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【592】おじん2人ヨーロッパ軽便 その8-2
 湯口 徹  - 06/7/11(火) 10:32 -
  
Ostfriesischen Inselbahnen 1-2/ボルクム島鉄道(その2)

駅前の案内所でホテル探しを最優先。列に並んでReasonable に力を込め、おばさんは2軒に電話するが満室。3軒目は駅から数百メートル離れているがOKで、先ずはほっとした。この歳で、異国での野宿はご免である。

大きくはないが清潔なB&B(ベッド&ブレックファースト=朝食付き民宿)あるいはペンションで、ツイン(2人)90ユーロ。ロフトだったがシーズンだから特別高くはないのであろう。荷物を置き、早速撮影に。

先回記したように、この島の鉄道は複線だが、両端とも機回り線だけで留置線がない。つまり次の列車が来るまでに、必ず駅を空けなければならない。このためかボルクム(終点)では、乗客が降りるとすぐ列車を引き上げ、遠からぬ車庫の建物内に、それも3分割して収め、次の列車にはまた編成し直して据えつけるという手間を毎回踏んでいる。駅といっても囲いもプラットホームも何もないからかもしれない。車庫では入れ替えばかりだから、退屈しない。

庫内には古い2軸、ボギーの客車もおり、トラディッショナルトレインで蒸機が曳くらしい。その蒸機は1940年製コッペル17.5トン。BORKUM というプレートが付いている。時速30km、出力110馬力の、Bでも日本ならサブロク並の大型軽便機で、製番は13571、1997年にレストアされ、ピカピカである。オイル焚きだから、石炭の匂いがないのは若干残念だが。

はるばるこの島まで来たお目当て、ヴィズマール双頭車VT1も庫内にいた。やはり1940製の、側広窓が4個の最長車(11,350mm)で、ホイルベース4,000mm、自重も6.4トン。原型の機関はフォードBのはずだが、ベンツのディーゼル72馬力×2に換装されている。双頭だから、使う機関は前頭の1個のみである。残念ながら今日、明日は走らないようだ。土産物店でこの車のペーパークラフト(3.95ユーロ)を買ったが、まだ組んでいない。

この島の鉄道には、1993〜94年ごろ、徹底的に手が入れられたようで、かつては内燃動車もいたのだが、現在のヴィスマール車は1996年ごろ持ち込まれたらしい。持っている本には全部書いてあるはずだが、何分小生はドイツ語(だけではないが)を解さない。

例により粗忽故の前回訂正を。
「ドイツ北東にあって、何で東フリージア諸島か」は当然「西北にあって」の間違い。オランダの船便をエイムシャーフェンからと書いたが、イームスハーフェンが正しい。

なお各写真はクリックにより拡大する。

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【コッペル機.jpg : 204.0KB】

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【トラディショナルトレイン.jpg : 151.5KB】

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【ヴィズマール双頭車.jpg : 114.1KB】
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