西武鉄道といえば、黄色い電車。このイメージは関西の鉄道ファンも持っている認識かと思います。
実はその数は少しずつ、でも確実に減ってきています。
黄色い電車の起源と転機
西武秩父線開業にあわせて登場した101系は、それまでの「赤電」とは一線を画す鮮やかな黄色の車体色で登場しました。
101系にはじまり新101系、2000系、新2000系、3000系、そして9000系が西武所沢工場から生まれていきました。
窓周りをブラウンにしたツートンカラー、湘南顔から脱却した4ドア車、赤電からの塗装変更車など様々な系譜、バリエーションが生まれ、黄色い電車は西武のイメージカラーとして定着していきました。
転記が訪れたのは、ステンレス車体を採用した6000系、アルミ車体を採用した6050系の登場です。この車両では黄色の車体塗装は採用されず、これまでのイメージを一新する青い帯を巻いております。
6000系列は地下鉄乗り入れ用という特殊性がありましたが、同様のデザインを継承した20000系の登場で黄色い電車からの脱却がより鮮明となりました。
現在ではさらにイメージを変えた30000系と40000系も加わり、車両のバラエティが豊かになっています。
黄色い電車の現状と今後の動き
黄色い電車は確実に数を減らしていますが、それでも全車両のうち3割程度(2022年4月現在)を占めていて西武新宿や池袋などのターミナル駅で1時間も待っていればまず間違いなく出会うことができます。
しかし、その将来は決して安泰ではありません。
本線系統には40000系列の増備が続いています。当初は「Sトレイン」や「拝島ライナー」といった有料列車を兼ねたロング・クロス転換車が導入されていましたが、近年はロングシートを採用した40050系が従来車の置き換えを目的に導入が進んでいます。
さらに、新型コロナウイルスの影響で車両の保有数削減を発表し、新型車の置き換え両数以上の減少が見込まれます。
一気に姿を消すことは考えにくいものの、一年後には「最近あまり見なくなった気がする」と感じられる程には減っているかもしれません。
今後の動き(保有数削減と「サステナ車両」)
前述の新型車両増備に加え、支線区には他社から譲渡された車両「サステナ車両」の導入検討や車両保有数の削減も発表されています。
特に話題となっているのがサステナ車両です。名称は、SDGs(持続可能な開発目標)をもとに西武ホールディングスで策定された「サステナビリティアクション」からとられているようです。言ってしまえば中古車ですが、物は言いようといいますか、マイナスのイメージを極力払しょくするのに苦慮したことが伺えるネーミングです。
とはいえ消費電力が高く、保守に手間のかかる車両では意味はありませんので、導入条件として下記が明記されたいます。
無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両
(西武ホールディングス2022年3月期 決算実績概況および「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)」の進捗)
サステナ車両で置き換えられる既存車両はまだ発表となっていませんが、車齢が高くまとまった本数のある新101系が対象となり、多摩川線や狭山線といった支線区の置き換えが進む予想が根強いです。
西武の「顔」はどうなっていくのか
実物の減少が続く一方、イベントのポスターやグッズでは黄色い電車が起用され続けています。独特なフォルムの特急型電車001系「Laview」や、「スマイルトレイン」の愛称がある30000系も出番が増えてきていますが、イメージを完全に覆すには至っていないようです。
車両の動向もさることながら、今の強いブランドイメージをどのように変えていくか、そしてそれを定着させることができるのかにも強い興味があります。
寺田様
ついこないだ前までは、新宿線で旧2000系は珍しくもなかったのですがあれよあれよという間に減っていますね。国分寺線なら含有率上がります。写真は、2022年4月、小川。
関西在住の私にとっては西武というとレッドアロー号くらいしか知らなかったのですが確かに京急の赤に対して西武は黄色のイメージですね。
昨年レッドアロークラッシックの撮影に行ったとき黄色い電車にはあまり出会えなかったなと思い出しました。昔、上京した際西武を撮影してみようとなぜか中村橋駅で通勤時間帯に撮影したものがありましたので掲載しておきます。撮影日時は2008年12月12日です。冬至間近のため建物の陰が編成半ばに掛かっています。また、こういった投稿お願いします。
同じ日同じ場所で