2011年春から夏への中国鉄路の旅 Part2  河南省建材廠を走るC2型 その1

第2日目 5月19日
昨夜はK179次の快適な乗り心地で熟睡できました。 北京から689キロ、所要時間8時間28分、表定速度81.4km/hで走り、7;06郑州駅に定時に到着しました。この区間をよく乗られる郑州鉄道日記さんによると、この区間は勾配やカーブが少なく路盤もよく整備されていているので、中国鉄路では最も乗り心地が良いそうです。
▲ 朝の郑州站1番ホームに到着。どっと乗客が降りますが、大きなズタ袋を持った出稼ぎ民工はいなく、落ち着いた光景でした。

郑州站に降り立つのは、2度目です。前回は、芭石鉄道へ行った帰りにでした。予約していたホテルの場所が分からずTaxiで向かう事にしましたが、並んでもTaxiが来ないので仕方なく白タクと交渉した苦い経験があります。今日はたくさんのTaxiが来ていますが、乗る前に白タク運転手に捕まりましたので、料金を聞くと200元の返答、交渉をすると140元まで下がりました。目的地まで30キロはあるとの事でしたので、そんなもんかとこれで手を打ちました。
走ること30分余りでO氏一行との合流場所の伊鴻賓館に着きました。Taxi運転手に伊鴻賓館の電話番号を伝えて向かいましたが迷うこともなく意外と近かったです。

9:18、Taxiを降りるとすぐにドラフト音が聞こえてきました。カメラを持って360度見渡しますが姿は見えません。キョロキョロしているうちに遠ざかっていきました。 かなり近かったです。いったいどこを走っているのか?

▲ 3日間宿泊する伊鴻賓館です。一泊50元、飛び込みチェックインを済ませて部屋に入るとそれなりです。お湯はチョロチョロ、勿論バスタブはありません。トイレ便器の便座も取り外されています。部屋の電気も壊れていて1灯しかつきません。床も掃除した様子がなくザラザラです。唯一救われるのは、シーツが洗ってあったのとTVが見られることですが、50元でも高すぎます。マイナス5つ星の判定です。

ぼやきながら荷物の整理をしていると、また汽笛が聞こえてきました。慌てて3Fからカメラを持って降りますと、宿屋のおばさんが来たよと指を刺しています。

▲ 10:24、記念すべき一発目のカット。トロッコにレンガの材料となる土を満載してC2型貨物列車がやってきました。なんと宿屋前の広い道の下はトンネルになっていて、そこを走っていました。着いたとき見渡しても分からなかったはずです。これで、走っているのだけは目視確認が出来ました。

ほっとして、宿屋のおばさんとおじさんに1日何本走っているか、有名な橋はどこにあるのか、車庫はどこにあるのか、路線の総延長距離等々を聞きますとよく質問されるのでしょう、スラスラと答えてくれます。それもそのはずここへ来る日本人は、C2故障でよく運転休止をするので、来る前に走っているかどうかを日本からここへ電話をして確認しているそうです。

全体がぼや~とながら分かってきたので、近くにあるという橋と車庫に向かって歩き始めました。
徒歩5分でレンガ造りのアーチ橋に到着。森林鉄道のような森を抜け、きりとおしを行くと、約30分で荷降ろしのある車庫に到着しました。


▲ 操作場とはいえ2台とも有火状態で、これは嬉しい重連走行です。どうなるのかと見ていると、車庫内に入って2台ともタンク車を外してしまいました。

▲ 途中から切り離しは事務員らしき女性も参加しての全員総出の人力作戦です。どうやら給水ホースのジョイント部が劣化して漏れているようです。芭石鉄道のC2型と比べると、補修も十分ではなく、もう廃車してもおかしくないくたびれた車体です。これでは修理が終わるまで、当分走ることは出来ないらしいので近くの食堂の場所を聞いて腹ごしらえに向かいました。


▲ この辺りの庶民食堂は調理された惣菜が並んでいて、好きなのをお皿に盛ってもらいます。暑かったので冷たい?ビールと麺も頼んで、25元(約300円)。とても美味しかったです。これだから中国の田舎に来てのC級グルメは止められません。

食堂に行く途中で、カメラを持った中国人老夫婦に蒸気機関車はどこにいる?と聞かれましたので、この道を真っ直ぐに行くと鉄路がある。そこを左に回った所と答えた・・・・・つもりでした。(そんなに中国語は堪能ではありません。)
食事を済ませて車庫に戻って真っ先に撮影地に選んでおいた橋方向に歩き出すと、さっき出会った夫婦からこっちだと呼び止められました。先程修理をしていた作業員も食事に出かけたとか、何とC2型207号機はまだ車庫でまだ修理中だったのです。

・・・つづく。 Part3  へ続く

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