台湾でナローゲージ(五分仔車)のトロッコに初めて乗りました。台湾では、かつて精糖工場輸送のナローゲージ鉄道が数多くありましたが、現在ではほとんど役割を終えて、かつての日本の軽便鉄道のように廃線になっていきました。
しかし、その一部は観光用に残り、中には蒸気機関車の運用を行うところもあります。
今回は、台湾糖業公司の2箇所、高雄花卉農園と圓林の溪湖花卉文化園區に行ってきました。
高雄はMRTの橋頭糖廠駅からすぐ、往復切符のみで80元、始発は10時半から、あと11時半、13時半、15時半、16時半の最終まであり、帰りもそれぞれの30分後に出るパターンです。ただし、定期列車は土日のみで、平日は団体予約を受けることとされています。機関車の銘板を見るとドイツ製ということはわかりましたが、この手の車には全く知識がありませんのでわかりませんでした。トロッコはもとは貨車のようでしょうが、観光用に改造されています。路線は片道7分弱田舎道を走り結構本格的です。遊園地鉄道ではないので当然といえば当然でしょう。
路線は、西部幹線としばらく並行するので、特急や鈍行電車からもよく見えます。特急(自強号)から眺めていると橋頭駅の手前で観光用塗装を施していない機関車がたくさん車庫に留まっているのが見えて「しまった」と思いました。また機会があれば撮影してみたいと思いました。
次いで、圓林の溪湖花卉文化園區中心です。こちらは少し行きにくく、圓林駅を降りて左に暫く歩き、圓林客運(バス)の溪湖生きで30分程度まず乗ります。そこを降りてからさらに10分歩くと到着です。
こちらは、かなり本格的で路線も片道約15分、9時の始発から16時30分の最終まで7本、うち2本は蒸気機関車による牽引です。初発の9時は私一人の貸切状態でした。高雄と同様切符は往復券のみで100元。土日のみの定期運行、平日は団体予約のみです。団体観光客も結構いるようでしたので、平日も走っていることと思います。ディーゼル機関車はロッドが懐かしい1967年の日立製でした。客車はやはり観光用に改造したものでした。車庫にオリジナルと思われる客車もあり、私にはそちらの方がよかったのですが、観光トレインですのでそうはいきません。
関東の駅百選のように、駅舎も鉄道シーンを盛り上げる要素の一つです。台湾でも日本時代の古い駅舎が大切に保存され、きれいに使われています。大きなところですと、新竹、台中、台南、嘉義などが有名ですが、小さな駅でも海線の追分、日南、集集線の集集駅が有名です。集集線は現在、改修中で鉄道は二水から龍泉までしか行かず、あとは代行バスですが、この駅は1999年の地震で倒壊したにも関わらず、創建当時の姿で再建したといいます。日本でも古い木造駅舎は多く残っていますが、無人駅化によってかなり荒廃しているものがあります。台湾では、まだまだ古い駅を手入れする駅員がいて懐かしくまた、頼もしく思いました。
台湾は精糖鉄道のナローがたくさん観光用でのこっていてうれしいですね。
去年は烏樹林のナローに初めて乗りにいきました。
ここは一日1本だけがSLであとはDL牽引でした。
車両もそうですが、今は広大な公園になっている敷地の一部はかつてのシュガートレインのヤードだったようでトロッコの路線から無数に分岐するさびたレールたちを見たときは目頭が熱くなりました。
高雄のも気にはなっていましたので、非常に参考になりました。
みささ様
コメントをいただきありがとうございます。
拙稿が参考になれば嬉しいです。私もまた機会があれば南廻線の客車と虎尾など未だ見たことがないナローをウォッチしに行きたいと思っています。