以北の田園地帯をコトコト走り抜けた仙台鉄道を題材にした画集「懐かしの軽便鉄道36景」を、宮城県利府町の画家、児玉泰隆さん(74)=大和町出身=が自費出版した。記憶を頼りにこれまで描きためた絵を一冊にまとめた画集で、「軽便っこ」「軌道っこ」と呼ばれ地域の人々に親しまれた軽便鉄道が愛情たっぷりに描かれている。
画集は20センチ四方で43ページ。水彩、水墨画の計36枚にそれぞれ、楽しいエピソードが添えられている。路線図や仙台鉄道の歴史なども紹介している。
仙台鉄道は1923(大正12)年に北仙台(仙台市青葉区)―吉岡(大和町)間が開通。その後、軌道を中新田(現JR西古川)まで延ばし、通勤通学、物資輸送に利用された。台風被害を受け、1959(昭和34)年に廃線となった。
仙台鉄道の運行中の写真はほとんど残っていないため、児玉さんが当時を思い出して描いた。仙台市電も走っていた北仙台駅前や、七北田鉄橋(泉区)を煙を吐いて走る機関車、児玉さんが旧制中学への通学に利用していた志戸田駅(富谷町)などの懐かしい風景画が並ぶ。
台原付近(青葉区)の坂でスリップする機関車を押す中学生や、脱線した機関車をのどかに見物する乗客など、当時ののんびりした情景も描かれている。
児玉さんは鉄道の思い出を残そうと、記憶を手繰って数年前に作品を描いたところ、好評だったため、富嶽三十六景に倣って少しずつ描きためてきた。「軽便鉄道は青春の思い出。特に往時を知る同年代に画集を見て、懐かしんでもらいたい」と言う。
画集は300部作製し、仙台市民図書館や泉図書館などに寄贈した。50部は希望者に一部2000円で販売する。連絡先は児玉さん022(356)4878。
2006年09月09日土曜日
※編集部より湯口先輩に質問!
利府まで行っていた線ですか?そんなに写真はないのですか?
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