芸備線、福塩北線の9月の臨時列車について

5月21日 71996で福塩線の通学列車の様子をご紹介しました。あれからしばらく足が遠のいていましたが、そろそろ学校の夏休みも終わり、9月に入れば通学列車も走るだろうし、田んぼの稲穂も垂れてくるので初秋の福塩北線や芸備線に行く計画を立てようとしました。しかし臨時列車の運行日がわかりません。ネットで検索してもわからないので 三次駅に電話して 9月の運転日を確認しました。

福塩線(府中・三次間)臨8726D、8727Dの運転日は9/10、17、24、25  芸備線(三次・備後落合間)臨8354D、8357Dは9/20、21、23、24

だそうです。数年前には「三次鉄道部」がネットで公表していたのですが、現在ではネット上での告知もありません。JR発行の時刻表には掲載されていますが(9月の運転日のみ)、JTB発行の時刻表には出ていません。JR西の「おでかけネット」でこれらの運転日を指定して検索しても 駅時刻表には反映されていません。電話口の社員に「運転日は都度電話で確かめないといけないの?」と聞くと、「沿線の駅には掲示してあるのでそれを見てください」との返事。沿線の人はともかく、「遠方からのお客は駅に見に行けないが どうすればいいの?」と聞きましたが、明快な答えはありませんでした。

貸切の臨時列車ならともかく、通学生を主眼にした臨時列車とは言え一般客も乗車できる列車が「知る人ぞ知る」列車になっているのです。これは一種のミステリー列車ですね。要は一人でも多く乗ってもらおうという商売っ気が全く感じられません。いつも空気を運ぶことに慣れてしまった閑散線区はこれでは立ち行きません。ある意味定期通学生は前払いの空気扱いかもしれません。

もうひとつ不思議なことがあります。芸備線の臨8354Dは広島から来た「快速みよしライナー」に2分の乗り継ぎで11:24に三次を発車し、12:40に備後落合に着きます。そして12:59発の「奥出雲おろち号」にベストの接続になっています。要は広島を10:00に発てば、最短で「おろち号」に乗れるわけです。また逆に出雲から「おろち号」で来た乗客は 落合発12:48の臨8357Dに乗れば 三次で3分の乗り換えで15:48には広島に到着します。ということでこの臨8354D、臨8357Dは通学列車の性格もありますが むしろ「おろち号」の広島との連絡列車なのではないのかと思っていました。ところが9月の運転日を聞き、「おろち号」の運転日と突き合わせてみると 9月の「おろち号」運転日と重なるのは2日間だけで、残りの13日間は「おろち号」は芸備線の接続列車のない落合駅で ただ折り返してゆくだけだということがわかりました。通学列車がたまたま「おろち号」とうまく接続していただけだったようです。「おろち号」は米子支社木次鉄道部の管理、芸備・福塩線は広島支社三次鉄道部の管理ということですが、「おろち号」は夏休み中の8月は運休なく31日間すべて運転、9月は15日間、紅葉が始まる10月は20日間運転予定で、日祝は出雲市始発というダイヤで 出雲大社方面からの集客も意識し がんばっている意図が伺えます。一方広島方面からの集客はあきらめているのか、木次と三次の連携は全く感じられません。

またしても「老人の戯言」になってしまいましたが、10月の「秋の乗り放題切符」で中国山地をさまよってみようと思われているご仁は 事前に三次駅(0824-62-2445)に臨時列車の運行日をお確かめ下さい。臨時列車のあるなしでガラッとプランが変わってしまいます。余談ながら10月、11月には岡山管内でも「姫新線開業80周年記念号」、「みまさかスローライフ号」などが姫新線や津山線を走る日があります。以上苦言交じりの乗り鉄、撮り鉄の皆さまへのお知らせでした。

8 thoughts on “芸備線、福塩北線の9月の臨時列車について

  1. 西村様
    興味深いローカル情報、ありがとうございます。
    通学生のためだけの臨時列車、広報しても、一般の乗客の乗る見込みがゼロからなのでしょうか。それほど、ローカル線は、一般乗客との縁が無くなったのでしょうか。通学生の手厚い配慮は、つい先ごろ、駅が廃止されましたが、石北本線の旧白滝駅のダイヤが有名でした。朝の下り遠軽方面は、朝の一本のみで、これが最終ですが、上り遠軽発は3本もありました。一本目は授業が終わってすぐ乗れる15時台、クラブ活動を終えて乗れる17時台、さらに遅くなっても乗れる19時台と、旧白滝から乗る高校生は、最終年には一人だけだったのに、ずいぶん手厚いものでした。
    臨8354D、8357Dと「おろち号」の関係は、ひょっとして、お書きのように支社間の軋轢が影響しているのかもしれませんね。JR間での不仲はよく聞きますが、いまや、会社内でも、対立や意思疎通を欠いているのでしょうか。

    • 総本家青信号特派員様
      コメントありがとうございます。旧白滝駅のダイヤのことについては全く知りませんでしたが、「白滝」と聞くと半世紀前の旅がよみがえってきます。札幌から「大雪5号」を利用して常紋や網走方面に向かったものですが、深夜3時頃に目を覚ますと雪に埋もれた「白滝駅」に停車中でした。二重窓越しに見た駅名標がなぜか印象に残っています。「奥白滝」「上白滝」「白滝」「旧白滝乗降場」「下白滝」と続く駅名にも 民家もまばらな北海道の山間地らしさを感じます。いよいよ明日には三江線の正式廃止表明がなされます。幹線優遇、閑散線区切り捨てがまた進んでゆく寂しさを感じます。

  2. 芸備線落合までの臨時は知りませんでした。いつも情報をありがとうございます。時刻表には載せるのにそれ以外には広報しないというのはこの時代、理解に苦しみますね。純粋に通学使命だけの列車はまだしも、落合接続が成立する場合があるなら、陰陽連絡のイベント列車にもなるのにねえ。要は乗ってもらおうという気がないのでしょう。おろち号は人気列車で、放っておいても乗ってくれるというところでしょう。木次線に限らず、廃止予備軍の芸備北部や福塩線・姫新線等を巻き込んで、中国山地のいわば日本の原風景の魅力を広域PRするという考えがないようですね。鉄道部という組織は地元に密着したいい組織だと思っていましたが、最近はどうやらまた国鉄時代の縦割り・セクト主義の、木を見て森を見ない傾向になりつつあるようですね。
    JR北海道には例の特急火災事故までは「正直よくやっている」との印象を持っていました。白滝以外の普通ダイヤにも国鉄時代が色濃く残っていたことや、あのキハ40を丁寧に綺麗に補修して使用していたことなどからです。これが赤字の要因であったわけですが、石北線のDD51撮影ではこの下白滝ダイヤに随分お世話になりました。午後の遠軽方面行が無いため、一旦14時頃の白滝行に乗り、白滝で折り返していました。今春の改正でローカル列車が大幅に削減され、例えば室蘭線礼文の大カーブや石倉・落部の海岸線などはもう列車では行き難くなりました。尤ももう撮りたい列車も無くなりましたが。

    • 1900生様
      コメントありがとうございます。「おろち号」はスハフ13+スハフ12の2両ですが、スハフ12は雨が降った場合にトロッコ仕様のスハフ13から逃げ込むための車両なので、2両編成とは言え1両分の乗車定員しかありません。PRの甲斐あってか 人気のある列車ではありますが、定員が少ないことと 落合での接続の悪さもあって 出雲側からの往復乗車の人や観光バスの団体客が短い区間だけ乗るといった傾向にあるようです。冬場の除雪というお役目のあるDE15も老朽化が進んでいますが、キヤ〇〇?という機関車ではなく除雪専用気動車も出現しましたので、DE15牽引の「おろち号」がいつまで走り続けられるか不透明です。路線の区間廃止が先かもしれません。北海道はかつてない大雨で大きな被害が出ているようですが、それでなくとも存続が危ない道内の鉄路の寿命を縮める結果にならねばよいのにと思っています。

      • 木次線という路線の環境からもっと両数を増やせないのかもしれませんが、実質1両のキャパではただやってまっせという意味しかないですね。

        北海道の路線の将来は限りなく暗雲が立ち込めているように思われます。企業努力をしても厳しいのに、それをしなかった訳ですからなおさらです。日高線の例からもわかるように、自力で災害復旧が出来ないなら、災害でやられた線区は運休→廃止の運命を辿るしかありませんね。
        確かに鉄道事業者にだけ復旧を押し付けるのは酷のような気もします。道路や空港は国が整備するのに、という観点からイコールフッティング論が出てくる所以ですが、JR化という政策は国鉄を一民間企業にするものでしたから、無い袖は振れない訳で、経済理論からは如何ともしがたいですね。
        JR化後そろそろ25年経ったのですから、難しいですがその辺りを見直さないと、安倍首相の地方活性化の想いとは裏腹に、地方の鉄路は衰退の一方になるように思われます。

        • 1900生さま
          北海道の将来について書かれていますが、先般の豪雨で、根室本線十勝清水付近の鉄橋が宙づりになっているニュースを見ました。根室本線ですから、特急もバンバン走っていますから、痛手は大きいです。お書きの日高本線も長期不通で、ますますJR北海道の基盤を揺るがし兼ねない自然災害続発です。

  3. 全くおっしゃるとおりです。イベント列車ならともかく運転日指定とはいえ一般列車をわずかな手間を惜しんで公衆に案内しない姿勢はJRの体質だと思います。観光の観点からも備後落合が陸の孤島になってしまい、三次に前泊して備後落合で長時間待つとか非現実的な方法を別とすれば鉄道を利用しておろち号にアクセスできないのは全く本末転倒です。地元の利用者を考えても、もし鉄道を積極的に利用してもらえば生涯で何百万円の収入を確保することになるのに目先のことしか考えないのですね。地元の人が「木次線の冬眠」と呼ぶ積雪期の長期放置の常態化も利用者をバカにした話です。

    • 山鉄様
      コメントありがとうございます。木次鉄道部で聞きましたが、その年の降雪予想や降雪状況を見て冬眠させるかどうか、あるいはいつから冬眠させるかを決めるそうです。冬眠ありきではないとおっしゃっていました。でも今年の冬もきっと運休するでしょうね。おろち号はPRの甲斐あってかそれなりに好評ですが、出雲横田から備後落合間はおろち号のためだけに残してあるようにも思えてきます。冬場も集客するなら スハフ13を畳敷きの掘りごたつ仕様にして、吹雪の中でも走らせれば ひょっとしたらお客は集まるかもしれませんね。であればしっかりと除雪列車も走らせて冬眠をやめる理由にはなりますね。とは言っても本来の姿に戻すだけなのですが・・・。いっそのこと除雪列車を兼ねた 除雪を体験できるトロッコ列車としてしまうと更にインパクトがあるかも・・・。冗談はさておき、北海道の自然災害による長期運休は別としても、JR各社のなかで冬季運休している路線があることなど 殆どの国民は知らないでしょう。首都圏では少し雪が降って列車が遅れると大騒ぎする一方で、冬になったら列車が来ない地域があるというこの落差は年々大きくなってゆく感じがしています。マスコミも見て見ぬふりなのかもしれませんね。あるいは1両の定員2名で3日間で240万円という豪華列車には熱心な姿勢を見れば 顔がどちらを向いているかは推して知るべしです。つぎはカジノ列車が登場するかもしれませんね。

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