青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -1-

写真展を終えて、一服しているところです。こんな時こそ、久しぶりの旅行をと思うのですが、連日の不順な天気では、その気も失せてしまい、相変わらず引き籠もり生活が続いています。いっぽうデジ青も、「カビが生えたような写真は止めて、色付きの写真でも載せたらどうや」の声に対抗できる新作はほとんどありません。それならばと、数年前から、密かに(?)温め続けていたテーマを、今回、公開しようと思った次第です。と言っても、「またか」の発表済み写真もありますが、「デジ青テーマは無限、タテで切ったら、ヨコにも、斜めにも切れる。もっと横断的なテーマを」と吹聴した当事者としては、これもアリかなと思った次第です。

テーマは、Blue Moment(ブルーモーメント)。日没後に一瞬だけ訪れる、空が青く染まった時間帯です。デジカメの普及で、アプローチしやすいテーマとなり、写真用語では「マジックアワー」とも言われています。ここ数年、意識して、“青い時”を求めて、写した記録をランダムに見ていただきます。

夕景でも夜景でもない、日没後の5分程度見られる“青い世界”、撮影には事前の計画も大事だ。遠くへ出かける気力・体力がめっきり減退した高齢者体質となったいまは、自宅近くの鴨川での“夕練”が日課になった(8月30日撮影)。

 

小海線に乗るのは、みんなと「八ヶ岳高原号」を写しに行った時以来だから、もう50年近く前になる。あの熱狂的な小海線ブームは、とうの昔に去って、いまや輸送人員の多寡が社会問題視される線区になった。思い立って、しなの鉄道へ行く途中、小淵沢を夕方に発車する列車で、小海線の乗客となった。若い女性が見られない車内ではあるが、それでも、各駅に着くと数人の観光客の下車が見られた(2017年8月)。

小淵沢をキハ110×2連で発車、前部にしがみついて、流れる風景を撮影。懐かしの大カーブの直前の踏切を行く時には、まだ空には赤みが残っていた。

 

 

 

 

二つ目の駅、甲斐大泉に到着、後部から見える空は、すっかりBlue Momentに。

 

三つ目の駅、清里、狂騒に近い乗降があった駅も、全く静かで、下車客もほとんどなかった。

暗い車窓を凝視して、以前行った最高地点を見ようとするが、闇のなかでは確認すらできない。つぎの野辺山は、すっかり闇夜になっていた。左手の交換列車の車内灯と、信号機の点滅だけが、深い闇のなかにあった。

 青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて -1-」への9件のフィードバック

  1. 総本家青信号特派員様
    きれいな青色でなかなかこのようには撮れないです。暗い時分の写真も鉄道写真では面白い領域だと思います。デジタルになってから高感度撮影が身近になって、たまに暗くなってからの撮影を試みています。写真は石北本線呼人、2021年7月です。

    • ブギウギさま
      私が心血を注いだ?Blue Momentに、誰からもコメントがなく、一人で悩んでいましたが、ブギウギさんから唯一コメントをいただき、そのお気遣いにたいへん嬉しく思っています。呼人のキハ40系、まさにドンピシャの時間帯ですね。窓からの灯が線路に映えています。不評にもめげず、これからもどんどん投稿して行きます。

  2. 総本家青信号特派員さん、
    これは貴兄の独壇場で余人がさわれない分野です。
    でも恥知らずにも私が挑みますが、笑わないように願います。
    ブルーモーメントとは言えない空ですが、唯一のそれらしいカットです。
    どこだと思いますか?

    • 米手さま
      慰めのお言葉、ありがとうございます。準特急さんがよく言っておられる「余人を持って代え難し」でしょうか。納得しました。これからも臆することなく、発表を続けます。
      写真もありがとうございます。正真正銘のブルーモーメントです。広島色のDCですから、廃止された可部線の三段峡あたりでしょうか。

  3. 総本家青信号特派員様
    大都会の話題とは違いますので、-1-にコメントさせていただきます。
    9/25、通常岡山からの「しおかぜ」と高松からの「いしづち」は、21号の場合多度津駅で併結ですが、多客時対応で8000系全8両編成が岡山から、高松からは2600系DCが代走「いしづち」となったので、様子見に多度津駅に行きました。
    背景がシルエットだったり、列車がシルエットにはなっていませんし、雲もありますが、一応Blue Momentでしょうか。この時間帯の記録は少なく、あっても車両がブレるので、流し気味の写真しか見当たらず。でも、撮影する前後10分位で、空の色は違うし、背景により夜かと思う様な、マジックアワーだと感じました。
    テーマを持って写真を撮る事は大切と、改めて実感させていただきました。ありがとうございました。

    • すみません。写真の説明不足を追記します。
      手前が松山行き「しおかぜ」8000系8両編成、奥が多度津止まりの「いしづち」2600系DCです。

  4. 総本家青信号特派員様
    9/26にコメントさせていただいた列車の、通常期の併結シーンを見に行ってみました。
    10/1 多度津駅にて 左「しおかぜ21号」右「いしづち21号」
    こんな時間に併結シーンを見た事がなく、始めて気がついたのですが、「いしづち」側に乗った誘導員?の誘導灯が青く光っており、連結したら赤に変わったのが印象的でした。

  5. 77-タツさま
    なんどもコメント頂戴しながら、返答もせずに申し訳ありません。多度津のブルーモーメント、楽しませてもらいました。特徴ある8000系の先頭など、シルエットはきれいでしょうね。併結時のライト点灯の効果も面白いです。今日、ことし初めての時刻表を買って、18:20ごろの多度津駅の様子を想像していました。定期列車の横に「9/25、10/10運転」の注記で、高松17:53発、多度津18:21着の「いしづち21号」が記載されています。これが多客時の単独運転なのでしょうか。

    • 総本家青信号特派員様
      今秋ですと、3連休初日9/17、9/23、10/8の朝の上り3往復と、3連休最終日9/19、9/25、10/10の夕方の下り3往復が単独運転になりました。
      9月は2両編成ですが、高松のキハ185の2編成、2600の1編成、10月は松山のN2000と8600(3両編成)、高松の2600が使用されました。日頃目にすることが少ない車両が走り、また、送り込み回送もあったりで、かなり楽しませてもらいました。

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