夏休み 日本縦断の旅 2日目② 道南の港町へ

長万部駅の留置線には、室蘭本線の観光列車兼用(石炭車セキ3000風ラッピング)のH100形が停車中。

小樽から4時間かけて“山線”を走破し、14時過ぎに長万部に到着しました。ホーム先端側の留置線には、室蘭本線の観光列車兼用のH100形が停車していました。石炭車をイメージした塗装ですが、一瞬事業用車と見間違えてしまいました。

毛ガニで有名な長万部。駅の近くには駅弁「かにめし」のお店もある。

長万部では、乗り継ぎ時間が2時間以上あったので、駅から徒歩10分の所にある、長万部温泉に行きました。駅周辺は雨ということもあって人通りはまばらでした。一方で、駅のホームからも見えましたが、北海道新幹線建設に向けた工事が行われている箇所もありました。温泉は営業開始直後で館内に他のお客さんの姿はなく、屋内と露天風呂のいずれも貸切で堪能することができました。

海岸の方にも出かけようと思いましたが、雨が強くなってきたため、駅に戻り、駅舎内の売店で買ったシュークリームを食べながら時間を潰します。16時過ぎに函館行きの改札が開始。ホームには、もともと富良野線で活躍したキハ150形が停車中。16時20分、10人ほどの乗客を乗せて長万部を発車。非電化とはいえ、貨物列車や特急列車が多数行き交う区間であるため、複線区間も多く、列車は快調に飛ばします。車窓左手には内浦湾が広がります。雨のため霞んでいましたが、手に取るように海を眺めることができました。

もともと富良野線で活躍していたラベンダー塗装のキハ150形。

車窓左手には内浦湾が広がるが、雨のため景色が霞んでしまった。

函館本線は、旅客だけでなく、貨物輸送の大動脈でもある。森にて

森からは、海沿いを迂回する砂原線を経由します。当時流行していた某アニメを連想させる鹿部駅を過ぎた頃には完全に日が沈みました。列車は、ともすれば異世界へ行ってしまうのではないかと思わず考えてしまうような、雨が降りしきる真っ暗な森の中をひたすら進みます。やがて、久しぶりの停車駅である大沼、新幹線の乗換駅である新函館北斗と停まっていきます。次第に建物が増え、安心します。

終着、函館駅は頭端式のホームが並ぶターミナル駅で、夜ということもあり、どことなく寂しげな、しかし風情のある雰囲気でした。静かなホームに響く盲動鈴の音 (JR北海道の駅で採用されている独特の3点チャイム) も旅情を掻き立てます。4月に映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』が公開され、当時は函館ブーム真っ只中でした。駅舎内には至る所にそれに因んだパネルが飾られていました。(続く)

長万部から3時間で函館に到着。ホームは旅情に溢れていた。

ラッキーピエロに長蛇の列ができていたこともあり、夕食は少し奮発して海鮮をチョイス。

夏休み 日本縦断の旅 2日目② 道南の港町へ」への8件のフィードバック

  1. 岡山好きの元京都人様

    石炭車セキ3000風ラッピングのH100形は私も、「これ乗っていいの。」と思ってしまいそうです。明らかに一般客ご遠慮の車両です(笑)

    名探偵コナンくんは地域活性化にも役立つのでしょうか。それならばやはり、「映画 名探偵コナン 木次線3段スイッチバックの必然」公開を切に願います。半分、冗談、半分、まじめです。

    • 奈良の駅名研究家様
      正面の塗装は完全に事業用車のそれに見えます。因みに側面には「道外禁止」の表記もあるというこだわりです。
      コナンくんの力は流石です。木次線が舞台であれば、間違いなく活性化しそうです。鳥取からも近いですし。
      映画のタイトル、実際にありそうですね。

        • 井原実様
          調べてみましたが、黄帯にも最高速度65km/h以下という意味があったのですね。確かに、それならば「ロ」を入れた方が本来の意味通りになりますね。
          なぜ「ロ」が付いていないのか気になります。

          • 「ロ」標記はあくまでも国鉄時代のきまりで、JRになってもそのままとは限りませんが、本当のところはどうなのでしょうか。ラッピングであっても該当する車両があった場合はひょっとすると問題になるかもしれませんが、問題にならないように表現しているのでしょうね。

  2. 岡山好きの元京都人様
    私は砂原線沿線鹿部駅近くで「鹿部電鉄」を営んでいます。チョッと前に我が家のすぐ裏手を通過されたと知って何かのご縁を感じます。
    残念ながら函館本線の車窓からウチの電車を見ることはできませんが、よかったら下記URLから旧大沼電鉄のデ1を偲んでやってください。
    https://shikabedentetsu.blogspot.com/

    • 鹿部電鉄様
      コメントいただきありがとうございます。
      旧大沼電鉄について拝見させていただきました。大沼公園と温泉地鹿部を結ぶ路線と、聞くだけでも魅力を感じます。北海道から離れた場所に住んでおりますが、何かのご縁ですので、機会がございましたら、是非とも足を運びたいと思います。

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