盆休みとなると毎年のように大井川鐡道に通っていた。その起源は元京阪特急が走るようになったからで、新金谷駅徒歩1分の吉川（きっかわ）屋旅館が定宿になった。ある年は準特急氏、逗子の旦那様、総本家氏に加えJTS牧野１号氏と共に在庫ビールを飲み干してしまったが、翌朝は５時前に起床、金谷駅近辺に散開して寝台特急を迎えた。
その頃、木造国電のなれの果てに次いでステンレス車体の両運転台車が千頭駅に留置されるようになった。1950年代中期から各地で見られた日車型スタイルなのだが、このステンレス車1105号の銘板では昭和35年汽車会社となっていた。1105号は岳南鉄道に入線、お払い箱となるや大井川に来たものだ。
大鐡にはステンレスカー以外にアルミカーもあった。こちらは正真正銘の昭和38年日本車両製で、北陸鉄道加南線で走っていた。「しらさぎ号」と名付けられ国鉄のお株を奪ったようなものだ。日頃は2両だが多客時となると電気機器の相性あう2両と4両編成で走った。近鉄特急のお古が揃った時点でこちらも休車となり新金谷車庫の本線側の留置線が定位置となった。何時の間にやら見られなくなったので、車庫で聞いてみたら故郷の山中温泉に里帰りしたそうだ。
孤独な1両でのステンレス製
多客時は相性会えば、何でも増結オーケー
駿河徳山駅周辺は雑木林となる
水泳は本流ではなく支流で、
使命を終えて帰省に向けて一休み
乙訓の老人さま
懐かしい写真の数々、ありがとうございます。いつご一緒したのかと調べましたら、１１年前の２００４年のお盆でした。指定旅館の新金谷での宴会は、いま思い返しても楽しいものでした。それでも早起きして、ブルトレまで撮りに行ったのも、元気な証拠でした。図らすも、準特急さま、逗子の旦那さまとは、先週ご一緒する機会がありました。お二人とも、元気に趣味の道を励んでおられる姿を見て、永く続くクローバー会の絆を感じた次第です。
総本家さん、ご一緒していただいたときから１１年過ぎましたか、翌２００５年、吉川屋を訪れたときに奥さんから廃業することを告げられました。新潟にいる息子に子供が生まれるのでそれに合わせて閉める、とのことでした。ご主人、娘さんは身体が弱く一人でやってきたが孫に専念するのが理由でした。２００６年に電話しましたらお盆で帰っておられましたので、京の盆菓子を持って伺いましたら外出中で会えずとなりました。朝食前に撮影に出るため、朝は４時３０分に表戸の錠を外してもらいました。牧野１号氏が加わり、ブルートレインや貨物列車にまでレンズを向けるようになりました。金谷上り手のカーブは朝日に照らされるカーブで絶好でした。
乙訓の老人さま
そうですね、１１年が経ちましたか。牧野１号氏は、その後、会っていませんが、お元気でしょうか。吉川旅館は翌年には廃業されたとは、いい時にみんなで行ったものです。金谷上り手の撮影地は、たしか老人にガイドされて行ったと思います。まさかブルトレの撮影地までご存じとは、その博学ぶりに驚いたものです。金谷を通過して、林と金谷の街の間を抜け、左へカーブして、大井川鉄橋を渡って行くブルトレの姿が忘れられません。
総本家さん、牧野１号さんは元気ですよ。５年ばかり前に町田で生中やりました。３年前だったと思いますが、クローバー会の面々を紹介しようと思い電話をしたのですが不通でした。日本一短い電鉄を訪ねた時で、老人が東京駅で「ひかり」待ちの時に「今夜は何処で集まるの？」と言ったので、「アホかいな」となりました。貴兄が所持している「とろりい・らいんず１００号」ですが、老人の投稿文をはじめ関西支部投稿文を、仕事の合間を縫って全てをタイプライター打ち込んだ熱血漢です。今年定年になるはずですから、海外のとろりーを追いかけると思っています。
乙訓の老人さま
牧野１号さんはお元気でしたか、この齢になると、同年代の方の消息が分からないと、ついつい縁起でもないことを考えてしまいます。お元気で何よりでした。いただきました「とろりい・らいんず」１００号、京都市電特集ですね、大事に保存・活用していますよ。この前の出版の時も参考にさせてもらいました。とくにご自著「京都市電あれこれ話」は、戦前・戦後の京都市電を語る、貴重な証言です。老人さまのような、戦前・前後の鉄道の語り部は、もうほとんど生存していません？これからも、どんどん貴重な“あれこれ話”お願いいたします。