三川合流部での四線併走

ご無沙汰しております。先日病院から逃げ帰ったばかりのぷるぷるです。

併走・競争が話題になっていますが、準特急様がコメントでおっしゃっているのはここのことでしょうね。現場は京阪橋本駅から徒歩約10分、狩尾(とがのお)神社という小さな神社の社殿の裏です。 撮影日は2009年5月30日まだ元気だった頃で、数時間の粘りが出来ました。一枚目の写真、丁度旧3000系がやってきましたが、川向こうには何も走っていません。

 

二枚目、京阪機関車トーマス号(上り)と新幹線。

 

三枚目、京阪旧塗色2200系(上り)と新幹線。

 

四枚目、川向こうで新幹線(下り)と在来線雷鳥のすれ違い。と言うわけで阪急の絡みはありません。悪しからず。

なお、この場所から拙宅、すなわち橋本工房まで直線距離100m余りですので撮影のあとにでも是非お立ち寄り下さい。但し、通院のため午前中留守にすること多々ありますので事前のご予約を。

 

 

工房便り D50の制作(4)

 皆さん、新年おめでとうございます。私、時折コケながらもしぶとく生きております。本年もどうぞ宜しくお願いします。
  ぐずぐずしている内に新年となり、今更D50でもないのですが主台枠後部の工作 を残していましたので、続きをご覧頂きます。 主台枠後部はご覧のようなユニットを作り、ダイキャスト製の台枠にねじ止めしました。既製品は製造コストや曲線通過性のために主台枠後部は従台車と一体に作ってあることが多いのですが、今回は実物のように主台枠後部は固定し、従台車のみ首を振る構造です。

従台車の軸箱はドロップ製のものを加工。担いバネは愚直に帯板を重ねて作ったものです。我ながら呆れます。

  

台枠にねじ止めしたところ。

従台車と、ついでにモーターも取り付けてみました。コアレスモーター初採用です。

 

以上で主な工作が終わり、細部の仕上げを終えた姿をご紹介します。それにしてもずいぶん時間がかかっています。そのわけは一緒に写っている機関車。そう、D51標準型、これも同時併行していたからです。

細部の仕上げを終え、上回りを乗せたところ。背後にいるのはD51。

D51と一緒に、洗いを終え塗装直前の姿。真鍮生地が美しい。

D51と一緒に、洗いを終え塗装直前の姿。真鍮生地が美しい。

D50のテンダーは12-17。本来の20立方メートル形をC51��と交換したり、最初から12-17で新造された機が多かったとか。
D50のテンダーは12-17。本来の20立方メートル形をC51等と交換したり、最初から12-17で新造された機が多かったとか。
さて、いよいよ私の最も苦手とする塗装作業です。今回小型の電動コンプレッサーと排気扇付きの塗装ブースを導入しました。従来はエアー缶を圧力源として霧吹き式のスプレーガンを主体に、空気使用量の多いエアブラシは修正用に使っていましたが、今回からはエアブラシを全面的に使用することにしました。
分解の後、ナンバープレートとスライドバーをマスキングして塗装を始めます。メタルプライマーを数回吹いた後に、数時間の乾燥時間をとってから黒色のラッカーを吹いて行きます。最初の2~3回はフラットベースを混ぜないで、仕上げの数回はフラットベースを混ぜて、半艶消し塗装としました。
というわけで今年の年賀状に使ったショットです。

というわけで今年の年賀状に使ったショットです。

このあと、作用管などの磨き出しor銅色塗装とか、最後に石炭の積み込みを行ってやっと完成。ウエザリングは(自信がないから)しないつもりです。
今回でD50の巻は終了とし、次回は一緒に写っていたD51をご紹介しましょう。

東野つながり

 

 藤本先生から東野鉄道の紹介がありました。その中で津軽鉄道から来たDC20に触れられ、模型化されているとの記述があります。どうした訳か当工房にその製品がありますので写真をご覧に入れます。この製品はエコーモデルから「津軽/東野 DC20型」と言うタイトルで発売された1/80 16.5mmゲージのバラキットです。10年近く前に組み立ててそのままになっていました。
 10.5mmダイキャスト輪心の動輪には床板に縦置きしたモーター軸からウオームギヤーで第2動輪に減速伝導した後第1第3動輪にはサイドロッドで伝導する方式です。タンク機関車同様、苦労する絶縁側の集電は3軸とも行われており、滑らかな走行に寄与しています。
 今回犬伏氏からキハ20完成の報があり、DC20の資料までお送りいただきました。その中で悩んでいた塗色についてDC201が津軽時代の明るい灰色のままだったと書かれているのでこれを採用することにし、梅雨明けを待って取りかかる予定です。

気まぐれ工房レポート~ED17のリハビリ~

本来、今回の書込はD50(4)となるはずだったのですが、お約束の主台枠後部の工作構想が充分練れていなかったため、その後工事がストップしていました。工作に行き詰まると別の工作をしながら解決策を練って行くのを常とするのが当工房の運営方針である。と言えばかっこよく聞こえますが、なんだか現役時代の会社の仕事ぶりを反映しているようで我ながら少し恥ずかしいような気分です。そういうわけでこの空白はED17をリハビリすることに費やしてしまいました。言い訳を前置きにして、今回は気まぐれレポートです。

さて事の起こりは以前、乙訓の大老から下付された、模型のジャンクBOXから出てきたED17の車体を、工房のパソコンモニターの前に置いたことです。それ以来ずーっと気になって仕方がなかったのですがD50の行き詰まりで決心が付いたという訳です。

この車体はED1722のナンバーが車体に直接エッチングされているところから、1964年頃に発売されたつぼみ堂の製品と思われます。上の写真のような塗装済みの状態でしたので、工作に備えて市販のリムーバー(塗料剥離剤)を用いて塗装を剥がしました。

車体はリハビリするとして、それ以外の台車をはじめとする各部品は市販品を調達するか自作するしかありません。しかし幸運なことに手持ちが枯渇しかけていた15.5φのスポーク車輪がエンドウから発売されているのを見つけ、10軸分購入しました。絶縁車輪、非絶縁車輪、車軸合わせて¥6,000程でしたから4軸分で¥2,400と言うわけです。同時に見切り品コーナーにカツミ製の35mmインサイドギヤーがあり(但し一つだけ)、使えそうなので買って帰りました。この車輪とインサイドギヤーの購入がこのリハビリの方針を決定づけたと言って良いでしょう。前作ED18ではスパーギヤーとユニバーサルジョイントでモーター軸をギヤーボックスに降ろす方式でしたが、今回は簡単な2個モーター/インサイドギヤー方式、そして台車は自作しやすい板台枠です。

まず、片方のインサイドギヤーを自作することにしました。同一スペックのスパーギヤーが手持ちにあるため、カツミのコピーが可能となりました。

完成したインサイドギヤー(右)。左はカツミの製品。モーターは手持ちの縦型(DV18C)を使用、減速比は1/20とする計画です。

次に台車の新製に移ります。お馴染みのインサイドギヤー方式ですが、連結器力が台車の端梁に伝わる構造で、台車枠をロの字型に組み上げる必要があります。しかし、若干のねじれにも対応できる必要もあるため、端梁と側梁は各1本の小ねじで組み立てる構造としました。まずは側梁を.08mmの真鍮版から切り出します。次の写真はケガキが終わり、1台車分の外周と軸穴などの加工が終わったところ。左右の側梁を上下逆さに、これを2組ケガキました。図の出典は機芸出版社の「日本の車両スタイルブック」です。

下回りと並行して車体の細部を仕上げて行きます。今回はリハビリとは言うものの、壊れている場所があるわけではなく、細密化/高忠実度化が中心となります。目立っていた曲げ手すりを実物のようにハンドレールノブ構造に変更、省略されていた各窓の内サッシの追加、屋上ランボードの足の取り替え、パンタグラフの取付寸法変更、ヘッドランプの取り替え、車体裾のチャンネル取り替えと尾灯の変更、乗降用ステップの新設、ナンバープレートの取り付け等が主な作業で比較的簡単でした。

機番はED171としました。元機番のED1722は元ED52で、ED171の元ED50とは室内機器の並びが違う以外、外観の相違はほとんどないと言うことなので手持ちのナンバープレートから選びました。貼り付けてみると横寸法が短くて元のエッチングがはみ出してしまいます。そこで見えるところだけをルーターで削り落としました。

乗降ステップの外枠はED18で作っておいた曲げ治具を使いました。そして中段ステップはご覧のようにチャンネルをスライスしたものです。

当初、台車周りも簡単かと思っていたのですが、台車周りがこの機関車の外観上のポイントなので、結構リキが入ってしまいました。ポイントのは軸箱、担いバネ、砂箱、台車枠の補強、前後台車を結ぶリンクでしょう。

軸箱と担いバネ。古いドロップ製のこの製品は恐らくテンダー台車用のものだったのでしょう。綺麗な仕上がりで8個数が揃っていたので、今回のようなチャンスがあるかと温存していました。私たちが学生の頃はこのようなバラパーツがマツモト模型で良く手に入ったものです。今回は担いバネと軸箱の間に距離があるため、両者を切り離して使いました。

組み上がった台車。挽き物のブレーキシリンダー以外は全て自作です。

機関車を裏返しにして前作ED18との違いを比較。上がED182、台車間に推進軸のユニバーサルジョイントが渡っている。下が今回のED171、2個モーターで構造が簡単。台車間に牽引力を伝えるリンクが見える。絶縁の必要上ダミイの構造で、1mm厚のダミイリンクが相手側の端梁に差し込まれている。牽引力を伝えるのは台車中心ピン。ED18は中間軸を挿入したため、ホイルベースが長く、先頭軸との距離が小さいため、連結器の絶縁取り付けが出来ませんでしたが、今回は最も短い#16のポケットが使用出来、#8カプラーの首に透明粘着テープを巻いて絶縁処理し、重連運転に備えています。

最後までよく分からなかった高圧引き込みと避雷器の取付を終え、完成です。なお、パンタグラフは天賞堂の旧製品PS13を使用しました。

ED182と並んだED171。避雷器と高圧の引き込みが違うことにご注目下さい。ここまでやるんだったら通風口の取付まで修正するべきでしたね。反省点です。それから、この写真を見て側出入口上部の庇と、ドアノブを忘れていることに気がつきました。塗装までに製作、取り付けましょう。

さて、いよいよ次はいやでもD50を登場させなければなりませんね。首尾良く工事が進捗しますように、少々時間を頂きます。

工房便り D50の制作(3)

前回の投稿からあっという間に一月経ってしまいました。前回までで足回りの目処が立ちましたので今回は上回り、主として給水加熱器回りの太いパイピングを中心に、それに関連する工作をご紹介します。苦労して叩き戻したサンドドームでしたが、どうやら高さも高すぎたようで、結局約1mm高さを低くしました。幸い、断面がほぼ同じ部分がありましたので水平にスライスし、再度ハンダ付けで接合しました。ただしこれも1度では決まらず、2回切り接ぎましたのでご覧の通り、継ぎ目が現れています。同時にロストワックス製の蓋と砂撒き管元栓をつけておきました。なお、当社では煙突、ドーム類などに限らず、可能なパーツは出来る限りねじ止めするように心がけています。手順によってはあとで取り外す必要がでてくるからです。

シリンダーブロックの側板にシリンダ排水弁をつけ、シリンダーブロックに仮留めしたところです。ご覧のようにロストワックス製のこの排水弁はとても良く出来てはいるのですが、強度不足でご覧のようにすぐに曲がってしまいます。スケールだけを重視した製品にありがちなこの問題は困ったもので、後日裏側に補強を添えることにします。

フロントデッキには給水加熱器がつきました。ネジの頭が見えていますが、パイピングで隠れてしまうでしょう。シリンダーブロックの真上、ランボード上に突き出しているものはD50特有のバイパス弁の一部です。通常のデフレクターなら省略しても隠れてしまうところですが、門鉄デフではそうはいきませんね。ただし、少々オーバースケールとなっています。

非公式側、給水加熱器へのパイピング中。蒸気管、給水管は布巻きを模した製品で、B6では極薄の帯を真鍮線に巻き付けましたが、ショップでこれを見つけ、今回使ってみました。缶廻りのパイピング が終わっていないので、ハンドレールはノブに差し込んであるだけです。そのため、管支えの位置もずれています。
煙突は実物同様少し延長してあります。7mmのパイプがジャストフィット。前照灯も250Wの大型を奢りました。
ボイラーサイドの給水用逆止弁は下側から入って横に出るタイプ。長い間パーツ箱を暖めていました。

公式側。逆転棒、缶梯子、冷却管、そして砂撒き管もつきました。

これで随分出来て来たように見えますが、まだまだ工作が 残っています。キャブ下の主台枠後部が最大の難関です。次回は従台車廻りと共にご紹介しましょう。(つづく)

工房便り D50の制作(2)

(「D50の制作(1)」の続き) 
このキットには下回りが含まれていませんので、前回の記事通りダイカスト製の主台枠、動輪、サイドロッドとテンダー台車を別に購入していました。あとのパーツは手持ち部品から最大限の流用をはかることにして、メインロッドはAdachi製、クロスヘッドは天賞堂製を使うことにしました。問題はバルブギヤーです。使えそうなのはD51用ですが、加減リンクの位置がD50とは模型寸法で1mm程度異なるため、全体の流用を諦め、作るのが面倒な加減リンクのみ流用することにし、エキセントリックロッド、ツリリンク、同腕、芯向キ棒、合併テコ、結ビリンクを0.5mm厚の洋白板から、返りクランクは1mmの洋白板からそれぞれ切り出しました。
切り出したバルブギヤー。このうち合併テコは下部の二股部分が大きすぎ、シリンダー後蓋部に干渉するため、作り直しました。
切り出したバルブギヤー。このうち合併テコは下部の二股部分が大きすぎ、シリンダー後蓋部に干渉するため、作り直しました。 
モーションプレート組立。面倒でも製作図を描いてから作ります。

モーションプレート組立。面倒でも製作図を引いて・・。
 
 
 
これらの取付の中心となるのがモーションプレートですが、これも市販品がなく自作です。中心位置が狂うとバルブギヤーの寸法に影響するので製作図を引き各パーツを作ります。半田付けで組み上がったところがこの写真です。バルブガイドは丸棒をドリルレースで削り出しました。
             バルブガイドは丸棒をドリルレースで削り出しました。

蒸気機関車でよく目立つシリンダーブロックも自作です、手持ち品流用パーツはメインシリンダー前後蓋(挽き物)、空気弁(ロストワックス)です。

写真は弁室の後蓋とバルブガイドで、真鍮丸棒をドリルレースで削り出しました。バルブガイドの周囲を弁室の後蓋を止めるボルトの頭が取り囲んでいますが、これは丁度寸法の合う平ワッシャに、リベットを埋めるのと同じやり方で0.4mmの真鍮線を埋め、表現しました。

二枚重��で左右分を一度に加工します。
二枚重ねで左右分を一度に加工します。

スライドバーも自作しました。1mm厚の洋白板を寸法に切り出し、二枚重ねてヤスリで側面から見た形に整えますが、このときに中央部の溝になっている部分は溝を加工した後上下の滑り金の表現も兼ねて帯板を半田付けするため、細く加工しておきます。

ク��スヘッドとスライドバーを合わせます。スムーズに動くように調整します。

クロスヘッドとスライドバーを合わせます。スムーズに動くように調整します。

出来上がったスライドバーとクロスヘッドを合わせます。スムーズにしかも大きな型のないように調整します。クロスヘッドは天賞堂製のC51用(ロストワックス製)が形がよく似ているためこれを使いました。後で判ったことですが、D50のクロスヘッドは後年、多くの機がD51用に似た近代機設計のものに交換されています。しかし、今回は元設計の形にすることにしました。

クロスヘッドはメッキ処理がされていません。昔は使い古しの写真の定着液に浸して銀メッキを施したものですが、今は「メッキ工房」なるメッキキットが製品化されています。約1万円もするキットを買うが良いか・・思案中。 

シリンダーブ��ックとモーションプレートを主台車枠に取り付けます。
シリンダーブロックとモーションプレートを主台車枠に取り付けます。
バルブギヤーの組み込みが出来、上回りと下回りがドッ��ングしました。

ブギヤーの組み込みが出来、上回りと下回りがドッキングしました。

シリンダーブロックの前後板は0.8mm、側板は0.3mmの真鍮版ですが、この寸法が機の前部の高さ寸法を決定しますので慎重に寸法を決めます。外から見える側板はこの時点では必要なく、むしろ先に付けてしまうとスライドバーや各パーツの組立がやりにくいので後回しにします。次回に紹介しますが、側板には点検蓋(0.1mm真鍮版)を貼り付け、0.4mmのリベットを打ってから空気弁のパーツを半田付けし、シリンダーブロックに沿うように曲げて行きます。なお、この側板の本付けは最後にします。シリンダ排水弁、シリンダ安全弁(共にロストワックス)を購入しましたので、このあと取り付ける予定です。 

シリンダーブロック、モーションプレートを主台枠に取り付け、バルブギヤーが無事所定の位置に組み込み込めました。なお、先台車は簡単に自作できますが、ショップでAdachi製のD51用をつい買ってしまい、これで時間と労力の節約をするつもりでしたが車輪をφ11.5mmに交換しようとすると軸径が異なり、取り付け位置も異なるなどけっこう手間取りました。

主台車枠後部と従台車は自作が必要で、これ以上に手間取るので、後回しです。 

ようやく機関車らしくなってきました。
少し機関車らしくなってきました。

ようやくこれで上回りと下回りのドッキングが可能となりました。バルブギヤーも組み込んだ下回りに上回りを載せ、前部デッキ、間高さと傾斜キャブの屋根高さなど所定寸歩が得られているか良くチェックし、修正可能なところは今のうちに少々の手戻りが出ても修正しておきます。(つづく) 

工房便り D50の制作(1)

バラ��ットの外箱。値��は3950円!下の写真集はいつも参考にする小寺康��さんの「蒸気機関車の角度」

今朝も工房は稼働を始めました。このところ、工事中のSLが幅を利かせている工房ですが、今回から数回に分けてD50をご紹介します。
以前、この掲示板に「天然色写真で巡る40年前の九州」と題する総本家 青信号特派員さんの書込みに関連して、未着手のD50バラキットを組み立てるためのモデルとなる門鉄デフの参考写真をお願いしたところ、いくつかの機番の写真を見つけていただきました。そのうち129号機が門鉄デフの標準的な姿で、変わった改造もなく最も好ましいスタイルでした。偶然にもキットに入っていた3種類のナンバープレートの中に129があり、この写真の姿を参考にしながらD50129として制作を進めることとしたわけです。
宮沢模型のバラキット
この製品は1970年代初頭に宮沢模型がC54、D50を発売し、組立済みキットの他に私が入手したバラキット(上回りのみ、足回り無し)が発売されたと記憶しています。同時に別売パーツとして主台枠(ダイカスト製)、動輪、サイドロッドが入手出来、箱に入れていました。以来約40年を経過することになりましたが、形の気に入らなかった煙突をはじめとする細々としたパーツ類は良いものを店頭で見つけるたびに購入していたようで、今回それらを全て生かすことが出来ました。
サンドドーム
D50と言えばサンドドームの形状が、汽車会社製は角ばっているというのがD50を語る上で欠かせない話ですね。129号機は旧形式9900型の19928号機として竣功、川崎製です。ところがキットに入っているのは明らかに汽車会社製をモデルにしているようです。悩んだ末、木型を製作してタタキ戻すという改造を施したのですが、当初これで良いと思ったものの、写真を見ているうちに高さが高すぎることが分かり、約1mmスライスして高さを下げる手戻り工事を2度も行う前例のない難工事となりました。かなり組立が進行してからでしたが、何とか雰囲気を出せたかなと思っています。(その写真は後日) 

 

どう見ても汽車会社製?

どう見ても汽車会社製?

木型

 

タタ��戻しました

タタキ戻しましたが後日スライスして高さを低くする難工事となりました

上回りの組立と下回り
ボイラー、キャブは曲げ済みで各パーツとも寸法精度が比較的良く、特に難しいところはありません。煙突は引き物をボイラーに沿わせてプレスした製品が附属していましたが、形が綺麗でないため、見つけて購入しておいたロストワックス製を取り付けました。ボイラーサイドのハンドレールノブもこの時点で取り付けておきます。このあと、ボイラーとキャブ、ランボード・・・と大体の形になって行く過程ではそれぞれ傾きや高さ寸法を確定させる必要があります。そのため、この段階で一旦下回りの工作に移ることにしました。(つづく)

  

 

��ャブ

キャブ

 

煙突は別売の��ストワックス製

煙突は別売のロストワックス製

 

橋本工房便り(B6の完成)

冬の間も当工房では細々と作業が続けられ、長くかかったB6(2120型)がようやく完成しました。この模型は昔、鉄道模型社が発売していたエッチング板を利用したもので、ボイラー・車体はエッチング板、動輪・ロッド類・スチームドームはSANGOの製品を使用、台枠他を自作したものです。B6との付き合いは学生時代、宮沢模型製の2900型を手に入れたのが最初で、2両目として今回と同じ手法で2700型を作っていましたが、いずれも改造形式なので、オリジナルのB6が欲しくなり「3両目の正直」と思って作り始めたものです。しかし仕事についてからは思うように作業が進まず、長い眠りに就いていました。例によって未塗装ですが奮闘の跡をご覧下さい。

駆動方法は縦型モーター(DV18A)をキャブ内に入れ、第3動輪に入れたウオームギヤーを駆動する、この種の機関車としては一般的な方式です。狭軌車両を16番で作るとき、特に蒸機はシリンダの内側に動輪が入るため、シリンダ中心間隔を広げて作る必要があります。このために車体幅にまでその影響が及び、フロントビューの印象が実物とずいぶん違ってしまうのが残念なところです。

機番の2312号機ですが、学生時代にマツモト模型で貰った形式入りナンバーが綺麗に出来ていたので使用しただけで、当該機に拘りがあるわけではありません。須磨の大老のお言葉を借りればそれこそ「掃いて捨てるほど」あった機関車なので、滅多に写真集なんかに載ってはいないだろうとタカをくくっていたら、見事、NEKOのRM LIBRARY 「B6回顧録」の表紙に写っていました。

工房便り、次回はいよいよD50の登場です。

橋本工房気まぐれ日記

外径3mmの肉薄パイプを真鍮板にハンダ付けし、加工する。
外径3mmの肉薄パイプを真鍮板にハンダ付けし、加工する。

 久しぶりに工房が再稼働しましたので、投稿します。上の写真、これは何でしょう?相変わらず浮気ばかりで完成車が出場しない当工房に、またまた入場車が入りました。例によって作りかけて何十年というEF64(0番台)です。長い間置いていたため、工作を残したままなのに勘違いして塗装を始めてしまい、それがショックでまたしまい込んでいました。今回、当クローバー会のK先輩のDVDを見せて貰ったことがきっかけとなり、生きている内にけりをつけることにしました。これまた懐かしい、しなのマイクロのバラキットです。

前照灯の庇を付けないまま塗装を始めたことに気づき、しまい込んでいたEF6436
前照灯の庇を付けないまま塗装を始めたことに気づき、しまい込んでいたEF6436

付け忘れていたのは前照灯の庇でした。キットに入っていたのはあまり出来が良くなかったので、肉薄パイプを加工して作ることにしましたが、青色を吹いてしまってからですので通常なら仕方なく塗装剥離するところですが、それも実に面倒なので接着剤かハンダ付けで取り付けて部分塗装でごまかすことに。結局極一部塗装をはがし、ハンダ付けしてしまいました。心配していた熱影響はほとんどなく、未塗装部はエアブラシでピンポイント塗装するつもりです。

何とか庇がつきました。ハンダ付けで!
何とか庇がつきました。ハンダ付けで!

写真ではよく見えないかも知れませんが、鏝を当てたところにハンダの盛り上がりが出来ています。これからキサゲて取り除きます。

ところで次の写真も入場車です。犬山総会に持参していましたので、一部の方にはご覧に入れました。その頃から殆ど進展していませんがブレーキてことブレーキシューのセットが出来ています。これを取り付けたら基本部分は終わりで、エアーブレーキ関係の部品取り付けとパイピングです。これでようやく当鉄道のB6トリオが完成します。(写真のブレーキてこのセットは置き方が逆ですね、失礼しました)

「ところでボクはどーなるの?」と2312

「ところでボクはどーなるの?」と2312

「はよおいでや」と待っている2713と2914

「はよおいでや」と待っている2713と2914

工房便り–EF55引退報道

 

完成間近で後回しにされていたEF551

完成間近で後回しにされていたEF551

橋本工房では昨年末にデナ21が完成間近となり、後回しになっていたDD16が完成に近づきました。しかし、なぜDD16を着工したのか工場長の私も良く分かりません。後回しになるのはどこか面倒な工作を残していたり、パーツの入荷待ちとか、単なる気まぐれのこともあるでしょう。そんな話は良くあることなので工場長としては全く気にしていませんが、入場中の車両が引退となると心穏やかでは居られませんね。

このEF55もあまり多く工作を残していないのにいつの間にか片隅に追いやられていました。懐かしい鉄道模型社製のバラキットで、流線型の前頭部と後部運転台の妻部分は銅の電鋳品です。前頭部はあまり出来の良い鋳物ではない上に両サイド、ボンネット、前面窓、屋根と、5つに分かれており、組み立てた後、曲げ済みの車体中央部に合わせるのに苦労しました。台車枠はエッチング抜きが不正確で使い物にならず、1mmの厚板から自作しました。動力装置は天賞堂製で、EF58の動力装置を取り替えたときに発生した旧品を流用しています。 

何も未完成のままでご紹介する必要も何もないのですが工房便りが暫く途絶えていましたので、このような理屈をつけてご笑覧いただくことにしました。これも気まぐれと言うことでお許しの程を。下の写真は1972年頃しなのマイクロ社から発売のエッチング板キットを組み立てたものです。当時はこういった手がかかるけれど安価なキットが結構売られていて制作に熱中したものでした。2両分買った内、1両は作られずに永い間眠っていたもので、動力装置もそろっていたのが幸いしました。エンドウのDD13用を小改造しています。

完成に近づいたDD16だが、細部に工作間違いが発覚し手直しを迫られている

完成に近づいたDD16だが、細部に工作間違いが発覚し手直しを迫られている

三岐の貨物

三岐鉄道で遊んできました。以前から興味はあるものの、少し行きにくい場所であったことから今回初めての訪問です。’66小林隊長と私(’67澤村)は朝8時京阪樟葉駅を出発、新名神経由で10時前に現地に到着。さっそく隊長から単回2002レと貨503レをキャッチせよとの命令が。ロケハンするほどの時間もなく暁学園前付近で列車の通過を楽しみました。

これも単回? 回2002レ 暁��園前-平津(へいづ)

これも単回? 回2002レ 暁学園前-平津(へいづ)貨503レ

貨503レ 平津-暁��園前

貨503レ 平津-暁学園前

その後近鉄富田駅で’67涌田隊員が合流、3名となった小林隊は沿線各地に貨物列車を追いかけたのであります。

貨3716レ 丹生川-三里

セメント満載の?貨3716レ 丹生川-三里

東藤原で入れ換え��、工場引き込み線の勾配をハンプに利用した入れ換えも見もの

東藤原で入れ換え中、工場引き込み線の勾配をハンプに利用した入れ換えも見もの(涌田隊員撮影)

貨3718レ 伊勢治田-丹生川(涌田隊員撮影)

貨3718レ 伊勢治田-丹生川(涌田隊員撮影)

今回は偵察のつもりで出かけたのですが、9時帯から16時にかけて上下12本の貨物列車が設定されており、また沿線各所に展示館、保存車両や模型鉄道まであって一日飽きることのない楽しい場所でした。次回は春先に残雪の藤原岳を眺めながら撮影を楽しみたいと思っています。タキを連ねた列車は模型化も楽しそう・・・

現役時代に見たかった 東藤原

現役時代に見たかった 東藤原

久しぶりに見た102号機といぶき502(最後方)、右下の模型の線路はウィステリア鉄道のレール 西藤原 

久しぶりに見た102号機といぶき502(最後方)、右下の模型の線路はウィステリア鉄道    西藤原