想い出の阪急京都線・・・①より続く
⑩ エレガントな高性能車(1300・1350形)
1957(昭和32)年に京都線に投入された1300形は、920形に代表される
阪急スタイルを一新し脱阪急とさえ思わせた。
車体が全体的に丸みを帯びたデザインで、屋根の両側に沿って長い通気用のル―バ―が設置されていたのがアクセントとなっていて大変エレガントな印象を与えた。
1956(昭和31)年に高性能車と銘打った1000形が神戸線に現れたが、その姿はそれまでの阪急車とは全く趣を異にした洗練されたスタイルであった。屋根はそれまでの阪急には無かった柔らかさを感じる張り上げ仕様となっていた。更に、この高性能車は性能的にも斬新さがあって、全電動車方式の軽量化車体に加えて台車に取り付けられた小型高速度電動機の効果が期待された。その後1000形は1010形に発展し、その京都線版が1300形であったが、製造総数は16両に止まり量産には至らず、2300シリーズの量産車が次に続く事となった。
写真:1302他 京都行通勤特急(1962.8.15.総持寺)