京都で進む 駅リニューアル (2)

阪急 西院駅

続いて阪急西院駅の建て替えですが、こちらは、すでに完成して供用を開始しています。西院駅は、昭和3年に新京阪鉄道が地上駅を開業し、昭和6年に関西初の地下鉄道が京都(現・大宮)まで開通して、西院も地下駅となりました。その後、約90年間、姿を変えずに現在に至り、その価値が認められて、土木遺産「阪急大宮駅と大宮・西院の地下線路」にも認定されました。しかし、その構造のため抜本的な改良もできず、上下移動は階段だけと、バリアフリーには縁遠い駅となっていました。そこで、市の制定した「バリアフリー移動等円滑化構想」に基づき、阪急西院駅と、京福西院駅も含めて、2015年からバリアフリー化と乗継利便の向上を目的に、整備を進め、京福西院駅に直結する北改札口、南改札口が完成し、両駅の乗継が便利になったほか、エレベーターも設置されました。引き続き、その仕上げとして、阪急西院駅ビルの建替えに着手、駅機能の高度化やバリアフリー化を実現した新しい駅舎ができました。 西大路四条交差点に姿を見せた阪急西院駅。駅の機能はすべて地下に潜り、駅ビルそのものは、銀行や診療所が入る。前掲の投稿でも「駅はランドマーク」と書いたが、何の主張もない、無機質な4階建てとなった。

市電時代の西院駅は?と探したら、半分だけ写ったものが出てきた。一階は、阪急共栄ストアーが入っていた。何でもある小さなスーパーで、付近にまだコンビニなど無い時代、結構に賑わっていた記憶がある。

建て替え直前の駅舎。すでに足場の組立が始まっている。西院の一日乗降数は約4万人、一時と比べると減少気味ではあるが、京都西部の交通結節点で、改良は急務だった。駅前は四条通を西へ向かう市バス乗り場としてと賑わう。昭和44年まではトロバスが走っていた。

新しい西院駅、地上部はテナント入居、やっと出来たエスカレーターで地下に降りると、きっぷ売り場、改札がある。

改札を出ると上下線に分岐した地下通路、ここからホームへは階段だが、奥深くにエレベーターが新設された。改修前(右)と比べてもほとんど変わっていない。

 京都で進む 駅リニューアル (2)」への3件のフィードバック

  1. 工事中の阪急西院駅を見たのは少し前と思ってましたが、すっかり変わった様子に驚きました。総本家様がおっしゃる通り「駅」らしくない、どこにでもある様なビルですね。鉄道の駅は分かり易い外観と考えておりましたが、近頃では逆に周囲の風景に溶け込むようなデザインが主流でしょうか? 
    阪急と嵐電が直結? 地上ではずいぶん離れているように思いましたが、ホームの大宮よりは嵐電の直下まで伸びていたことに気付きませんでした。ストリートビューで見ると嵐電西院駅も随分変わったようで、嵐山行きホームは四条通り北側に移設されていました。通路も変更されていて、四条通へ直接出られるスロープも無くなっていました。『京紫』の電車は好きになれないと言いながら、たまたま撮った一枚も今となっては歴史の一コマになり、今見ている風景もいつか消えることを思い知りました。

  2. 画像の添付に失敗しました。
    市電がいた頃の写真を拝見し、阪急共栄ストアーを思い出しました。一度だけ入りましたが、かなり狭かった覚えがあります。後に「阪急そば」でしたか、麺類を立食で提供する店があったように思うのですが…。

  3. 紫の1863さま
    西院駅の思い出、ありがとうございます。もとの駅舎に入っていた阪急共栄ストアの後は、たしかに「阪急そば」でしたね。共栄ストアがあった時代は、やっとコンビニの1号店ができた頃ですから、駅内のストアは賑わっていました。駅は、地域のランドマークであり、なかでもブランドのある阪急さんのことですから、もう少しデザイン性のある建築を期待していたのですが、凡庸な外観には正直ガッカリしました。ただ、アクセスは改善されていて、新しい北改札、南改札ができて、嵐電のりかえは飛躍的に良くなりましたね。

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