D50、D60磐梯山麓を駆ける-半世紀前-

前回投稿会津(滝ノ原)線撮影の翌日、磐越西線を訪れた時の記録です。この線区の機関車は、若松のD50、郡山のD60、それにD51、DF50と多彩でした。その内からD50、D60中心の写真です。

この日は好天で、残雪の磐梯山を終日眺めることができました。先ずは夜明けすぐの貨物。朝日を浴びてD50の登場。
▼貨1282レ 機D50369【若】磐越西線・翁島--更科信号場間 1965.5.5    10606
10606磐越西線が完成した頃から長く、新潟・新津発の上野行き列車は磐越西線経由だったと聞いた(上越線完成後も暫くの間は)が、撮影時は新潟-上野直通列車はディーゼルの『いいで』のみ。若松-上野間は『ばんだい』など5~6往復が存在した。

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工房便り D50の制作(3)

前回の投稿からあっという間に一月経ってしまいました。前回までで足回りの目処が立ちましたので今回は上回り、主として給水加熱器回りの太いパイピングを中心に、それに関連する工作をご紹介します。苦労して叩き戻したサンドドームでしたが、どうやら高さも高すぎたようで、結局約1mm高さを低くしました。幸い、断面がほぼ同じ部分がありましたので水平にスライスし、再度ハンダ付けで接合しました。ただしこれも1度では決まらず、2回切り接ぎましたのでご覧の通り、継ぎ目が現れています。同時にロストワックス製の蓋と砂撒き管元栓をつけておきました。なお、当社では煙突、ドーム類などに限らず、可能なパーツは出来る限りねじ止めするように心がけています。手順によってはあとで取り外す必要がでてくるからです。

シリンダーブロックの側板にシリンダ排水弁をつけ、シリンダーブロックに仮留めしたところです。ご覧のようにロストワックス製のこの排水弁はとても良く出来てはいるのですが、強度不足でご覧のようにすぐに曲がってしまいます。スケールだけを重視した製品にありがちなこの問題は困ったもので、後日裏側に補強を添えることにします。

フロントデッキには給水加熱器がつきました。ネジの頭が見えていますが、パイピングで隠れてしまうでしょう。シリンダーブロックの真上、ランボード上に突き出しているものはD50特有のバイパス弁の一部です。通常のデフレクターなら省略しても隠れてしまうところですが、門鉄デフではそうはいきませんね。ただし、少々オーバースケールとなっています。

非公式側、給水加熱器へのパイピング中。蒸気管、給水管は布巻きを模した製品で、B6では極薄の帯を真鍮線に巻き付けましたが、ショップでこれを見つけ、今回使ってみました。缶廻りのパイピング が終わっていないので、ハンドレールはノブに差し込んであるだけです。そのため、管支えの位置もずれています。
煙突は実物同様少し延長してあります。7mmのパイプがジャストフィット。前照灯も250Wの大型を奢りました。
ボイラーサイドの給水用逆止弁は下側から入って横に出るタイプ。長い間パーツ箱を暖めていました。

公式側。逆転棒、缶梯子、冷却管、そして砂撒き管もつきました。

これで随分出来て来たように見えますが、まだまだ工作が 残っています。キャブ下の主台枠後部が最大の難関です。次回は従台車廻りと共にご紹介しましょう。(つづく)