青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-11-

大阪の阪堺線を紹介したあとは、つぎは東京の都電荒川線と行きましょう。両者は経営の違いがあるとは言え、ときどき、コラボして相手の塗装に塗り替えたりして、一体化したキャンペーンが見られます。阪堺線がほぼ南北に走っているのに対して、荒川線は、方向が目まぐるしく変わりますから、思わぬ方向に青い空が見えたりします。都内にさえいれば、アクセスは言うことはありませんから、当日の空模様で、機敏に移動できるのも荒川線の魅力です。

大都会であれば、Blue Momentに添えたいアイテムが「高層ビル」と「人」だ。王子駅近くの「飛鳥山」電停、高層マンションを背景に上下の電車がひっきりなしに来る。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-10-

最近、Blue Momentを求めて、足繁く(と言っても年に2、3回)通っているのが、阪堺電軌です。通い始めてからは、ずいぶんが経ちました。最初のころは、故・沖中さんに教えられて、初詣の大輸送を記録するため、正月二日目の住吉詣でが恒例になったり、典型的な大阪の下町商店街と交差する北天下茶屋へもよく通いました。最近は、上町線、阪堺線の乗客の差が大きくなり、日中20数分ヘッドの阪堺線より、6分ヘッドの上町線のほうが、明らかにBlue Momentの遭遇率が高く、夕方から出かけることが多くなりました。最近のお気に入りは「北畠」付近、両側に低い家並みが続き、道路の真ん中を電車が走る。かつての“市電”そのものの情景のなかで、夕暮れを迎えた。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -9-

路線の長い近鉄のこと、一瞬だけのBlue Momentを、全区間で撮るの容易なことではありません。幸い、住まいに近い近鉄京都線、橿原線、それに接続する吉野線も含めて、ほぼ南北に路線が走っています。真横から、夕景から始まる、ドラマチックな光景を求めるには、恰好な路線と言えます。例によって、車両を空で抜ける鉄橋を探し出して、何ヵ所かを回りました。電車シルエットのBlue Momentの場合、下回りが隠れないことは必須だが、もうひとつ、ブラインドが降りていないことも条件だ。ひとつでもブラインドが下りていると興ざめだ。季節的なこともあるが、日中から走り続けている電車ではまず無理で、夕方ラッシュ時に出庫して走り始める電車の運用を狙うと、案外、ブラインドゼロの確率が高い。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -8-

近郊私鉄のBlue Moment、つぎは京阪。狙い目は、天満橋の東、大川(旧淀川)と寝屋川の合流地点で、土佐堀通を越える人道橋「大坂橋」からの光景です。この場所も、明るいうちから何度も行ったところです。中之島線の開業後、眼の前に見える、乗越橋を行く電車が飛躍的に増えて、以前より、写しやすくなりました。大坂橋から見ると、川の向こうが、梅田方面になり、夕方ともなると、ビルの照明、天満橋もライトアップされて、美しい都市景観となる。手前に大柄な架線柱があるから、ビル影のなかに取り込んで、空に突き出ないような工夫が必要。電車を大きく見せるなら、淀屋橋行き限定になる。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -7-

日没後のわずかな時間しか見られないBlue Momentの空、それを写すには、季節、時間帯を変えて、足繁く通うしかありません。その点、本数の多い関西の私鉄は、格好の対象となります。問題は、どこで撮るか‥です。やはり、大きく開けた鉄橋以外に、手は考えられません。阪急で、鉄橋の代表と言えば、淀川鉄橋に尽きる。夕方になると、十三のネオン街を抜けて、淀川の河原へ降りて、草叢を彷徨ったものだ。空が青くなって来ると、対岸の梅田のビル街がシルエットに浮かんで来る。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -5-

米手さんの応援コメントに勇気づけられて、Blue Momentを続けます。地元での“夕練、叡電を載せたあと、つぎは嵐電となります。線形を見ても、ほぼ東西に走っていて、夕方の空を入れるのに適しているように思われます。ただ人家が建て込んでいて、空を大きく取り込める場所がなかなか見つかりません。朱塗りの駅舎の「車折神社」、文字どおり車折神社が真ん前にあって、明るいうちも撮影ポイントが多い。小倉山の向こうに陽が落ちる頃も、なかなかの雰囲気になって来る。赤い柱、神社の樹々もアクセントになる。嵐電は、後部から写すと、運転室の暗幕が下りているため、灯りが片側だけになってしまうのが痛いところだ。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -4-

極めて限定された時間帯にのみ可能なBlue Momentの撮影、天候にも左右されて、そうそう撮れるものではありません。感性を磨くためにも、近場でお気に入りの場所を見つけて、季節も変えて、足繁く通う必要があります。そのような意味で、今回は地元の京都で写した例を見ていただきます。とくに、これから紹介する叡電沿線へは、市から支給される敬老乗車証を使えば、無料で現地まで連れて行ってくれます。“朝練”ならぬ“夕錬”で腕を磨くことにしました。叡電鞍馬線の高野川鉄橋、高校生の頃からよく通ったところだが、この時間帯に目覚めたのは、ごく最近のこと。画角のなかに夕陽が落ちていくから、快晴だと、Blue Momentの時間帯なのに、山の端はまだ赤く、微妙なグラデーションが期待できる。鉄橋がそれほど長くないから、2両より、単行が良い。また河原からあおり気味に撮るから、下回りを浮かせて撮るためには、複線の手前の上り線限定となる。それらの条件で絞り込むと、こちらも限定的になる。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -3-

続いて冬の北海道ならではのBlue Momentを見ていただきます。この2018年、注目したのは富良野線の西中という駅でした。これには伏線があって、2011年、ぶんしゅうさんと一緒に北海道へ行った時、富良野線で撮影して、西中駅も訪れていました。名も無いような無人駅ですが、一面草原のなかの木組みのホームが気になって、いつか季節を変えて再訪したいと思っていました。改めて時刻表と、日没時刻を照合すると、西中駅で思い描いた撮影が可能かと分かり、宗谷本線に続いて、富良野線の乗客になっていました。目指す西中駅は、富良野から40分ほど、まだ明るいうちに下車した。周りはずっと雪原が広がっていて、向こうのほうに、人家の灯りが見えるだけ。ただ、ひたすら最適の時刻を待つ。2月にしては、それほどの寒さでもないが、写真に見える2畳ほどの待合室に入って、身をかがめて、その時刻を待った。▲▲2011年訪れた、初夏の西中駅、「お立ち台通信」にも載っていないような無人駅だが、伸びやかな周囲の風景がずっと気になっていた。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -2-

夏の終わりから一転して、冬の北海道へ飛びます。Blue Momentのもとで列車を撮る場合は、当然のことながら、限られた時間帯に列車が来ることが絶対条件で、事前の調査が不可欠です。この年の北海道行きは、Blue Momentの面白さに目覚めた時でした。昼間の撮影は適当にして、この時間帯に集中することにしました。第一日目、昼に千歳に着いて、足が向いたのは宗谷本線でした。旭川発名寄行き329Dが、その時間帯を走り抜くことが時刻表から読み取れ、日没時刻から計算して、最適の駅を塩狩としました。15時前の列車で塩狩に到着、実に50年ぶりの塩狩下車だ。名物のラッセルが停車していて、待ち時間を有効に使うことができた。次第に周囲が暗くなって、雪のなかのBlue Momentを迎えた(以下、2018年1月)。

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 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -1-

写真展を終えて、一服しているところです。こんな時こそ、久しぶりの旅行をと思うのですが、連日の不順な天気では、その気も失せてしまい、相変わらず引き籠もり生活が続いています。いっぽうデジ青も、「カビが生えたような写真は止めて、色付きの写真でも載せたらどうや」の声に対抗できる新作はほとんどありません。それならばと、数年前から、密かに(?)温め続けていたテーマを、今回、公開しようと思った次第です。と言っても、「またか」の発表済み写真もありますが、「デジ青テーマは無限、タテで切ったら、ヨコにも、斜めにも切れる。もっと横断的なテーマを」と吹聴した当事者としては、これもアリかなと思った次第です。

テーマは、Blue Moment(ブルーモーメント)。日没後に一瞬だけ訪れる、空が青く染まった時間帯です。デジカメの普及で、アプローチしやすいテーマとなり、写真用語では「マジックアワー」とも言われています。ここ数年、意識して、“青い時”を求めて、写した記録をランダムに見ていただきます。

夕景でも夜景でもない、日没後の5分程度見られる“青い世界”、撮影には事前の計画も大事だ。遠くへ出かける気力・体力がめっきり減退した高齢者体質となったいまは、自宅近くの鴨川での“夕練”が日課になった(8月30日撮影)。

 

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青春18で巡る四国3日間(その6最終回)

キハ32の4918Dと交換、伊予上灘。

(青春18でひたすら帰る)

今回、初日はキハ40系、2日めはとさでん交通、そして3日めの8月15日はキハ185系3100番台と決めていました。北伊予で3100番台628Dの回送を撮ると、もはや特に狙うものはありませんが、せっかくのなので、松山地区でしか見られないキハ54型と宇和海の2000系を撮ります。月曜日なので、新装なったキハ185の2代目の伊予灘ものがたり号を見ることが出来ないのが残念です。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その5)

宇和島駅へ進入。

(キハ185系3100番台)

8月15日の早朝、宇和島6時9分発の628Dを撮りに出動します。出庫は5時53分とのことですが、その時間にはまだ駅構内に入れないので駅手前の跨線橋から駅進入を撮ります。架線がないのでいとも簡単に撮れてしまいます。この松山行の628Dと、途中で伊予大洲で交換する松山5時51分発宇和島9時10分着の911Dの1往復が、キハ185系3100番台の定期運用です。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その4)

735D、吾桑。

(予土線へ)

高知駅の高架下でそそくさと昼食を食べ、暫しとさでん交通を撮影してから、高知14時35分発の735Dで終点の窪川まで1000型ディーゼルカーに約3時間乗ります。3連で出発しましたが途中の須崎で2両を切り離し、30分停車した後、4735Dとなって1両で窪川まで向かいます。高知から窪川まで直通する普通列車は下りで5本しかなく、「特急にのってください」ということなのでしょう。もっとも高知―須崎の区間運用の普通列車は1時間に1本程度はあるので、輸送密度に応じたダイヤになっているのだと思います。

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青春18で巡る四国3日間(その3)

とさでん交通800型、はりまや橋

(8月14日、とさでん交通)
8月14日、日曜日は、とさでん交通の郊外区間に乗るのが主な目的です。これまで、高知駅前からはりまや橋、桟橋通五丁目までは乗ったことがあるのですが、東の後免、西の伊野まで郊外線は乗ったことがないので楽しみです。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その2)

国鉄時代の塗装のキハ185系剣山6号と交換、阿波川島。

(徳島から普通で高知へ)

徳島からは11時38分発の449D阿波池田行きに乗ります。JR四国の1200型ディーゼルカーの4連です。この1200型は、もともと1000型でデビューしたものを、後で出てきた1500型と併結が出来るように改造したものだそうです。特急剣山なら徳島―阿波池田を1時間10分ほどで走破するところ、鈍行なら倍の時間かかりますが、平成の新造車なので空調付きの空気ばね車で、固定クロスだが国鉄時代の直角シートと比べるとかなり上等です。 続きを読む

青春18で巡る四国3日間(その1)

最終23時35分難波発のサザン号(別日に撮影)

(8月13日、徳島)
青春18と切り出して、いきなり看板に偽り有りですが、徳島に渡るのに「南海好きっぷ」を使って23時35分難波発最終の特急サザン号に乗ります。この好きっぷは南海電車の難波から和歌山港までと徳島フェリーを併せて2200円です。もし、これをばらばらで買うと3130円なのでお得感があります。 続きを読む

私が出会った”ナメクジ”たち

総本家青信号特派員殿の連載記事に刺激を受けて、自分は何匹(何両)ぐらいのナメクジに出会ったのだろうと調べてみました。吹田ヤードの78号機以外は、東北、北海道ばかりで、特派員氏の解説に納得しました。さて下手クソな写真ばかりですが、時系列的に並べてみました。まずは昭和43年3月27日の奥中山です。高校を卒業し、DRFCに入学する直前の春休みに友人2人と6泊7日、すべて夜行列車泊の東北旅行を敢行しました。奥中山はすでに架線も張られ、電化直前でDD51も姿を見せてはいましたが、続々とやってくる客レ、貨物とも蒸機の天下で、圧倒されたのを覚えています。

D511を先頭にした下り貨物 3重連  奥中山・小繋間

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JR四国の主要列車を撮影 ~駅撮り一時間 現代版②

鬼無駅で駅撮り一時間半

JR四国6000系2編成を撮影した予讃線鬼無駅で、その前後、停車・通過する列車を撮影しました。その一時間半の成果を見ていただきます。時刻は8時から9時30分まで、朝の時間帯とあって、高松へ向かうJR四国の代表的な列車が通って行きます。

予讃線で高松から二つ駅の鬼無駅、つぎつぎに列車がやって来る。最もポピュラーなのが普通列車、7200系の2連。6000系も含めて約10分ヘッドでやって来る。国鉄時代の四国初の電車121系を完全リニューアルした。鬼無駅は、複線の対向式ホームで、何の変哲もない構造だが、この時間なら珍しく順光で撮れる。背後にある讃岐地方独特の円錐形の山もアクセント、手前の家や広告さえなければ、言うことなし。

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 大好き JR四国6000系 ~駅撮り一時間 現代版①

夏が来ても、遠出ができず、家に籠ったままの生活が続いています。つい思い出すのは、直近に行った旅のことです。クローバー会で行った四国〈多度津・琴平ツアー〉から二ヵ月近くで経ちますが、同じ目的を持った仲間と旅することの楽しさを再認識しました。集合前の朝に、ぶんしゅうさんとともに、小さな駅に降り立って、ホーム端から高松へ向かう列車をつぎつぎに撮影しました。JR四国の列車写真を短時間でこれほど撮ったのは初めてでした。なかでも、前から憧れていた、JR四国6000系電車を全編成(と言っても2編成だけ)撮れたのは大きな収穫でした。

211系顔をしたJR四国の6000系、この顔はJR各社にさまざまな形式があって、端正な顔立ちで最後の国鉄型電車スタイルを確立した。なかでも6000系の高松方は、「前パン」になっていて、その魅力を倍加している。後部には右のように7000系のTc車7100を併結した4両編成となっている。 伊予西条発高松行き114M快速「サンポート」 6001-6201-6101+7108 予讃線鬼無

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