2025年4月の台湾鉄道(その2)

▲台中港ー清水をゆくEMU500型の区間車

4月18日(金)
この日、4月18日は、前回の2月が日曜日の訪問で、台中港線はウヤだったので、手堅く平日での再挑戦です。また海線で莒光号も狙うことにします。これも前回、とんだハプニングで撮れませんでしたので回収させてもらいます。


駅で貨物はあるか?と聞くと、「有る」と力強い返事が返ってきました。台中港駅前にも、レンタサイクルYouBikeのステーションがあるので迷わず借りることにしました。撮影場所の踏切に陣取ること2時間、一向に貨物列車が来ないので、もしかしてウヤか?と考えだしました。一旦、駅まで戻って貨物列車が組成中ならそれでよし、もし機関車も居ないようなら離脱せねば、と思って動き出した途端、前方から貨物列車がやってくるではありませんか。踏切が鳴り出すタイミングも遅く、鳴り出した時にはもはや近くまで迫ってきています。カメラを撮り出す時間もなく、抜き去られます。これを自転車で追いかけるのですが、臨港線の貨物といっても滅法速いのです。あれよあれよという間に貨物は遠ざかっていきました。それでも奥の操車場で信号停止し、追いつけるという何か根拠のない自信があったので、全力で自転車を飛ばします。

しばらく疾走すると予想どおり貨物は信号停止していました。その前方の踏切が鳴り出したので慌てて、踏切の反対側に出たところのカーブで狙うことにしましたが、そこでアクシデントが起こりました。踏切の先で、貨物線は道路上を横切り、積載場に引き込まれていくようになっています。そこで自転車のタイヤが、アスファルトに埋め込まれたレールに挟まり、左肩から投げ出されるような形で激しく転倒しました。半袖のTシャツ1枚だったので、左の肘と手のひらがずるむけになり流血しました。明らかにちょっと水で流してそのまま撮影を続けることが出来るような状態ではありません。幸いに自転車を乗り続けるのに支障はないようです。カメラ機材もリュックに背負っていたので問題ありません。

とりあえず医院を清水の町なかで探すことにしましたが、ちょうど昼時だったのでどこも休診に入ってしまっています。午後は、日本の医院でもよくあるように午後遅い時間から診察を始めるところが多いようです。ただそれまで2時間以上全く放置するのもかなり問題があるように思えました。とにかく今日は撮影どころではありません。というか医院に行ってみないと後をどうするか決めることは出来ません。

取り急ぎ消毒はしないといけないと思い、薬局でアルコールとガーゼを買うことにしました。若い女性の店員に必要なものを見つくろって貰い、店を出たところで流血したところをアルコールに浸したガーゼで拭いていると、店員の母親と思しき女性に再び店の中に招き入れられ、アルコールで拭くだけでなく、抗生物質入りの軟膏を塗り、メッシュの包帯まで被せた応急処置をして頂きました。まさに献身的というべき看護処置に感じ入りました。縫うことになるかも知れないので診察を受けた方がよい、とのことで、謝意を述べ店を出ました。

ゆっくりと昼ごはんを食べた後、近所の外科医を訪ねます。ベテランの先生からさきほどの薬局の処置とほぼ同様の手当ての後、抗生物質の飲み薬を2日分処方してもらいました。縫う必要はないとのことで一安心しました。医院は、タイムスリップしたような建物で、何十年も前、子ども時代に町医者へ行った時のことを想い出しました。

日が沈むまであまり時間はありませんが、とりあえず撮影再開です。台中港と清水の間の築堤で普通電車を撮ります。台中港ー清水の築堤は、クローバー会の先輩もお立ち台通信で紹介されている場所で、本来はこの場所で莒光号を撮る筈でしたが、ここではもう撮れません。そこで崎頂で莒光号を狙うことにしました。ネット上では崎頂付近でさまざまな撮影地が紹介されています。駅周辺のかなりの距離を歩いて回りましたが、紹介されているような撮影地は見当たりません。あるとしても犬走りに沿って歩いて行かねばなりません。現状、日本ではこうした場所で撮るのはアウトでしょう。台湾ではどうなのか正直判りませんが、止めておくことにしました。紹介されている場所に行こうとすると、ホーム端の立ち入り禁止看板を越えないと行けません。

小1時間程歩き回りましたがこれという撮影場所を見つけることは出来ず、結局、定番の崎頂駅の跨線橋から狙うことにしました。暗くなってきたところで撮影を止め、竹南から新竹まで20分弱しかありませんが、莒光554次に乗ります。タイミングが合えば出来るだけ莒光号に乗っておきたいと思いました。新竹の宿は、昨晩の台中よりもグレードダウンしますが、駅近で値段も安いのでまあいいや、と考えました。

この日は、自転車の転倒のせいで1日ほぼ棒に振るような結果に終わりましたが、台湾の人の親切さに救われました。感謝しかありません。転倒による打撲もなかったので、むしろこれくらいで済んだ、と思うことにして休みました。

▲EMU700型の区間車 崎頂

▲海線経由潮州行きの莒光521次も牽引機はE500に代わっていた 崎頂

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2025年4月の台湾鉄道(その2)」への2件のフィードバック

  1. それは大変でしたね。レンタサイクルいいなと思っていましたが、ちょっと考えさせられました。
    崎頂は私も3月初めに行きました。おっしゃるように紹介されていた場所は駅の跨線橋以外は立ち入れないところですね。仕方なく風車が入る場所がないかと探しましたが、この日は霧で視界が悪く、風車はほとんど見えず、撃沈でした。次回リベンジをしたいところです。

    • 大津の86さま
      レンタサイクルは普通に安全運転すれば大丈夫ですよ。
      私のように自転車で貨物を抜こうとするような愚かな企てさえしなければ。
      またご一緒させて頂ければ光栄でございます。

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