N電 夜の梅小路を走る

先ごろ京都・梅小路公園のライトアップイベント「京都・冬の光宴2017」が行われ、その一環として、通常は昼間のみ公園内を走っているN電27号が、特別に夜間も運転されました。鉄鈍爺さんの極寒撮影ほどではありませんでしたが、時おり雪も降るなか、寒さ対策バッチリで写しに行ってきました。

N電が夜間運転されたのはイベント期間中の土曜日の2日間のみ、20時まで約30分ヘッドで運転された。吹きさらしの運転台はさすがに寒そう。

 N電が走るのは、わずか300メートルほどだが、緑化軌道で、Sカーブもあって、なかなか変化が富んでいる。桜の時分も楽しみだ。
京都タワーをバックに、市電ひろば前に停車する。車内から洩れる白熱灯が、寒い晩に、ささやかな暖かさをもたらしている。
リチウムイオン電池で走り、架線もないN電だが、終端では律儀にポール回しも見られた。公園内に保存・展示されている市電の様子も確認、夜間も立ち入り自由で、損傷・盗難も心配されたが、今のところ、きれいな状態で置かれていて安堵した。

いっぽう、京都鉄道博物館にある梅小路蒸気機関車庫も2月の土日には、ライトアップも行われた。これまでもライトアップは、博物館の営業を延長して行われてきたが、今回は営業を終了したあと、改めて扇形庫のみ無料で開放された。
博物館へ通じるデッキ階段も立ち入ることができて、新しいポイントができた。

C51239とC5345、両形式の現役時代をほとんど知らない世代には、何か畏敬の念で対峙する。

後部から見上げるのも、光源が動輪付近で反射して、なかなかいい味を出している。
有火のC56160、C612は、夜間に照らされると、まるで、数十年前にタイムスリップしたような思いにとらわれる。C612からは、時おり、コンプレッサーの排気が漏れて、インゼクターが定期的に鳴る。まさに、宮崎駅あたりで夜行鈍行525列車に乗った時の気分だった。

 N電 夜の梅小路を走る」への2件のフィードバック

  1. 鉄鈍爺さんに続き情感溢れる「闇鉄」第二弾を拝見させて頂きました。仰るように車内灯旅客車には旅情を掻き立てる独特の雰囲気がありますね。SLの情景と併せさすが総本家特派員さまです。露出値など難しいものがあると思いますが、今までの経験に裏打ちされた確かな技量を感じます。失礼なことを申しました。また拝見できることを楽しみにしております。

    • 1900生さま
      暖かいコメントをいただき、ありがとうございます。確かにN電の電球色の室内灯と言い、蒸機へのライトアップと言い、“闇鉄”には旅情を感じさせるものがありますね。露出などはカメラ任せで問題なく撮れますから、昔に比べてラクになりました。ただ、今回は長時間露出で煙の流れる様子を撮りたいと思い、珍しく三脚持参でした。ところが、ガードマンから、三脚禁止と注意されて、あわてて収納しました。煙が長時間露出で流れているのも良かったのですが、今回は載せていません。

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