ナンバーの話③ 形式入りナンバー C51225
C51225への憧れ
前回の本シリーズ〈14〉で触れた形式入りのナンバープレートでも、皆さんから多くの思い出を寄せていただきました。なかでも、準特急さんが、亀山区の形式入りC51225をきっちり収められていたこと、“先達のやることは違う”と感嘆しました。C51225は、形式入りのナンバープレートはもちろん、化粧煙突、スポーク動輪とC51が具備すべき要素は、完璧に備えた機でした。現役のC51を実際に見た人間は、もう私のような後期高齢者しかいませんが、すべての年寄りが憧憬の念を持っていた蒸機でした。撮影の昭和38年と言えば、準特急さんは高校3生のはず、目覚めの速さと言うか、その気づきには改めて畏敬の念を持った次第です。翻って私は寸前のところで撮り逃がした口で、パイプ煙突の梅小路のC51を何とか収めた世代でした。その悔しい思いは、今も沸々と湧いてきて、先輩から美しいC51たちの姿を見せてもらって、溜飲を下げているのです。▲形式入りプレートを備えたC51 225号機、最後は亀山区にいて、当時の蒸機ファンの人気を一身に集めていた。同じ形式入りにしても、前記のC575に較べて、英数6文字あり、左右寸法が大きい。